06/11/25 15:39:55 cvOYaxJ+0
─Jから戦力外とされてるそうだけど?
そう聞くと、家本は、殊更表情を変えることもなく淡々と言った。
「俺は何の衝撃も受けていませんけどね。何も見ていない段階でそう言ったということは、完全に度外視されてる。何か理由があるわけで、
そこを穿り返しても解決しないとわかっているから。普通、審判としては転職先を
探さなきゃ拙い状況でしょ。でも、直接言われたわけではないし、試合も普通にやれている
しね。まあ、辞めろと言われたら一番手っ取り早い。でも、本当に何とも思ってないんです。むしろ、これでもし試合に出て、それを覆すような結果を出せたら
最高に気分がいいだろうなって思うくらいで」
─でも、キレそうになったことはない?
そう水を向けると、家本は「……聞かないでくださいよ……」と薄く笑い、語り始めた。
「それはさ、ふざけんな、バカ言ってんじゃねぇよって思うことは腐るほどあります。
でも、そんなこと、生きていれば誰にでもある、当たり前のことだと思ってる。