06/11/14 23:09:57 SyyBCcRP0
「もういっちょ手術してやろうじゃねぇか」
イソジンドレープの上から、皮膚を切開する。爪で引っかくように、白線の部分を抉った。
ザクザクとした快感に、無影灯の下の越中野郎が顔を歪めた。
左手は、術野に突っ込み、腫瘤を掴んだ。そのまま腰を落とし卵巣嚢腫を割る。
「外科医の越中最高だぜ」声に出す言葉で、自分を挑発する。
「越中褌一丁日本男児の開腹手術だぜ」「俺のこの外科医っぷり見てやってくれっ」
辛抱たまらなくなって、虫垂を抜き取る。右手にナイロン糸たっぷりで、左手にラッシュ構える。
「おうっ」上腸間膜動脈の先から、腹腔動脈の根元へ、ヌルンと扱き下ろす。
「スッ、スッ、スッ、スッ、ス-ッ」きつめにラッシュ決めたら、暫く人工呼吸器を止める。
血圧が下がり、手術室の中をアラームだけが、支配する。
「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」血圧80の辺りを通過する度、くぐもった警報音が響いた。
先ほど来揉み続けていたリンパ節を、ギュッと下方へ引っ張る。
腸間膜が引き延ばされ、大網がテカテカに突っ張る。逆手でそれを握ると、グリグリと回転させる。
「これが俺のオペ患攻めだぜ」強い刺激に漿膜が破けそうになる。腰を前後に振ると、一層感じる。
サリンヘスを追加し、改めてラッシュを吸い込む。
「スッ、ス-ッ、スッ、ス-ッ」一旦止めて効果を待つ。
滴る程の出血と、やけに効くラッシュで、男入りまくり状態だ。
「執刀、執刀男の執刀」「越中一本外科医の術中死」
言葉が快感を呼び、刺激が男をくすぐる。
「スッ」軽く吸う。蟹股で手術室の中を歩く、
「ス-ッ」男気が溢れ、どうしようもなくなってくる。
「ス-ッ」反り返り脈打つ腹部大動脈を、渾身の力を込めて裂く。
「たまんねぇ、勘弁してくれ」
「スッ、ス-ッ」
「きたぜ、くるぜっ」
<合掌>の体制で、備えた。押し寄せる出血は、もはや留まることを知らない。
「おりゃっ外科医一匹」
いつもの決め言葉で、心電図が平坦になる。その回数に合わせ腰を振った。
やがて潮が引き、ヌルヌルと検死を楽しむ。
次第に呼吸が整ってくる。