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【天声人語】2006年09月25日(月曜日)付
げん担ぎは何ですか。自民党総裁選の投票日に、こう聞かれた安倍晋三氏は立候補表明の日と同じネクタイに
したと答えた。「家内が、よいと言うので」という濃紺と銀系のしま模様だった。
「タフガイは水玉模様のタイをしめない」。こんな記事が本紙の投稿欄に載ったことがある。米国などでは、煮え切
らない人物がよくする柄だとの見方が広がっているそうだ。確かに、大統領選の候補者は深紅一色とか赤や紺のし
ま模様が多い。
政治家とネクタイといえば、中曽根康弘元首相を思い出す。20年前の秋、党の集会で「女性は私のネクタイの
色や服はよく見ているが、何を言ったかは覚えていないらしい」と口を滑らせた。その夏の衆参同日選で勝った、おご
りもあったろう。
国会で批判されると「女性は男性より鋭い審美眼でテレビを見ているから注意しようという意味だ」と弁明した。
中曽根氏の「戦後政治の総決算」と安倍氏の「戦後体制からの脱却」の志向の近さが言われるいま思う。あれか
ら政治はどう変わり、二つの「戦後」は何が同じでどこが違うのか。
「戦後日本は豊かになってモラルが低下した」「戦後日本のあり方を問う」。こんなふうに使われる最近の「戦後」は、
日本の現状に対する批判の単なる枕詞(まくらことば)であることが多い。安倍氏の「戦後」にもその雰囲気は漂う。
きょうの民主党大会で、小沢一郎代表が新体制を築く。あすには安倍内閣ができる。初対決の国会で「戦後」は
どう論じられるのだろう。濃密な応酬になればなるほど、ネクタイにも目が行く気がする。
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昨日のですが、誰も貼らないので。この前の「そういえば」の続編かもしれない。
>「戦後」は、日本の現状に対する批判の単なる枕詞
それなんて言論自爆テロですか。あんたら60年間も使い続けてるだろと。