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225 名前: 名も無き飼い主さん [sage] 投稿日: 2005/09/10(土) 09:59:30 ID:QXcS2XZb
三年前のこと。
迷い猫か捨て猫かわからないが、我が家のベランダに毎日通って来る猫がいた。
人懐っこくて性格の穏やかなメスの黒猫。
賃貸住宅だったので、室内に入れるわけにはいかず、こっそり餌をあげたり、ベランダの壁の陰でなでなでしたりする日が1ヶ月ほど続いた。
ある日、当時小二の娘のクラスメイトの親子が「うちで飼えるかも。どんな猫か見せて」と、やって来た。
クラスメイトは、ベランダの壁と植木鉢の隙間、お気に入りの日陰で眠っている猫の尻尾を掴んで引きずり出し、無理矢理抱き上げたり、口の周りを指で押さえたりと、ひどい悪戯を繰り返した。
それでも爪を立てたり噛みついたりしない、ほんとうにおとなしい猫だった。
クラスメイトの親は、その様子を咎めるどころか微笑んで見つめている。『うちの子、ほんとに猫好きで』。
こんな人間が飼い主になったら、なぶり殺されてしまう…と、不愉快になった。
“飼う?今日連れて帰る?”と尋ねると『一応、パパとも相談してみる』と、その日は帰った。
翌日からクラスメイトは我が家に日参し、猫をいたぶる(ようにしか私には見えなかった)。
ある日、我慢が爆発し“ぬいぐるみじゃないんだから!意地悪はやめなさい!”と怒鳴った。
するとそのクラスメイト、二階の我が家のベランダから、猫を投げ落とした。
慌てて階下へ降り、猫の姿を探した。
うずくまった姿勢で、首を不自然に曲げて、うっすらと目を開け私を見て、か細い鳴き声をあげ、目を閉じた。
それが最期だった。
その件をそのクラスメイトの親に話したところ、一方的に怒鳴られ、捨て台詞に「あんな、どこにでもいるただの猫!しかも飼ってたわけでもないのに!」と言われ、交流を断った。
今も、黒猫を見かけると胸が締め付けられ涙が溢れそうになる。