06/02/19 23:00:01 FTBV1KBk0
>>844の続き
林威助外野手(阪神)
この木製バットでの本塁打6本にも当然、深い理由がある。
それは前述したように林は1年遅れで高校へ入学した。
よって高校2年の時には既に18歳になっていたのである。
で、日本高校野球連盟の規則が絡んで来る。19歳の3年として野球部に所属することは可能だが、
公式戦には一切、出場することが出来ない。
「その規則は高校2年の夏の大会で負けた次の日に初めて知ったんですけれどもね」
当時を振り返り、苦笑いを浮かべる林。だけど、規則は守らなくてはならない。
そこで後々の野球人生を考えて、林は金属バットを捨て、木製バットを手にした。
そして、唯一、出場が許された練習試合で6本の本塁打を打ったのだ。
近畿大進学後、その判断が間違えでなかったことはすぐに証明される。
関西学生リーグでは史上5人目となる1回生春の首位打者(打率.400)を獲得。当然、ベストナインにも輝いた。
その後、肘や膝の故障に泣かされたこともあったが、明らかに林は格が違った。
やや右脇が甘いように感じられる構えであるけれども、
トップから最短距離でヘッドが立ったままインパクトまで持って来る。
で、ガチンとヘッドが返って、痛烈な打球を放っていたものである。
プロ入り3年目のシーズン、林はウエスタンで中軸を担った。
77試合に出場して、打率.318本塁打10で阪神のウエスタン・リーグ優勝に大きく貢献。
また、シーズン後半は一軍に合流する。
8試合に出場して、12打数5安打(打率.417)で念願のプロ入り初本塁打も記録したことは大きな自信になった。
でも、林に甘い考えはない。元旦に林から届いた年賀状には
《今年こそ最初から最後まで一軍で頑張ります、応援して下さい》
そのように丁寧な日本語(林は日本語検定2級の資格を取得している)でしたためられていた。
スポーツライター 島尻譲