05/06/09 20:01:03 0
>>775続き
20分程経過し、さっきの場所から見える位置で印をつけているとハァハァと息を切らせて雅が戻ってきた
「いったいどこに行ってたんだい?」
「これ使って下さい!」雅が差し出した手には濡れたタオルが握られていた
「これどうしたの?」タオルを受け取りながら質問する
「お兄さん辛そうだったから手を冷やしてもらおうと思ったんです だから湖まで行ってきました」
「ありがとう でも迷ったら危ないじゃない!? 俺なんかの為に危険を犯さなくてもいいよ」
「いいえ、お兄さんは大切な人です まだ来られて1日しか経ってないですけどみんなお兄さんのこと頼れる人だって言ってますよ」
「そ、そうなんだ・・・ 雅ちゃんやみんなの気持ちは嬉しいよ でも何があるかわからないんだからこれからは勝手に行動しないでね」
「はい!わかりました 実はさっき印のついた木を見つけられなくてちょっとあせっちゃったんです」雅がペロリと舌を出す
大人っぽいルックスの雅だが時折見せるお茶目なしぐさが彼女がまだ少女であることを認識させる
「雅ちゃんのおかげで元気が出てきたよ」
タオルを手に巻きつけ俺達はさらに森の奥へと進んでいく
グルルルルルルゥ
俺のお腹が大きな音をたてる
後ろを振り返ると雅が俺の方を見てニッコリ微笑んでいた
「そろそろお昼にしましょうか!?」と雅
「やっぱり聞こえてた?」
「ええ あんな大きい音まーさでも鳴らしませんよ ウフフフフ・・・」何故かツボに入ったようで雅は必死に笑いを堪えながら話す
あたりを見渡すと丁度2人が腰掛けれるくらいの岩があった
「じゃあ、あそこで食べようか」「はい!」