03/10/04 05:43 h+p9lNxz
剣道日本11月号 特集◎日本から世界へ
阿部哲史(ハンガリー剣道連盟技術局長、ナショナルチーム監督)
(中略)
次に国際的なスポーツとの関連の中で、
ヨーロッパの剣道がどのような問題と対峙しているかを考えてみたいと思います。
7月に行われたグラスコーの世界大会総会において、
国際剣道連盟において極めて重要なテーマが議題となりました。
GAISFという国際スポーツ組織への加盟問題です。
(略)
このたび、ヨーロッパ剣道連盟がGAISF加盟を提案した理由の第一は、
ヨーロッパ剣道連盟に所属するいくつかの国において、
国際剣道連盟に加盟することによって国内のスポーツ省でのステイタスが上がり、
それに伴って支援が受けられるようになるためでした。
例えば、私の暮らすハンガリーでもその対象国です。
もう少し具体的に説明します。ハンガリーでは、スポーツ省に公認された国内スポーツ連盟は、
すべてスポーツ法規で定められた基準に従ってランク付けが去れています。
Aランク:オリンピック種目になっているスポーツ種目の連盟
Bランク:国際連盟がGAISFに加盟しているスポーツ種目の連盟
Cランク:それ以外のスポーツの連盟
つまり、剣道はCランクに入ります。ヨーロッパでは、多少の違いこそあれ、
国策でスポーツを方向付けるのがあたりまえです。
そのため、一つの種目の国際連盟が、国際的なスポーツ界の中で
どのようなステイタスを有しているかは、直接自分たちの死活問題に関わるのです。
ましてや、旧社会主義国の国々では、スポーツ連盟は財政的に独立できる体制にはなっていません。
(略)
(次レスに続きます)