02/10/11 07:18 u0Jnphvk
200x年のある日、ソウル市の上空に巨大な宇宙船が出現した。
宇宙船は、一都市ほどもあろうかと思わせる大きさで、市民は恐怖と戸惑いの表情で上空を見上げていた。
やがて宇宙船から小さい円盤のようなものが出現し、大統領官邸の隣に着陸した。
ﾁｮﾝﾓﾝｼﾞｭﾝ大統領はさっそくｺｲｼﾞｭﾐの真似をして単身円盤に乗り込んだ。
「大韓民国へようこそ」
宇宙人は顔を見合わせた。
「ああ、あなたの国はダイカンミンコクというのですか。われわれは5000光年彼方からやってきました。あなた方のような偉大な文明に接することができて光栄です。」
大統領はすっかり舞い上がってしまった。調子づいた大統領は一気に自民族の5000年の歴史を宇宙人相手にまくし立てた。
檀君神話、三国時代、中国の属国だった時代、日帝支配時代････
ところが話を最後までしないうちに、宇宙人一行は失望したような表情でお互い顔を見合わせた。
「どうも話が違うようですな。われわれは5000年間ずっとあなたの星を目指してきたのに、あなた方の文明はどう考えてもわれわれの水準には達していないようだ。」
大統領は面食らった。
「た、確かにわれわれの自動車はこの星でも最高水準なのですが･･･まだわれわれはあなた方のように宇宙船で恒星間旅行をするような域には達していないのです」
宇宙人はしばし大統領から離れたところでなにやら話し合っていた。不安になった大統領はずっと疑問に思ってきたことを思い切って質問してみた。
「それではあなた方はなぜはるばるウリナラを目指してこられたのです?」
宇宙人の長老と思われる男がゆっくりと大統領に歩み寄ってきて、遠い眼をしながら語り始めた。
「実は5000年前、われわれは初めて自分たち以外に文明が存在することを発見したのです。それがあなた方の星でした。ここに5000年前のわれわれの歴史書があります。ご覧になりますか?」
大統領はその書物を手に取った。そこにはこう書かれていた。
『宇宙暦xxxx年、ついにわれわれ以外に文明の存在することが確認された。われわれの電波望遠鏡が5000光年彼方から恐ろしく強力な電波を受信したのである。』