08/05/07 01:30:54 kumEL9o8
>>265
高病原性かどうかは引用されている、病原性判定試験で判定します。
>広義の「高病原性」は、H5,H7全部。
まちがいです。引用先の資料にもあるように、
『10日以内に0~5羽を死亡させた場合であって、分離されたウイルスがH5
又はH7亜型であり、かつ、赤血球凝集素たん白の結合ペプチドのアミノ酸配
列が他のHPAIウイルスと類似している場合。』
となっておりますので、死亡鶏が5羽以下でも以前に確認されたHPAI(高病
原性鳥インフルエンザウイルスと類似していなければ「低病原性」と判定されます。
>狭義の「高病原性」は「強毒型」と同じ
まちがいです。
「高病原性」は病原性判定試験にあるように鶏の致死率が高い鳥インフルエンザウイルスのことです。
強毒型・弱毒型については全身の細胞に感染し増殖する場合を「強毒型」。特定の細胞に感染し増殖する
場合を「弱毒型」とします。
普通はインフルエンザウイルスは特定の細胞にしか感染しません。インフルエンザウイルス表面にはHA(ヘマグルチニン)
というたんぱく質があり、これは宿主細胞(感染する先)の表面に生えている糖鎖を標的にしてそれにくっつき
細胞の中に入って増殖しますが、組織をつくる細胞の種類によって糖鎖がちがいます。この特定の細胞
にしかくっつかないインフルエンザウイルスは弱毒型とよばれます。通常のインフルエンザウイルスはこれで
鳥インフルエンザウイルスは鳥の腸と肺にしか感染しません。ヒトインフルエンザウイルスは人の上気道(鼻
の奥からのどにかけて)しか感染しません。しかし、強毒型の場合は全身の細胞に感染し全身の細胞を破壊
します。これらの用語の問題については下記の資料もお読みください。
URLリンク(www.ibaraki.med.or.jp)
今回の記者さんの問題は想像なんですが、取材先の担当者が「強毒性」あるいは「強毒」と発表している
にもかかわらず、一部の記者さんが脳内変換して「強毒型」と記憶してしまったのではないかと思います。
これは事前に感染症を勉強しているかどうかということとは別の問題になると思います。