08/06/25 00:38:25 cAjzcUQB
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***地球・ブリュッセル市内のとある高級レストラン***
汎銀河共和国文部大臣であるホワン・ルイは、
自分の友人であり且つ旧地球連邦最後の大統領を務め上げて、
今は野に下っているジョアン・レベロと会食していた。
食事中の会話の焦点に立っていたのは、やはり汎銀河共和国の
現大統領であるジャスティ・ウエキ・タイラーについてであった。
ホワン「ジャスティ・ウエキ・タイラーの独裁者としての資質か。
こいつは興味深い命題だな(笑)」
レベロ「現実にならないうちは笑っていられるがね、笑顔が途中でひきつるような場面を
私は人生で何度も見ているんだよ、ホワン」
ホワン「独裁者という名のカクテルをつくるには、たくさんのエッセンスが必要でね。
独善的でもいいから揺るぎ無い信念と使命感、自己の正義を最大限に表現する能力、
敵対者を自己の敵ではなく正義の敵と見なす主観の強さ、そういったものだが……」
レベロ「なるほど。で、タイラーの場合はどうなんだ?」
ホワン「まあ、ちょっと無理だろうな。今は亡きヤン・ウェンリーもそうだったが、
タイラーという青年は、なかなか美味いカクテルだが、独裁者になるための
成分には欠けていると私は見る。自己の無謬性に対する確信と、権力への
恋愛感情。この二つが決定的に彼には欠けている。さしあたり、
私の結論では、ジャスティ・ウエキ・タイラーは独裁者にはなれんよ。
少なくとも本人にその意思はない」
レベロ「本人の意思だけで状況が展開するとは限るまい。彼が自身の身を守るために
不本意にして独裁者の座に就くことだってあり得る。
タイラー政権の閣僚である君を前にしてこう言うのもなんなんだがね、
私には彼や、彼の取り巻きのロンド・ベル隊やヒーローたちが、
かってのティターンズやブルーコスモス以上に危険な存在に感じられてならないんだよ」
ホワン「それは考え過ぎだ、レベロ…(汗」