08/03/06 20:31:26 ahII/cfi
>>740
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ユリアンに案内されてイサムが病室の中に入ると、
その奥のカーテンのかかったベットの上に、アザリンはいた。
目に包帯をして―。その光景を見たイサムの胸は痛んだ。
イサム「アザリン、その目は―」
アザリン「(心底嬉しそうに)おう、その声はイサムだな。逢いたかったぞ。
なに、この目なら大丈夫だ。じきまた見えるようになるそうだ。ウルトラの母殿が、そう申しておったぞ」
イサムは当惑しきった顔でユリアンを見た。ユリアンは無言で首を横に振った。
アザリン「しかし今は、そちの顔を見ることができぬのが、いかにも残念でならぬ…」
イサム「アザリン―」
アザリン「手を―、こっちへ来て手を握ってはくれぬか、イサム。
そうすればそちの言う事が真か嘘か、朕には文字通り手に取るようにわかるのでな」
イサム「はい、陛下―」
イサムは今にも泣き出しそうな顔でベットに歩み寄り、言われた通りにした。
アザリン「ああ、この手だ。(しみじみと言いながら)パコパコの手もよいが、
やはりそちの手は実によいな。柔らかくてなにか、こう、落ち着いた気分になるぞ……」
イサム「そうだね。そうだね、アザリン」