07/09/24 23:49:10 4hL0MROn
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正直さほど落胆した様子でもなく、スナガは大袈裟に肩をすくめて見せた。
実のところスナガは、叛乱という痛快で過激なイベントを楽しんでいるふしさえあった。
スナガ「困った方だ、閣下は……」
イサムははや、閣下と呼ばれる身分である。
汎銀河共和国建国後、正式に辞令を受け准将に昇進。
併せてフォーマルハウト侯爵という、旧ラアルゴンの称号まで授けられている。
全てはアザリンの婿に相応しい格式を与えようという、いささか強引な配慮からであった。
イサム「しかしなんだね。閣下と呼ばれるのも悪くないね」
スナガ「たとえそれが、一番下っ端の閣下でもですか?」
イサム「それを言うなよ。准将と言えども立派な提督さ。自分だって僕のついでに大佐にしてもらったくせに」
スナガ「それを言われると、何も言えませんけどね……」
スナガは頭を掻きながら言った。
現在、イサム率いる叛乱軍は戦艦は1隻もなく、あるのは巡洋艦と駆逐艦だけ。
それも雑多な寄せ集めであり、補給の目処は立たず、乗組員も正規の軍人は数えるほどで、
あとはその辺で雇い入れたような怪しい連中ばかりであった…。