07/08/07 12:08:05 e6vsr7Z4
スレリンク(eva板)
URLリンク(2ch.pop.tc)
不意にベルが鳴る。
タイラーの肩越しに、ユリコは受話器を取り上げた。
ユリコ「はい、大統領閣下ですね。今代わります」
ユリコの表情は一瞬にして大統領首席秘書官のそれに戻っていた。
ユリコ「カイナゲ天文台からのホットラインです」
タイラー「うん。(受話器を受け取る) …私だ」
カン(ああ、大統領閣下)
カン少佐の落ち着きのない声が、受話器の向こう側から聞こえた。
カン(定点観測の結果ですが、悪いニュースをお伝えしなければなりません)
タイラー「颱宙情報かね?」
カン(はい。ジェーンの動きが活性化しています。まるでこっちの動きに合わせて生きているかのようです)
タイラー「そりゃそうだろう。颱宙ジェーンは反世界の邪帝王の正体なんだから生命体には違いない」
カン(このままでは銀河到達が、さらに1ヶ月は早まりそうなのです。
実際にはジェーンは、すぐそこまで来ているはずです。自らの貪欲な影を追い越して……)
タイラー「このことはすでに、惑星フェザーンのラインハルト陛下にも伝えたな?」
カン(はい)
タイラー「わかった。定点観測を続けてくれ」
受話器を置く。