07/08/07 00:08:17 I72DoiCh
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新政権の閣僚達に、感慨に浸る余裕などあろうはずがなかった。
さらに大きな不安と危機が、間近に迫っていたのである。
その危機が、ともすればバラバラになりかねない皆の気持ちを一つにまとめていたと言えるのだが、
少なくとも安穏の日々は、当分は彼らに訪れてきそうにもなかった。
いや―、
強いて言うならば、束の間ながら安穏たる数日間を過ごした閣僚が、一人だけいた。
他ならぬ、汎銀河共和国初代大統領閣下その人である。
ユリコ「ついに銀河は統一されてしまったんですのね。なんだかまるで実感が湧いてきませんわ」
タイラー「僕もさ」
仮大統領府の執務室で、デスクに両足を投げ出し、爪を切りながら初代大統領は言った。
執務室と言っても、つい先日まで地球連邦軍本部の空き部屋だった一室を急ごしらえで改装しただけの部屋だ。
キサラがDショッカーに誘拐された際に負傷したユリコも無事に退院を果たし、夫の首席秘書官を務めている。