08/05/26 21:06:18 0
【国崎薬局:居間】
目前にはカレーもといカレー(笑)。
おそらくは国崎が作った物であろうそれを口にしたときの
それぞれの反応の違いはなかなか興味深い物だった。
が、その愉快な出来事をを食事と捉えることは無理だった。
シュールなドッキリパーティーだったと考えたほうが幾分か建設的だと思う。
苦笑を保ったままスプーンをおいて席を立つ。
「国崎さん。貴方のお店で包帯買うわ。レジにお金入れておくから、宜しくね」
それだけ言うと、店の方へと降りる。
暗い店内の中を、包帯や救急セットを探して歩く。
時々躓きそうになったが、眼が慣れてくるとそれも無くなり、気がつけば物色を始めていた。
「包帯と救急セットはこれでいいとして─あ、これとこれもあると良いかも」
手に取ったのは強力な栄養ドリンクと、噴射式の殺虫剤。
別にこの騒動で使わなかったとしても、日常生活でつけば良い。
「備えあれば憂いなし」と「杞憂」のバランスを考えるとこんなものかな。
レジの中に千円札を三枚入れて、包帯を巻きながら
葬式ムードの居間へと戻ろうとしたら、ふとあくびがこぼれた。
台所に引きこもってしまった国崎も呼び戻して一度、本格的な方針を決めたいところだ。
きつめに巻かれた包帯が、気持ちを引き締めるとともにどこか安心感を与える。
選択肢は多数ある。ならば、望む答えもきっとある。
「と、言うわけで頑張りましょうか」
買った物を手に持ちながら、いざ居間へ。
【現在地:国崎薬局 応急処置完了】