【邪気眼】二つ名を持つ異能者になって戦うスレ3at CHARANETA2
【邪気眼】二つ名を持つ異能者になって戦うスレ3 - 暇つぶし2ch69:レオーネ・ロンバルディーニ ◆GWd4uIuzU6
08/05/26 19:48:09 0
応接室へ戻ると、既に外道院とツバサの姿は無く、もぬけの殻となっていた。
ツバサはともかく、外道院が外出するとはな……。
隠蔽用のカバーストーリーでも流した方が良さそうだ。
溜め息を吐いた時、不意に懐の『機連送』が『美しき青きドナウ』を奏でた。
慌てて取り出す。発信者は――。

「よぉ。調子はどうだ、色男?
 こっちはもうスケジュールを全部終えたぜ」

太く威厳さえ感じさせる声の主は、我が友人城栄金剛その人であった。
奴が電話で連絡を取ってくるなど珍しい。

「確かに暇をしていた。……にしても、君が直接電話を入れるとはな。
 何か良い事でも在ったか?」

はっはっはっ、と豪快に笑い飛ばす。間違いなく彼の興味を引く事が在ったのだ。
それもつい先程だ。となると、恐らく――。

「煌神リンとその協力者達が思いの他、使えるレベルだったのだろう?」

これしかない。奴の想定していたレベルにこそ届かなかったものの、
及第点くらいはクリアしていたのだろう。まるで新品の玩具を遊んでいる子供のようだ。

「解っちまったか。そりゃ長い付き合いだものな」

……少し悔しそうな顔をする城栄の顔が目に浮かんだ。

「それで……。久方ぶりに電話を掛けて来たのは、
 その件だけという訳でもないだろう?」

「まぁな。……先程、小村禅夜から連絡が在った。
 異能者と交戦、敗北。別の異能者に助けられたそうだ」

……あの小村を負かすとは。余程の手練だ。
小村とて形式だけとは言え、伊達に幹部の座を与えられている訳ではないし、
三年前のミスが無ければファーストナンバーの上位に食い込んでいたであろう人物だ。
私は目を細めた。

「ヤツにゃあ、端(はなっ)から期待なんぞしてねぇよ。
 ありゃ、お飾りみてぇなモンだ」

小村が聞いたら泣きそうな暴言を私は黙って聞いていた。

「いいか、こっからが本題だ。さっき小村を助けた野郎が居るって言ったよな」

城栄の声のトーンが一気に2オクターブほど下がる。
これは"裏の顔"で居る時の彼の声だ。

「小村のヤツが、その野郎と取引したそうだ。
 雑魚どもを"食う"事を黙認する代わりに、機関の手助けをしてくれるそうだ」

食う? 食事の事か? それとも……。

「その野郎は異能者を文字通り餌として食らう。
 どうだ、面白い能力だろう?」

確かに。異能者の事を食べるとは。
私の知りうる限り前例が無い。この祭りを企画した城栄に感謝しなければ。
知識を得る事が出来たのだから。


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch