08/05/24 14:23:52 0
>>13
「どうしましょうか?何処かで野宿とかできないでしょうか?」
「そうだなぁ・・・・・・というか、お前はなんで廃校から出てきたんだ?あそこならベッドもあるし野宿には適しているだろ」
それはもっともだが、私が居ると桐北は逃げるだろうから、少し安静にしてあげたかったのだ。
夜の街を少しの間歩いていると先の曲がり角から話し声が聞こえてくる。
少し覗いてみると、人が三人いて、皆座り込んで一人が何かを話しているみたいだ。
「瑞穂、少し立ち聞きさせて貰おうぜ、こんな夜中に話してるんだ、なんか面白そうじゃないか」
「やめましょうよ、立ち聞きなんて趣味の悪い、早く野宿出来るところを探しますよ」
踵を返そうとしたその時私の耳に不穏な単語が聞こえてきた。
『機関』『城栄金剛』『ヤハウェ』
まさかこんな場所でこのような言葉が聞けるとは、『機関』の人物か、それとも敵対している人物か、分からないが聞く価値は十分にある。
「決定だ、ちょっとばかし聞いていくぞ」
「そうですね、何かいい話が聞けそうです」
小声で言い、私は相手に見えないよう体を隠し、その話に耳を傾ける。
もしも気付かれたら分が悪いがとても重要な事が聞けそうなチャンスだ、逃す手はない。
【籐堂院瑞穂:戦場ヶ原の話を盗み聞き ばれるかばれないかはお好きにどうぞ】