08/05/28 19:20:16 O
>>127
「やはり鬼を縛るのは無理か……」
少女は舌打ちをすると、身を隠していた建物の陰から飛び出した。
しかし少女は鬼に構うことなく、文月の元へと駆け出した。
もとより、鬼と戦うつもりなどない。自分の力を過信して一人で戦っては、文月の二の舞になってしまう。
本家である如月家の人間としては恥ずべきことではあるが、如月千歳は分家の人間である文月よりも弱かった。これでは、如月が鬼に勝てる道理はない。
彼女は脇目も振らず、文月の元へと走っていく。自分より強い敵を倒すには、とにかく文月を助けなければ話にならない。
【現れた少女、倒れている文月に駆け寄ろうとする】