08/05/27 21:58:47 O
>>102
「ち…きしょ…う。なんてパワーだ……」
剣を杖としてなんとか立ち上がるが、足腰に力が入らない。
文月を支えているのは、もう気力だけだった。
執念。それだけが、ただの人間である文月を異能者の域まで押し上げていた。
並みの異能者相手なら、勝つことも出来た。
事実、異能者と似たような能力を持つ人間を何人も下してきたのだ。
しかし、今回は相手が悪過ぎた。
今までの敵とは違う。
【本物】
そんな言葉がしっくりとくる。
(やべぇ…意識……が)
視界が定まらないのを自覚するよりも早く、文月はその場に倒れ込んだ。