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陸自74(正しい発音はナナヨン)式戦車
陸自61式戦車の配備間もない1964年に開発が開始され、今日退役が進んであるが、数では最新型の90式戦車より多く規模では主力である。
その車体は、避弾経始の流線型の丸い砲塔と低車高化で被弾の危険性と装甲防御能力を高めている。
射撃管制機構は、レーザ測距儀･弾道コンピュータなどの(当時)最新技術が使われており、車体の挙動による砲照準を保持する安定化装置(スタビライザー)を搭載されている。
砲もロイヤルオードナンス社のL7A1'51口径105mmライフル砲を日本製鋼所がライセンス生産をしたものを使用し、現在はHEAT-MP(成形炸薬弾)とAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)を中心に使用されている。
サスペンションを油気圧式にしており、前後6度左右9度上下に20cm程可動でき、仰俯角不足を補っている。
また、丘陵傾斜地の多い我が国に於いて陵線から砲塔を覗かせて陵線射撃を容易せしめている。
他にも、狭い車体(車長の股の間に砲手が座る程)の居住性向上等にも役立っている。
この技術は後の90式戦車に生かされている(90式戦車の場合、電子機器の向上により74式戦車より可動範囲は狭くなっている)。
付属の投光器もまた強力で、赤外線フィルターを外すと夜間1,500mの距離で本が読める程の光量を誇り、余りに大出力、大光量のため赤外線フィルターを掛けていたとしても、至近に立つと低温ヤケドを負うこともある。
このように制式配備から34年ものながきに渡り、本土防衛とソ連の南下を防いぎ国民の安全を守ってきた訳である。