【版権あり】召喚戦士達の戦い2【TRPG】at CHARANETA2
【版権あり】召喚戦士達の戦い2【TRPG】 - 暇つぶし2ch6:リーベル ◆fbsB0QAAho
08/03/03 22:38:58 0
>前スレ343、>前スレ348、>4-5
> 何なら・・・口移しで飲ませてやろうか!?」
「……!」
いくら紳士ぶろうともそれを最後まで貫けないものは紳士じゃないのだ。
凶暴な本性を露わにして力任せに上を向かされたが、表情に変化はなく
真っ向からそのぎらついた瞳を睨み返すと……存外あっさりと矛を収めてしまう。

>「・・・ふっ・・・やめておこう。私とてまだ殺されたくないのでね。」
「殺される……?」
怪訝な雰囲気を隠そうともせずに呟いた。
ムーミン大佐の演技とは言え、一時期気安い関係だったリーベルだが
思い返してみれば大佐は自分の事をあまり話そうとしなかった。
そこを不審に思えればまた結果は違ったかもしれないが……とにかく、
リーベルは大佐が妻帯者でしかも恐妻家だとは知らないのだ。
「まさかとは思うけれど……魔王がそうすると?」
大佐の実力は知っている、その大佐を殺せるほどの力の持ち主など
リーベルが知っている筈もない。ここで赤屍が浮かばないのは、
『今の自分』が赤屍の眼鏡に適ってない事が分かっているからだ。
もっとも、赤屍が目を付けると言う事は力が戻っていると言うことであり――。

>「失礼します。何度もすみません…おや?貴方まで来ているとは、予想外でした。」
やがてドアがノックされ、赤屍ともう一人が部屋に入ってくる。
「いえ、お気になさらず。他愛のないお喋りをしていただけですので……
 どうせ語らうなら、人は多い方が楽しいでしょうし。」
退室してからそれほど経ってないとは言え相変わらずの赤屍だったが
先ほどまでのギスギスしたやり取りの熱が引いてないのか突き放したような
態度をつい取ってしまった。人並みに感情を発露する機会の少なかったリーベルは
その点において経験が少なく……つまり、感情の制御が下手なのだ。

>「ところで、紅竜さんは彼女に何の用事があって来たんですか?」
>「このアンテナをつけられた者は、私のコントローラーで自在に操れるようになるのだ。
> 論より証拠、まずはこの女に試して効果を見せてやろうではないか。
リーベルが誰何するまでもなく、一緒に入ってきた男に向かって赤屍は紅竜と呼びかけた。
そして紅竜と呼ばれた男は、自分がここに来た理由を語る。
「……!」
それを聞いたリーベルの顔からあからさまに血の気が引く。
そして先ほどのムーミン大佐の言葉を思い出した。そう、こう言っていた……
『まあいいさ。すぐに気が変わるだろう。』
初めからこうするつもりでいたのだろう、そうでなければ
あそこまで自信たっぷりに言い放つ事などしない。
最終的には精神操作や洗脳の類だろうとは思っていたが、まさか見た事もない道具で
それを行おうとは……術ならば抵抗する余地もあるが、原理も何も分からない
謎の道具が相手ではどうする事も出来ない……万事休すか。

>「おおう。仕方がない。ここは身の潔白を証明しに行くとするか。
だがそれはすぐには実行されなかった。
どういうわけか知らないが、突如紅竜に偽者疑惑がかかったのだ。
紅竜は疑惑を解消する為『あんてな』とか言う道具を置いて部屋を出て行く。

>「仕方がない、仕事は明日に持ち越しだ。私は宴会場に戻るが、君はどうするね?」
そして大佐も、特に何もせずに宴会場へ戻るようだ。
……ひた隠しにしていた策を弄する最初で最後のチャンスかも知れないと、
赤屍が返事をするよりも早く、口を挟む。
「せっかくお越し頂いたのです。赤屍さん、私にお話を聞かせて頂けませんか?
 他の世界の方々とじっくりと話す機会、これから先どれだけあるか分かりませんし、
 私も他にする事がありませんので……」
我ながら苦しい理由で引き止めたものだと内心一人ごちる。
普段なら気にならないのに、腹に一物抱えた状態での発言と言うのが
ここまで心身に良くないとは……


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch