08/02/12 20:42:12 0
>>778
「♀×♀で子供が生まれる」ってのは生物学的に出来るもんなの?ってちょっと調べてみた
どうもそれが実験的に出来ないのは哺乳類だけな感じ。
卵細胞(染色体23本)同士の融合核移植で46本の染色体を持つ卵細胞は作れるし、それに刺激を加えて人工的に卵割を開始させるのもちょろいし、子宮内に着床させるのも専門の医者なら出来る。
ついでに常染色体の遺伝子は性別関係無いパーツをコードしてるから男女で交換が効くし、性染色体のXが二本揃えば女なので、確かにやれば出来そうな気がするが♀×♀で実際やってみると途中でフリーズ。
これは何でかっていうと、精子×卵子だろうが卵子×卵子だろうが染色体が46本揃ってりゃ、どっちの組み合わせでも人間1人を造るだけの遺伝子(PC業界で言う所のソースコード)はひとそろい揃うんだけど、
哺乳類だけは精子と卵子の間でDNAのチューニングの仕方が違ってるせいで、バグるから。
(偉いヒトはこの卵子・精子間のチューニングの違いをゲノム・インプリンティングとかゲノム刷り込みとかいうらしい)
哺乳類の常染色体には男女関係なく母胎から栄養を無理矢理吸い取る為のツール遺伝子(胎児が子宮に寄生する為の胎盤周りの遺伝子とか成長因子とか。お袋の胎内でしか使い道が無いのが多い…。)
と母胎からの栄養吸収を妨害する為のツール無力化遺伝子が併せて200個?入ってて、この2グループの遺伝子達はお互いに邪魔し合う関係にあるのだが、その仕様がかなり奇っ怪な事になってる、ってのが諸悪の根元。
精子の中のDNAではツール遺伝子を全部使用可、ツール無力化遺伝子を全部使用不可にして、とにかく母胎から栄養を奪うだけ奪わせるようなチューニングがされてるが
(出来るだけ太って生まれた方が小さい頃の生存率は上がるし、今でこそ人権人権というけど、昔は何せ嫁が弱ったら新しいのを探してくるのが一般的だったから)
卵子の中のDNAでは極力母胎から栄養を吸い取られないよう、ツール遺伝子がほとんど使用不可、ツール無力化遺伝子を強制的に使わせるというチューニングがなされてる。
(あんまり栄養を吸い取られると、母親は子供産んだ後、消耗しきってしまうので)
意地の悪い事に一連のチューニングは赤ん坊側からでは基本的に解除出来ない。
で、精子のDNAと卵子のDNAが母胎から栄養奪うか否かで凄い緊張状態になって、そのバランスが上手く行けばそれなりに太った赤ん坊が産まれてくるんだけど、
長い進化の歴史の間、ここらの遺伝子が際限ない軍拡競争をやらかしたせいで両者のDNAチューニングはかなりえげつない事になっている。
というわけで、DNAが全部卵子から来てると、母胎から栄養を無理矢理吸い取る為の遺伝子が全部使用不可になってるせいで、赤ん坊は体を造る為の遺伝子は全部揃ってるのに極度の栄養失調に陥り、妊娠中期までに死ぬ
ってのが哺乳類の同性同士で子供を作れない、今んとこ最大の理由。
んじゃ片方の母親の卵子DNAにかかってるチューニングを解除して、新たに精子型のチューニングを施してやったらこれ行けんじゃね?…ってところで現代生物学は今足踏みしてる。