07/06/10 19:57:46 0
１４歳の誕生日、給食にソフト麺が出た。
せっかくだから変わった食べ方をしてみんなの注目を集めようと思い、
俺はソフト麺の袋を指ですり潰しはじめた。
やがて、ソフト麺はペースト状の物体に変わった。
隣の女子が「バカじゃないの？」と言っていたが、俺は不敵に笑った。
「いただきます」の挨拶の後、さっそく俺は袋に穴を開け、中身を搾り出した。
ここで予想外の事態が発生した。搾る力が強すぎて、袋のあちこちに穴が開き、ペーストが漏れ出したのだ。
俺の手、俺の机はベタベタになった。
隣の女子だけでなく、クラスメイトほぼ全員が集まってきて、「汚ねえ」と喚いた。
俺はほとんど泣きそうだったが、落ち着き払ったふりをして、ペーストを集めてソースにぶちこんだ。
そのうち、クラスメイトたちは先生の一声で自分の席に戻っていった。
俺はわざとみんなに聞こえるように、「あ、これうめえ！」と叫んだ（その際、口から汚物が飛び出し、女子が悲鳴を上げた）。
実のところ、恐ろしいほどのまずさだった。
なかなか飲み込めず、口の中にペーストが溜まっていく。
隣の女子が恐る恐る「おいしい？」と聞いてきた。
俺は頷こうとし、そのはずみで、パンパンだった口からペーストを吐き出してしまった。
またしても悲鳴が上がり、クラスメイトが集まってきた。
それまで「たまにボケる優等生」を気取っていた俺だったが、
むせてペーストを吐き出しながら、この一件で完全に自分は孤立した存在になったと確信した。
最悪の誕生日だった。