07/08/27 23:49:41 5NzyXGYo
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いわばプロの政治家や官僚であるカシムや宗方の目から見れば、信じられない発想であった。
正に政治の素人だからこそ思いついたタイラーの策であった。
宗方猛「二度と権力の座には就けないかもしれませんよ」
タイラー「構わんさ」
横でユリコが小さく笑った。今は亡きヤン・ウェンリーもそうだったが、
元々タイラーは権力に執着するような漢ではないのだ。
タイラー「僕は道化だし、僕のやっていることは邪道だ。政治の王道から見ればね」
宗方猛「確かに…」
カシム「それも思いっきり邪道の部類に属することですな」
タイラー「ま、銀河を救うための道化なら、僕は喜んでやるけどね。今までも、これからも……」
カシム「我々にその補佐をやれとおっしゃる?」
タイラー「いやなら別に、無理にとは言わんが……」
カシム「いえ」
カシムは激しく首を振った。浅黒い肌と立派な髭を持つ恰幅の良い大統領補佐官は、
この時初めて、宗方と共に自分達の役割を理解したのだった。
カシム「やらせていただきます。我々の力の及ぶ限り」
宗方猛「物心両面、タイラー大統領閣下を補佐させていただきます」