06/08/14 15:04:56 BE:225456285-2BP(0)
【村のきまりごと】
いち:決定リールOK。ただし、後手キャンセルもありです。
にい:ご新規さんには参加しやすい環境を目指します。
さん:名無し妖精さんのネタ振りは推奨です。ただし、村のみんなは空耳癖がるので、
あまりにへんなネタ振りは聞こえずに流してしまうでしょう。何が聞こえて何が聞こえないかは村人次第です。
よん:5日を過ぎても音沙汰のない村人は、決定リールでかってに体が動いてしまうかもしれません。
1週間を過ぎても音沙汰がない村人は、きっといつの間にか村を出てしまったんでしょうね。
ごお:最強厨でも設定厨でも初心者でも、どんな人でも入村大歓迎です。村人や村の名無し妖精さんは寛容なのです。
ろく:細かいことは気にせず、のんびりしましょう。せいごう性よりふんいきです。
なな:後手キャンセルで、何でも何とでもなります。
この村に、叩いたり怒ったりするに値することはいっこもありません。
はち:村人がイベントを起こすのも大かんげいです。自分語りもありです。何でも何でもありです。
3:名無しになりきれ
06/08/14 15:05:43 BE:78910627-2BP(0)
村民テンプレ
名前:
種族:
性別:
職業:
外見:
身長:
体重:
好きなもの:
嫌いなもの:
キャラ解説:
4:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/14 17:50:53
今日もいい天気。
雲一つ出ていない青空。
こんな日はいつもいいことがある。
例えば美味しいご飯が食べれたとか、いっぱいお昼寝できたとか。
今日は何が起こるのかな?
名前:ルシフェル
種族:天使
性別:女
職業:専業主婦
外見:脇の下まで伸びた蒼い髪、深紅の瞳を持つ。
背中には十二枚の翼を保有し、黒を基調とした服を好む。
身長:138cm
体重:28kg
好きなもの:夫、お昼寝、三度の食事
嫌いなもの:博打、ケンカ、荒くれ者
キャラ解説:普通の専業主婦の天使。夫のミカエルは村の役場で働いている。
子供はまだ産まれていないし、産むつもりもないらしい。
5:名無しになりきれ
06/08/14 22:05:47
期待あげ
6:ポギー ◆nYZPH0ofXI
06/08/14 22:14:04
名前:ポギー
種族:リス
性別:♀
職業:森の人気者
外見:薄茶に白いストライプ
身長:9cm
体重:490g
好きなもの:どんぐり
嫌いなもの:煙草の臭い
キャラ解説:村の広場の木に住んでいるリスの女の子。
魔女のノキア婆さんが、うっかり零した魔法の薬でポギーは人間の言葉を喋れるようになった。
ちょっぴり生意気だけど、本当は淋しがり屋で甘えん坊な生後6ヵ月。
7:暗黒竜ロプトウス
06/08/14 22:49:51
名前: ロプトウス
種族: 古代竜族
性別: たぶんオス
職業: 地竜→暗黒竜→百姓竜
外見: 漆黒の鱗を持つ有翼ドラゴン、目が赤い
身長: 40cm(全盛期は約60m)
体重: 32kg(全盛期は約25000t)
好きなもの: 世界征服
嫌いなもの: 正義の味方
キャラ解説:
古代竜族の一派である地竜族にして、人々の死と絶望を糧とする暗黒竜。
かつて異大陸にその呪われた血をばら撒いて戦乱を起こし
人々を恐怖のズンドコに叩き落したが、
2000年前、大盾王アーダンに敗れその力の殆どを封印されてしまう。
今は裏山でダイコンを作りながら復讐の機会を窺っているとか何とか。
8:名無しになりきれ
06/08/14 23:01:38
なんか小さい奴ばっかりだなぁww
てか人間がいないwwww
9:ハマー ◆w3J2FL2sLk
06/08/14 23:01:54
名前:ハマー
種族:チキンドラゴ
性別:♂
職業:無職
外見:二足歩行の鵜コッケイ
身長:187cm
体重:50kg
好きなもの:カラオケ、剣
嫌いなもの:暇
キャラ解説:ちょくちょく村の高台で叫ぶウコッケイのハマーはとにかく発声が大好き。
剣術と歌唱力には自信があるが、単細胞のため他に興味がない
10:ポギー ◆nYZPH0ofXI
06/08/14 23:04:05
∇月×日
ずっとアメがザーザー・・・
アタシのシッポがしおしおになっちゃうから、アメはキライ・・・
ムラのみんなも、なーんかドンヨリしてるし、タイクツだなぁ・・・
〇月◇日
ピッカピカのいーてんき♪
もーすぐムラのオマツリがあるんだって。
アタシはまだオマツリがどんなのか、ぜーんぜんシラナイからタノしみだッ♪
□月☆日
スズシイね、くもりッ
アタシのすんでるキに、なんだかイッパイくっつけてる。
キラキラしてて、とってもキレイ。
アタシのオウチがとってもにぎやかになったよ♪
11:名無しになりきれ
06/08/14 23:10:52
聖剣伝説みたいな曜日感覚希望
12:名無しになりきれ
06/08/14 23:14:27
ポギーの目の前に突如矢文が飛んできた
13:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/14 23:16:21
>5>8
「期待あげ……?」
ルシフェルは朝から頭を捻っていた。
朝の習慣である、家の外に設置してある郵便受けから新聞と手紙を取り出しに行く。
今日は新聞の他には葉書が一通しか来てなかった。
リビングに戻ってミカエルに新聞を渡し、椅子に座って葉書を見る。
送り主は不明。
葉書の裏を見ると、大きく期待あげとしか書かれていない。
「……期待あげって……油揚げみたいな食べ物かな?」
『それはないだろ。』
こんな平穏なやりとりが続く中、その平穏を切り裂く恐怖がやってくる……
「お願いっ!行かないで!!」
『すまない……行かなければならないんだ……』
……ミカエルの役場への出勤の時間。
二人はいつもこんなことをやっている。
「なら…いってらっしゃいのキスが欲しいよぉ……」
『分かった。』
そして二人は濃厚な口付けをする。
ルシフェルとミカエルの身長の差は、大体40cm位はある。
その為、ミカエルは屈んでキスをしなければならない。
長々とした口付けが終わり、とうとうミカエルは仕事に行ってしまう。
因みに職場はこの家から約50m離れた先である。
『行ってきます。』
「いってらっしゃい。」
ミカエルは愛妻弁当を片手に仕事に行った。
暫く掃除をしてると、どこかからちっこい奴だって声がしてきた。
(私じゃないもん……私じゃないもん……)
ルシフェルは小さいということを結構気にしているのだった。
14:血まみれ勇者
06/08/14 23:43:22
名前: 血まみれ勇者
種族: 人間
性別: 男
職業: 英雄
外見: 鎧兜と血塗れの剣、全身返り血だらけ、常に
身長: 180cm
体重: 90kg
好きなもの:怪物退治
嫌いなもの: 存在意義の消失
キャラ解説:怪物はっ!どこだっっっ!!
15:ハマー ◆w3J2FL2sLk
06/08/14 23:45:08
ハマーは目を覚ますやいなや、寝起きでジャンプした。そりゃもうすごい速さで
ハマーは朝早くからコケーって叫んだ。
ハマーは愛刀『のりこ』を携えて家を飛び出した。
駆ける、駆ける。自分の家から村の高台まで一直線に駆ける
高台を視認した刹那、自らの脚力と両腕をはばたかせ一気に掛けのぼる
「コケ~~~~~~ッ!!」
頂上に着くと、そこにある大きな鐘に全力で『のりこ』を叩きつける
染み渡る音色に恍惚の表情を浮かべ、ハマーの一日が始まった
16:血まみれ勇者
06/08/15 00:21:00
剣を片手に物凄い勢いで駆けて来るハマーさんに
「オハヨウゴザイマス」とだけ挨拶をし、そそくさとその場を離れる事にする。
アレは、、、あれはかなり怪物っぽいかな、でも違うかもな。要注意かな。
森でハマーさんとも出会う
相変わらずxxxですね、と言ってみた、なんと言ったかあまり覚えていない。
とても怒っていた。でも何を言ったか覚えていない。
アレが、怪物?まさかっ!
でも、怪物は意外な格好をしているのかも。ひょっとして、もしかすると…。
17:血まみれ勇者
06/08/15 00:22:01
尋ね事なら、そう、やっぱりここだろう、と
役場で羽根の生えた娘さんに、相談してみた
一等凶悪で性質の悪い、怪物は村のどこへ行ったら合えるでしょうか、と。
とても不思議な返答を受けた。そうか、それはなるほど。いやしかし?
彼女もまた怪しくないが故に怪しくて仕方が無い。目を離すまいよ。
裏山へと歩き続けると、
ああ、何てことだ、彼はそこにいた
もう、見紛う事無き、純悪。怪物その物。
私が英雄である為の不可欠の存在、焦がれるほどに探しつづけた存在。
だが待てよと、彼は今のところ単なる百姓ドラゴンに過ぎず、
彼を打ち倒したところで、果たして私が存在し得るだろうか。
彼には巨悪になってもらわねば、いまよりずっと、もっと。
なので、今日は挨拶だけして帰ってきた。
18:名無しになりきれ
06/08/15 00:30:06
>16
レス番付けたほうが良いよ
二回目はハマーじゃなくてポギージャマイカ?
19:名無しになりきれ
06/08/15 00:37:02
役所にいるのは旦那じゃん
20:ギ ◆zkPX8Sw.Ds
06/08/15 00:39:39
名前:ギ・ギ
種族:ゴブリン
性別:男
職業:猟師(見習い)兼キコリ(見習い)
外見:緑色の肌、ボロ布のバンダナと短パン、緋色の髪
身長:150cm
体重:30kg
好きなもの:イタズラ、冒険(ごっこ)、美人な人
嫌いなもの:説教、勉強、退屈な事
キャラ解説:村に住むゴブリンの少年。
と言っても姿はモンスターと言うより人間の子供に近い。
悪戯好きで大人ぶってはいるが、実際はやんちゃで育ち盛りのお子様
21:フーコー ◆uFuEqRVM/I
06/08/15 01:03:19
朝もやのなか、つやつや光った毛並みの大きな挽馬が、
荷物のたくさん載った荷車を引っ張ってほしふり村へと続く石畳の上をごとごとと音を立てて進んでいます。
背には人影はなく、黒い布を頭に巻いて、これも黒の色眼鏡をかけた男が脇について歩いていました。
馬と荷物の持ち主、フーコーです。
フーコーは挽馬に負けないくらい立派な体格の持ち主でしたが、
ことにその手は並外れて大きく、節くれだっていました。
その大きな手で馬の引き綱を握って小さな丘をゆっくりと登って行きます。
そして丘のてっぺんにつくと、村の様子がよく見渡せました。
牛が囲いの中で草を食み、その近くには畑や水車小屋。
板屋根の上の風見鶏。見たところどこにでもあるような村です。
>15
高台には鐘楼がありました。
これもまた、火事や野党の襲撃などをいち早く知らせるためにどこの村や町にもある物です。
フーコーが村に向かって一歩踏み出したとき、その鐘楼からかぁんと高く澄んだ鐘の音が響いてきました。
「いい音だなぁ」
思わず高台を見上げて呟いたフーコーは、その残響が消えるのを待ってから改めて村へと入って行きました。
名前:フーコー
種族:奇人
性別:男
職業:鍛冶屋
外見:褪せた茶色のウェーブヘアを一つに括って、だいたいは頭に黒い布を巻いている
髪と同じ色の瞳に真ん丸の色眼鏡を愛用
意外と優男
身長:188cm
体重:89kg
好きなもの:鉄いじり うまい酒 蹴球
嫌いなもの:物を粗末に扱う事
キャラ解説:ほしふり村のうわさを聞いてやってきた流れ鍛冶
22:血まみれ勇者
06/08/15 01:33:04
>>18
なれば、このように
順はその日に会った順序なれば
>>19
左様、レスした後に気がついてどうしたものか迷いはしたが
50mしか離れておらぬであれば、遊びに来ていたのだろうと
私の中では決着済みであったでな
ごぶっ!
なんたるなんたる…。ここは怪物の桃源郷か。
これそこな少年、こちらへ来なさい。何しろ大事な話だ。
私は君を退治せねばならぬ、なんとなれば私は英雄で君はゴブリンだからだ。
君の流す経験血は、やがて魔王を倒す糧となるだろう。
…む、逃がしたか。
道行けば前から歩いてくる大男。
その男がいつ襲いかかってくるやも知れぬので、
何時だって抜き身の剣を右手に携え、身構えていると
ああ、ああ、そのまま通り過ぎていってしまう。
違うだろう、お前は目に入る物を見境無しに襲う類の男だろう?
肩を落して、裏山ヘ、百姓ドラゴンが悪事を働いていないかこっそり覗きに行く。
23:ポギー ◆nYZPH0ofXI
06/08/15 01:38:35
(>>12>>13>>15>>21)
☆月〇日
さ~んしゃ~いんッ!!
キョウもいーてんきダッ♪とオモったら・・・あぶなっ!?
ヤがトンでキタよ!?ムラのコドモがイシぶつけたりするけど・・・ヤはビックリだ!!
カミがくっついてたけど、ヨめないからスてちゃった♪アハ♪
ハネのオネーさんはいつもラブ×2だなぁ・・・
アタシにもラブ×2なカレシがホしぃ・・・
とかうっとりしてたらハマーだヨ・・・
アイツいつもウルサいヨ。でもアタシの1ニチはヤツのならすオトではじまるんだな♪
ごくろーごくろー!
ムラにアタらしいニンゲンがキタ。
なんかスゴイのにノッテキタ。
オマツリにキタのかな?はやくオマツリにならないかなぁ♪
どんぐりイッパイたべれちゃったりして・・・ウッシシシ♪
24:フーコー ◆uFuEqRVM/I
06/08/15 03:01:58
>22
フーコーはとりあえずは宿を探そうと思いました。
ここに住むにしても、家がすぐに見つかるとは限りませんし、見つかるまで野宿というわけにも行きません。
そもそも野宿ならここに着くまで飽きるほどしたので、フーコーはベッドで寝たかったのでした。
ありがたいことに、探すまでもなく村に入ってすぐにシャムロックの看板の宿屋がありました。
その宿に部屋を取り、荷解きを終えたフーコーは役場の場所を亭主に聞きました。
住むにあたって空き家か、家を建ててもいい土地が無いか役場に問い合わせる必要があったからです。
役場へ向かうフーコーの前に、血塗れの鎧を着た男が現れました。
ほしふり村はとても平和なところだと聞いていたフーコーは、
これは余興かなにかの練習だろうと思い男のことを100%スルーしました。
もし違ってたら、と少し怖い考えが浮かんできましたが、
良く晴れた空を見ていると、そんな事はどうでもいいんじゃないかな、と思えてきました。
>23
役場では先ほどの血塗れの男と同じくらいの背の男が応対してくれました。
空き家は無いが土地は余っているので、家を建てても良いという事です。
フーコーは男にお礼を言って宿に引き返し、荷物からまさかりを取り出しました。
これはフーコーが自分で打った代物で、なかなかの業物でした。
「トラス!行くぞ!」
フーコーは大声で自分の馬を呼びます。普通の厩につなぐには体が大きすぎるこの馬は、
宿の近くにある牛と同じ囲いに入れられていました。遠目には姿も同じに見えます。
フーコーはトラスに空の荷車をつなぎ、村の外の森へ向かいました。
家はすぐには無理としても、仕事をする鍛冶場は早めに作らないとなりませんから、
そのために木を切り出しに行くのです。
途中で通りかかった広場では、木の上からしま模様のリスがフーコーとトラスを眺めていました。
25:リクドウ ◆EjJ7vH27VA
06/08/15 03:58:01
名前:リクドウ
種族:人間
性別:男
年齢:27
職業:喫茶店店主
外見:茶髪で筋肉質のワイルド系イケメンお兄さん。エプロンがとても似合っていない。
身長:179cm
体重:78kg
好きなもの:噂話 世話を焼くこと 可愛いもの
嫌いなもの:秘密
キャラ解説:
喫茶『はばたくひよこ』のマスター。
目つきが怖くぶっきらぼうだが、面倒見の良いの兄貴肌。噂話が何より大好き。
顔は格好良いのだが、ファンシーを愛するファッションセンスは最悪。
26:リクドウ ◆EjJ7vH27VA
06/08/15 03:58:40
>15>24
収穫の月、14日。快晴。
>「コケ~~~~~~ッ!!」
>頂上に着くと、そこにある大きな鐘に全力で『のりこ』を叩きつける
「くぁ……ぁ」
リクドウはいつものように、ウコッケイの鳴き声と鐘の音で目を覚ました。
赤いハート柄のパジャマに、同じ柄のナイトキャップ。ぼんやり眠そうでもなお怖い目つきには、まるで似合っていない。
何かの罰ゲームにすら見える。
ベッドから起き上がり、寝起きで重い体を引き摺って洗面所へ行き、歯を磨く。
顔をばしゃばしゃと洗うと、目も冴えてきた。窓から差し込む元気な日差しが、今日の快晴を告げている。
良い日になりそうだ。
1階に降り、カーテンを全て開け放つ。
暗い室内が一気に太陽の光で溢れ、カウンターと数個の円形テーブルからなる喫茶店の内装を映えさせた。
喫茶『はばたくひよこ』。リクドウが村でこの店を開いてから、もう10年近くになる。
着替えて、ざっと店内の掃除を済ませる。
在庫チェックやら料理の下拵えやらの開店準備をしつつ、淹れたての珈琲で焼きたてのパンを齧る。
店内に、香ばしい香りが満ち満ちる。
食事や準備が一通り済むと、箒を持って外に出た。
客引きがてら、店の前の掃き掃除だ。クオリティの高い店とは、まず清潔で美しくなくてはならない。
見た目によらず綺麗好きのリクドウは、今週末の店内大掃除が楽しみで仕方が無い。
「……ん?」
掃除をしていると、見かけない人間が広場の方からやって来るのが目に留まった。
ぬぅっと長い長身で、頭にターバンのようなものを巻いている。大きな馬を荷車に牽かせ、ごとごとごとごと。
明らかに村の人間ではない。
「おーい、旅人さん」
リクドウは声をかけてみた。面白い旅の話の香りがする。
そのために喫茶店を開いたほどに話を聞くのが好きなリクドウは、新鮮な旅の話は特に大好物だ。
村の噂話とはまた違った味わいがある。
「ここには来たばっかりだろ?あとでウチに寄ってけよ、一杯奢るぜ。村の観光名所も色々教えるからよ」
親指で後ろの店を指し、リクドウは言った。
村に来たばかりという当て推量は、自分の耳にその噂が届いていないからだ。
この村の中の出来事に関して、リクドウの知らない事は、あまりない。
「…おっと、大事なことを忘れるとこだった」
リクドウは、笑って、言った。
「 ほしふり村へ、ようこそ。 」
27:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/15 07:33:34
>15>17>23>24
>「コケ~~~~~~ッ!!」
元気なハマーちゃんの鳴き声と、遠くまで澄み渡る鐘の音色が、この村の皆に朝を伝える。
でも、私達の朝は皆よりちょっと早い。
ミカエルが早朝から役場に出勤しなくちゃならないから。
掃除が終った後は朝食の準備。
私はいつも朝食は一人で食べるの。
ホントはミカエルと一緒に食べたいんだけど、あの人は朝早くから仕事に行かなくちゃならないから……
私は食料庫に行って保管しておいたパンを取り出す。
食料庫には魔法が掛っていて、食材をいつも新鮮な状態に保ってくれている。
朝のメニューは何にしようかな?
食料庫の端にある棚の上に置いてある卵が、食べて♪って言ってるように見える。
今日はパンと目玉焼きにしよう。
卵を三個とパン一斤を持って台所に向かう。
パンを近くのテーブル上に置いて、フライパンを手に取る。
台所には魔法が掛っている。
蛇口からきれいな水が出たり、コンロから火が出たり。
この魔法は全部ミカエルが掛けてくれたの。
「さてと。いただきまーす。」
テーブルの上に乗っかっているのは、一斤の食パンと三つの目玉焼き。
目玉焼きは一つに固まっちゃったから三つ目焼きっ言うかもしれないけど。
パンを手に取って、そのままがぶり。
これが通の食べ方。
いつもミカエルは止めた方が良いって言ってるけど、やめられないとまらない。
そのままパンを食べ終ると、今度は目玉焼き。
これは普通にフォークを使って食べやすいように切ってから食べる。
目玉焼きはちょっと塩が効きすぎてしょっぱい。
さて、朝食も食べ終ったところだし、一仕事しに行きますか。
お気に入りの黒いドレスを着て、これまたお気に入りのアクセサリーを着ける。
アクセサリーはちょっとした腕輪。
ミカエルが初めて買ってくれたプレゼント。
昔から外出する時には着けるちょっとしたお守り。
後は、お財布とかの大事なものを持って支度は終り。
それじゃあ、行ってきます。
28:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/15 07:34:56
家を出ると、爽やかな風と眩い日光が顔を触ってくる。
今日もいい天気。絶好の仕事日和。
目指すは役場。目指すはミカエルがいる場所。
目的は暇潰し。それと……寂しいから。
役場は村の広場の近くに建っている。
私の家も村の広場の近く。
役場に行くには村の広場を横断する形になっている。
広場を横断している最中、見慣れた子がちょこんと木の上に座っていた。
「ポギーちゃん、おはよー」
ちょっと大きな声で挨拶。
ポギーちゃんが座っている場所はあの子専用の特等席。
いつもあそこに座っているのを見る。
「やっと着いたぁ……」
目の前には役場の扉。この扉を開ければ中にはミカエルが……
扉を開ける時はいつも緊張する。慣れることはないのかな?
扉を開けたら、ミカエルがちゃんと仕事をしていた。
ミカエルの仕事は困ってる人達への対応とか。
私もミカエルの仕事を時々手伝ったりすることがある。
今は困ってる人の相談を受けている。
邪魔したら悪いから、今はまだ話掛けないでいよ。
役場に備え付けのベンチに座って、ミカエルの仕事をじっくり見ていると、血に濡れた鎧の人を見掛けた。
あんな風な人は初めて見たけど、旅人なのかな?
その鎧の人がこっちの方を見ると、変な質問をしてきた。
凶悪な怪物がどこにいるかって……
「ふぇっ?うーん……分かんない」
私は少し驚いた。
まさか……あの人は……荒くれ者?!
鎧の人はその答えに満足したのか役場から出て行っちゃった。
ミカエルの方を見ると、あの鎧の人が出て行った方をじっと睨んでいた。
再び知らない人が役場にやって来た。
頭に黒いターバンを巻いた丸眼鏡を掛けた人。
どことなく悪い人じゃなさそう。
眼鏡の人はミカエルの隣の役人さん、
役職は住居や土地の管理を担当、名前は確かクマタローさん。
に話掛ける。
その会話を盗み聞きのような形で聞くと、あの人はこの村に住みたいみたい。
今日のいいことってこのことなのかな?
29:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/15 23:59:15
名前:イヴァルディ
種族:ドワーフ
性別:男
年齢:32
職業:鉱夫
外見:典型的なドワーフ・茶髭・ビア樽体型
身長:135cm
体重:105kg
好きなもの:鉱山・酒・肉
嫌いなもの:地下水・地殻変動
キャラ解説:
ほしふる村北外れにある岩山の麓に居を構えるドワーフの青年。ドワーフの寿命は200年ほどなので人間年齢に治すと20前。
口がちょっと悪いけど悪意はありません。
余り知られていないけど、北はずれにある岩山は良質な鉱物が何種類も取れる不思議な山。
イヴァルディはその鉱脈を掘りつくす為に一人奮闘中。
麓の家も実はハリボテ同然で、行動の入り口をカモフラージュしているだけのもの。
今日もツルハシふるって穴を掘る。
でもイヴァルディは方向音痴。山の鉱脈辿っているつもりがどこへやら。
気付いた時にはほしふる村地下に一大坑道が出来上がっていました。
イヴァルディはこれ幸いと坑道を使って村のいたるところへ出没します。
そして今日も元気に穴掘り中。
ほしふる村で足元から音が聞こえてきたらイヴァルディがいるかもしれません。
天然(?)の落とし穴に注意しましょう。
30:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/16 00:02:31
>15
ほしふる村北外れにある岩山。
その岩山にくっつくように建てられた家がドワーフ・イヴァルディの家です。
家の中には酒樽が散乱していて、酒臭さが充満しています。
この家の主はお酒が大好きなのです。
昨夜もいつものようにお酒をしこたま呑んでそのまま樽に埋もれて寝てしまっていました。
>「コケ~~~~~~ッ!!」
ハマーの朝一番の叫び声と鐘楼の鐘の音は北外れのこの家の中まで響きます。
その響きと共に転がった酒樽が一つ、もとい、この家の主が大欠伸をしながら起き上がりました。
のそのそと歩き、家の外の井戸まで来ると酒臭さを取るように水浴びを始めます。
これがドワーフ・イヴァルディのいつもの朝です。
サッパリと酒気を払って、作業着に着替えてツルハシ片手に早速仕事です。
イヴァルディは鉱夫です。
今日も朝早くから岩山の鉱脈目指して穴掘りです。
穴の中は真っ暗ですが大丈夫。ドワーフは真っ暗な中でも目が見えるのです。
今まで掘った坑道が迷路のように張り巡らされていますが大丈夫。
鉱物の『臭い』を嗅ぎつけて穴を掘るのですから。
イヴァルディが鼻をひくひくさせながら真っ暗な坑道を歩きます。
どれだけ歩いたでしょうか?イヴァルディの鼻が一段と大きくひくっと開きました。
どうやら目的地が決まったようです。
でも、つるはしを肩から降ろしません。
おもむろに天井に手を伸ばすと、天井が外れてまぶしい光が行動の中に差し込みました。
>26
なぜならばそこは喫茶『はばたくひよこ』の脇の草むらだったからです。
店からは焼きたてのパンのいい匂いが漂ってきています。
穴から這い出たイヴァルディは上機嫌で店に入り声をかけます。
「リクドウ、店とは対照的に朝から目にきつい格好だな。トーストに特厚ベーコンエッグのセットを頼む!」
31:魔皇帝 ◆qgqXZWB30M
06/08/16 01:37:28
URLリンク(bohyou.vis.ne.jp)
『わぁ~はっはっはっははは!!』
ほしふり村に不気味な声が響く!
「我がなは 魔皇帝!
全ての たみよ
我にひれふせ!!」
名前: 魔皇帝
種族: 魔皇帝
性別: 漢
職業: 魔皇拳伝承者
外見: URLリンク(bohyou.vis.ne.jp)
身長: しらぬ!
体重: ぞんぜぬ!
好きなもの: にくしみ
嫌いなもの: 愛
キャラ解説:
『2000ねんまえ 天帝拳と 魔皇拳は
おなじ拳だった。
だが 天帝拳が 愛を
魔皇拳は にくしみを
それぞれの かてとしたとき
ふたつの 拳は べつの 道を
あゆみはじめた』
>>28
役場の扉が勢い良く開かれる!
威風堂々と現れた魔皇帝は、
受付のカウンターにいきなり金貨を四枚叩き付けた!
勢い良く鳴る腹の虫!
「我がなは 魔皇帝!
この世は これより おれがしはいする!
いのちがほしくば 水と食料をさしだせぃ!」
32:役場職員
06/08/16 01:40:26
>31
あ、その件でしたらそっちの窓口に並んでください。
33:魔皇帝 ◆qgqXZWB30M
06/08/16 01:51:27
>32
「よかろう! わが 魔皇拳の歩法 その目に やきつけるがよい!」
まるで水が流れるような動きで窓口に移動する魔皇帝!
その体から発散される禍々しい闘気に、前に並んでいる村民から冷や汗が吹き出る!
遂にその姿を現した世紀末覇者・魔皇帝!
ほしふり村は一体どうなってしまうのかぁ!?
<<続く>>
(ナレーション:千葉繁)
34:暗黒竜ロプトウス
06/08/16 02:12:05
「このレスはゲームマスター風にお送りしておるぞ。何故か」
>>22
かあ、とカラスが鳴く声が聞こえる。
竜が棲むという山に続く道は、意外なほど綺麗だった。
都市のような舗装こそされていないものの、下草の類は綺麗に取り除かれている。
またしてもカラスが鳴いた。
君が注意力に優れた人物なら、やけにカラスの数が多い事に気付くだろうか。
山の麓で道は途切れている。
村から歩いてきた君の正面には、何か屋台のような物が無造作に置いてある筈だ。
こんな処に放置されている割には清潔に見える。
その屋根にはダイコンの描かれた看板。
君が勘に優れた人物なら、背後からのカラスの視線に気付くだろう。
だが、君がそちらに目をやった途端、カラスは飛び立ってしまう筈だ。
その瞳は、血のように赤い。
35:役場職員
06/08/16 02:28:50
>33
数分後、窓口の担当職員は謎の男……いや、漢と対峙していた…
まるで何時間とも感じられた数秒の沈黙を破ったのは、担当職員だった。
「ええと、水と食料でしたっけ?」
職員は反撃の隙を与えず、話し続ける。
「まず水ですが、役場の前に井戸があるので、其方でどうぞ。もちろん代金は要りません。
村民の方、村に来訪された方の為の水ですからね。衛生面はこちらが完全に保障します。
続いて食料ですが、村内にある商店、食堂などをご利用いただけると幸いであります。
また、万が一それらが利用できないというのなら……」
素早く手で合図を出すと、背後にいた別の職員が箱を突きつけ、笑みを浮かべた。
「……役場にて、『ほしふり饅頭』を販売しております。こちら、お買い上げでよろしいですね?」
担当職員も同じく笑みを見せる。突きつけられた箱の中には、饅頭が20個詰まっていた……
36:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/16 02:57:43
>31-33>35
またまた知らない人がやってきた。
その人は扉を勢いよく開けて入って来て、ズンズンと歩いて行って受付のカウンターにお金を叩き付ける。
>「我がなは 魔皇帝!
> この世は これより おれがしはいする!
> いのちがほしくば 水と食料をさしだせぃ!」
私はこの人の姿と喋ってるのを見て、ピーンっときたの。
あの人は絶対に荒くれ者だって。
それで知らない荒くれ者さんは、違う窓口に流れるような動きで移動して、
みんなに分かるように荒くれオーラを発射。
そのオーラから出てくる熱気で、みんなは熱そうにしてる。
だって、みんな汗が出てるし。
悪い人じゃなさそうなんだけど……
荒くれ者さん達って、何でみんな暑苦しいのかな?
しばらくして荒くれ者さんの番がやってきた。
役場の人と荒くれ者さんは見つめ合ってる。
お互いに一目惚れしちゃったのかな?
役場の人が話を始める。
内容は途切れ途切れで聞こえてきた。
水とか食堂の話らしいけど……料理屋さんでも開くのかな?
あっ、職員さんの後ろの人が箱を持ってる!
あれは……ほしふり饅頭!!
私はあのお饅頭が大好き。
あのお饅頭はお茶によく合うんだよね。
それで、ミカエルはというとまだまだ仕事中。
早くお昼にならないかな。
37:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/16 04:13:56
名前: シェラ
種族: 人間
性別: 女
職業: 無し
外見: 腰までの銀の髪、赤い瞳。
身長: 160cm
体重: 軽い
好きなもの: 綺麗なもの
嫌いなもの: 怖いもの
キャラ解説: ほしふり村の村娘。小さな家で一人で暮らしている。
料理や裁縫などの手仕事が大好き。
昔王宮に上がっていたという噂もあるけれど、本当のところは不明
薬草の知識があるので、多少の怪我や病気なら…お役に立てるかもです。
38:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/16 04:16:02
ハマーさんのお声で、今日も気持ちよく目が覚めました。
良いお天気です。これなら洗濯物もよく乾くに違いありません。
お布団だって夜にはふかふかになるでしょう。
洗濯物を干し終えたシェラは眩しそうにお日様を見上げて、目を細めました。
今夜のおかずは何にしましょうか。
・・・・・・なんだか今日は、とってもだいこんが食べたい気分です。
シェラはいそいそと買い物かごを持って出かけました。
目指すは裏山です。
>34
裏山への道は驚くほど綺麗です。
かごの中の荷物が落ちないよう気をつけながら、シェラは奥へ奥へと進みます。
あっ!カラスさんです!
「カラスさんこんにちは、今日もいい天気ですね」
カラスさんは飛び去ってしまいましたが、シェラは構わず歩きつづけます。
山のふもとには、小さなだいこんの販売所があります。
「こんにちは、シェラです。だいこんを少しわけていただきたく参りました」
そういいつつ、かごの中から赤い瓶と小さな包みを取り出します。
「今日はお代に木苺のジャムとパンをお持ちしましたが…いかがでしょうか?」
39:名無しになりきれ
06/08/16 05:14:43
魔皇帝バロスwwwwwww
次はトゥードゥーかボンガロテリーを是非!
40:フーコー ◆uFuEqRVM/I
06/08/16 05:31:42
>26
広場を通り過ぎて少しのところで、フーコーは誰かに声をかけられました。
>「おーい、旅人さん」
フーコーが声のするほうを向くと、ヒヨコの描かれた看板のお店の前に、
レース使いもきらびやかなエプロンを身にまとったタフガイが立っていました。
このお店の店主のリクドウさんですが、フーコーは当然その事は知りません。
白い歯が朝日を反射してうっとうしいほどに輝いています。
>「ここには来たばっかりだろ?あとでウチに寄ってけよ、一杯奢るぜ。村の観光名所も色々教えるからよ」
笑いながら親指で自分の後ろのお店を指し示しました。
フーコーも笑顔で頷きながら、軽く手を上げて挨拶をしました。
そのまま立ち去ろうとするフーコーの背に、リクドウさんがまた声をかけました。
>「 ほしふり村へ、ようこそ。 」
フーコーは頭に巻いていた布を取って、それを軽く振って返礼としました。
リクドウさんは気の良い人だとフーコーは思いましたが、
あのエプロンはちょっとどうなんだろうな、とも思っていました。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
村の外に出たフーコーは、トラスを適当な木につないで、森の中へ入りました。
鳥やリスの巣がある木は避け、出来る限り太さのそろった木を選んで小さく傷をつけて目印にします。
十何本かの木に目印をつけ終わったところでフーコーは木を切り倒すために斧を振り上げました。
フーコーは非常に力が強いので、木はこーんこーんという音とともにどんどん削られていきます。
その音に混じって、「バロス」という鳴き声が、時おりフーコーの耳に飛び込んできました。
変わった動物がいるんだなぁと思いながら、フーコーは斧を振り続けました。
41:血まみれ勇者
06/08/16 11:42:47
「このレスはプレイヤー風に語っているのだが、何故か」
>>34
じゃあ、観察力技能でダイスロールします。(コロコロ)
気付きました。気付いたけど…。
今のところ、ここから起こせるアクションが無いですね。
ま、血まみれ勇者は”裏山にはカラスが多くて、その目は赤いという事を知った”
って事で。裏山から町の方へ引き続き徘徊します。
42:血まみれ勇者
06/08/16 11:43:44
役場の方で戦場の空気を感じ急ぎ駆けつけるも
既に2人の男が、入りこむ余地の無いやり取りを交わしていたので、
取りあえずその場を離れることにした。
空腹を感じた私は、食事を取れそうな場所を探し
”その”喫茶店を見つけてしまった。
全体的にかわいらしい店のたたずまい、その中に一つだけ決定的に浮いている物
”エプロンをした目つきが悪く体つきの良い男”。その強烈な違和感にしばらく男を眺め、
我に返った私は逃げる様に店を後にする。
気がつくと、私は穴の中に落ち込んでいた。
私の身につける魔法の鎧は、あらゆる痛みを感じさせなくする魔法の鎧。
痛くは無い。しかし。
それはかなり巨大な、穴だ。子供の仕業にしては悪戯が過ぎる。
おそらくジャイアントワームの移動した跡だろう、そうしてあちこちに穴を掘って
あちこちで村人を食い散らかしているに違いない、一大事だ。
ふと見ると、すぐ側に、太ったひげの小男が。
わたしは、こう尋ねた、ジャイアントワームを見なかったか、と。
43:暗黒竜ロプトウス
06/08/16 15:09:10
>>38
君が販売所の前に立った途端、
山の奥のほうからズザザザザザーッ! と猛スピードで暗黒竜が現れた。
サイズは小さいが、飛んでいるので目線は同じ高さだ。君に負けず劣らず目が赤い。
※「ここは ダイコンの みせだ。 なにか ようかね?」
「こんにちは、シェラです。だいこんを少しわけていただきたく参りました。
今日はお代に木苺のジャムとパンをお持ちしましたが…いかがでしょうか?」
※「なにを うってく ……ああもう、面倒だ。得意先であるからテンプレを逸脱しても結構!
このジャムとパンは中々上物ゆえ20Gで買い取ろう。ダイコンは2本で14Gである、
ダイコン2本と釣り銭6Gを持っていくがいい。
どうも ありがとう。 ほかに なにか かうかね?
また きてくれよな」
取引を終えてなにやらスタンプを押していた暗黒竜だったが、
何かに気付いた様子で、君を呼び止めた。
※「待つがいい、シェラよ。今回の買い物で福引に必要なポイントが溜まったぞ。
挑戦していくか?」
説明しよう! 福引とは古代竜族の技術の粋を集めた、要するにスロットマシーンである!
マークは太陽、月、星、雨の4つ、
太陽が揃えば一等の『いわくありげな宝石』
星が揃えば二等の『きれいな指輪』など
怪しげな賞品が当たるぞ!
暗黒竜は小さな、しかし全てを呑み込むような深さを湛えた瞳でこちらを見ている。
さて、君が人並みの魔力と非常に高い感受性を持っている場合、
この小さなドラゴンの提案は魅力的に思えたかも知れない。
更に高い警戒心をも持っている場合は、同時に本能的な危険も感じた筈だ。
いずれにも該当しない場合は、選択は自由意志に委ねられるだろう。
44:暗黒竜ロプトウス
06/08/16 15:14:47
>>41
ちなみに、君は山を立ち去った途端、
カラスの姿を全く見かけなくなった。
どうやら、彼らは山の近くの森に生息しているらしい。
45:名無しになりきれ
06/08/16 17:09:42
なんと、今日のシェラには幸運の女神の加護がついていた!
(クジ運が滅茶苦茶上がります)
46:アルカンツェル ◆7s7.YhuBYM
06/08/16 17:22:06
あーちゃんのカレー屋さん今日オープンでちゅ
いっぱいお客さんが来るといいでちゅね
名前:アルカンツェル
種族:魔族
性別:男
職業:カレー屋
外見:緑の髪、赤い目、青白い肌で尖った耳の8歳児
身長:130cm
体重:28.5km
好きなもの:カレー
嫌いなもの:ハヤシライス
キャラ解説:今世間を騒がしている魔王の666人の息子のうち666男
本人には自覚が無く自分のことをあーちゃんと呼ぶ
47:名無しになりきれ
06/08/16 17:52:12
あーちゃんて・・・アホの事やんか
48:魔皇帝 ◆qgqXZWB30M
06/08/16 18:00:47
<<続き>>
>35-36
「ほう それが このおれに対する みつぎ物ということか・・・・」
ほしふり饅頭に、その魔手を伸ばす魔皇帝!
URLリンク(bohyou.vis.ne.jp)
だが、指が太過ぎて個包装を剥がす事が出来ない!
魔皇帝恐怖の伝説は今ここに終焉を迎えるのか!?
「バカめ! そのような こざいくで おれを止められるとでも おもったか!
ハァ~!!」
(ドッゴ―ン!!)
魔皇帝の腕より放たれた魔闘気が役所を揺るがす!
轟音と砂煙が収まった時、ほしふり饅頭の個包装は跡形もなく消し飛んでしまっていた…
恐るべし魔皇拳!
「魔皇拳は ぞうおとふくしゅうの拳!!
2000ねんの 我が一族のおんねんは
すでに おれの血となり にくとなっている!!
女よ! 天に逃げかえり 神々につたえるがいい・・・・
わが魔皇拳は かんせいした!!
天帝 ここに滅ぶ!!」
天使の女に勝ち誇る魔皇帝!
一掴みでほしふり饅頭20個を平らげると、
闘気で150℃程に加熱された金貨を残して役所から去っていった!
『わぁ~はっはっはっははは!!』
<<続く?>>
49:??? ◆qgqXZWB30M
06/08/16 18:12:20
(一方その頃)
>39
「エイヤー!
ふっ… 儂もずっと出演しておるぞ?
大陸の東にある島国からやってきた謎の武術家という設定でな。
ほれ。鐘楼の後ろとか、喫茶店のテーブルとか、坑道の陰になっておる処とかな。
ぬぁっはっはっはっ! …はぁ」
50:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/16 18:50:04
>48
お饅頭を食べようと手を伸ばす荒くれ者さん。
でも、無器用なのかな?
お饅頭の包装が剥がせないみたい。
>「バカめ! そのような こざいくで おれを止められるとでも おもったか!
> ハァ~!!」
荒くれ者さんが荒くれビームを発射しちゃったみたい。
どっか~んとお饅頭を爆発させると、お饅頭の包装だけが消えちゃった。
あの荒くれ者さんは手品師なのかな?
>「魔皇拳は ぞうおとふくしゅうの拳!!
> 2000ねんの 我が一族のおんねんは
> すでに おれの血となり にくとなっている!!
> 女よ! 天に逃げかえり 神々につたえるがいい・・・・
> わが魔皇拳は かんせいした!!
> 天帝 ここに滅ぶ!!」
私がさっきの手品に拍手をしてるとね、あの荒くれ者さんが話をしてきたの。
言いたいことはよく分からないけど、
手品師として立派になったから、村のみんなにもよろしくって伝えてもらいたいのかな?
あの荒くれ者さんは詩人なんだね。
私が、「うん、みんなにも伝えとくよ」
って笑顔で言ったら、荒くれ者さんはお饅頭を全部一口で食べちゃった。
それで、荒くれ者さんの熱気で温かくなっていた金貨を私の隣に置いていって、帰っちゃった。
このお金をどうしようかなって思っていたら、ミカエルが募金箱を持ってこっちまで来てくれたの。
私はお金を手に取って、あの荒くれ者さんに感謝をしながら、募金箱にそのお金を入れたの。
今度、あの荒くれ者さんに会ったらお礼を言わなくちゃね。
このお金は村の為に使われるんだ。
私は募金箱を持って持ち場に戻ろうとするミカエルを引き留めて、久しぶりのキスをしたの。
ミカエルも喜んでたみたい。
顔を真っ赤にして持ち場に戻って行っちゃった。
早く仕事が終らないかな?
仕事が終ったら、できたばかりのカレー屋さんに行けるのに…
早くカレー食べたいなぁ…
51:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/16 21:47:06
>43
お店にどなたもいらっしゃらなくても、何の心配もありません。
だってほら!暗黒竜さんが瞬きひとつの間に飛んできて下さいました。
>※「なにを うってく ……ああもう、面倒だ。得意先であるからテンプレを逸脱しても結構!
> このジャムとパンは中々上物ゆえ20Gで買い取ろう。ダイコンは2本で14Gである、
> ダイコン2本と釣り銭6Gを持っていくがいい。
> どうも ありがとう。 ほかに なにか かうかね?
シェラはふるふると首をふりました。口をはさむ余裕が無いのです。
相変わらず息もつかせぬ暗黒竜さんの口上です。
> また きてくれよな」
「こちらこそ、りがとうございました」
シェラは深々と頭を下げました。
暗黒竜さんは、いつもシェラの持ち込む品を良い値で買い取ってくださいます。
今日はだいこんだけでなく、臨時収入までいただいたのです。シェラは大喜びでした。
いそいそとだいこんを買い物かごに詰めていると、暗黒竜さんが呼び止めました。
>※「待つがいい、シェラよ。今回の買い物で福引に必要なポイントが溜まったぞ。
挑戦していくか?」
「そうでしたか?・・・・・あ!今日はスタンプ3倍の日だったんですね!」
シェラは嬉しそうに手をたたきました。
「ぜひぜひ朝鮮させてください!今日こそ末等を当てて見せますわ!」
シェラはなみなみならぬ意気みのようです。目が本気です。
それもそのはず、シェラは福引で、何か当たったためしが無いのです。
一度で良いから末等の「だいこん2本引換券」くらいは当ててみたいと思うのでした。
>45
妖精さんが「今日は幸運の女神様の加護がありますよ」と囁いていきました。
「まあ!本当ですか!」
シェラの顔がぱっと輝きました。どうやらすっかり末等が当たった気でいるようです。
もしだいこん2本引換券が当たったら、どんな料理を作りましょうか?
煮物はもちろん、甘酢漬けにしても良いかもしれません。
そこまで考えて、はっとシェラは我に返りました。
あわてて表情を引き締めます。こういう時には欲を出してはだめなのです。
「で、では、行きます!」
シェラは目を閉じて、スロットマシーンのボタンを押しました。
さあさあ、どんな目が揃うでしょうか?
52:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/16 23:03:58
>42
リクドウに挨拶がてらモーニングを注文していると、背後で大きな音がしました。
イヴァルディが振り向いても誰もいません。
それもそのはず、音は坑道からしたのですから。
穴を覗き込んで見ると、一人の男が落ちていました。
その男はジャイアントワームを見なかったか、と尋ねています。
地下の世界には色んな生き物もいて、ジャイアントワームもいます。
とっても危険な生き物ですが、ほしふる村の地下にはいませんでした。
少なくとも、イヴァルディは見た事が在りません。
「そんなもんここら辺にはいないぞ。俺が言うんだから間違いねえ。」
だからイヴァルディは応えます。
自分の坑道に落ちちゃっているのを見てイヴァルディは少しだけ罪悪感があります。
だから連れ出してやろうと、坑道に入って声をかけました。
「見ない顔だな。他所から来たのか?デカミミズより特厚ベーコンの方がいいぞ。店はすぐそこだ。
俺はイヴァルディだ。
・・・あんたは人間に見えるが、そうじゃないのか?人間ならベーコンより医者だな。」
自己紹介をして握手をしようとしてイヴァルディは吃驚しました。
男の腕が曲がっちゃいけない箇所で曲がっちゃいけない方向に曲がっていたからです。
男の鎧が痛みを感じさせない魔法がかかっているなんて知りません。
だから間接が多い種族ともチラッと思ってしまいました。
どちらか判らないので、とりあえず男を引っ張って坑道から出します。
そして食事にするか医者にするか聞いてみました。
53:ふくびきマシーン
06/08/17 01:40:56
>51
「太陽 太陽 太陽・・・・・・・・・・・・からちょっとズレて雨」
ですた。
54:リクドウ ◆EjJ7vH27VA
06/08/17 01:48:20
>40>42
頭に巻いていた布を振って、男は去っていった。
感じの良い男だったし、すぐに旅に出るのでなければ、また時間の空いた時にでも来てくれるだろう。
しかし珍しい妙な姿の男だったなと、珍妙なフリフリエプロン姿のリクドウは思った。
男を見送り、掃除を続け、やがて終える。
顔を上げると、血まみれの鎧を纏った男が距離を置いて自分を凝視していることに、リクドウは気付いた。
これまた見慣れない男だ。
「よう、あんた……」
しかし、声をかけようとした途端、男は脱兎の如く駆け出していった。
未知の人間との会話が楽しみなリクドウは、少しだけがっかりしたが、仕方がない。お金を忘れて取りに帰ったのかもしれない。
しかし珍しい妙な姿の男だったなと、珍妙なフリフリエプロン姿のリクドウは思った。
ともあれ。
何はともあれ。
喫茶『はばたくひよこ』、今日も開店。
55:リクドウ ◆EjJ7vH27VA
06/08/17 01:50:46
>30
>「リクドウ、店とは対照的に朝から目にきつい格好だな。トーストに特厚ベーコンエッグのセットを頼む!」
店を開けて早速、小柄な男が上機嫌な声を上げながら這入って来た。
穴掘り大好き、ドワーフのイヴァルディ。村外れに住む、店の常連にしてリクドウの旧友のひとりだ。
たまに一緒に呑みに行ったりもする。
「おう、イヴァ。今日は早ええな。けっ、お前にゃこのエプロンの繊細な美しさは一生分かんねェよ」
リクドウは笑いながら、いつもの悪態をついた。
ちなみに、その繊細な美しさが一生の内に分かる人間は、イヴァルディでなくともそもそも存在するのかどうかは怪しい。
単品で見てもきつい、夢見る乙女も裸足で逃げ出すファンシーさだ。いわんやそれをリクドウが着こなしている。
「ベーコンエッグのベーコン、厚切りがいいならステーキにしとくぞ。がっつり食いてえだろうしな」
言いつつ、ベーコンの塊を取り出し一枚厚めに切り出した。
表面に山羊乳のバターを薄く塗り、火に掛けたフライパンにそれを載せる。
熱で脂とバターが溶け、ジワジワと美味しそうな音を立て始めた。
鼻腔から染み渡るような香ばしい匂いと共に、ベーコンステーキが焼けていく。
そのさなか、店の外で大きな音がした。イヴァルディが慌てて出て行った事から察するに、彼の坑道に人が落ちたらしい。
大事にはなるまいと思いつつも、一応横目でカウンター内の救急セットの場所は確認しておいた。
肉の焼け具合の頃合いを見て、卵を2個取り出した。空飛ぶ鶏、ファニーエンゼル種の卵。
ひよこの内から羽ばたいて浮き上がる程に元気なその鶏は、肉卵ともにこの店のこだわりの食材だ。
店名の由来にもなっている。
3指の間に2つの卵を挟み、フライパンを叩く。
掌と指の微妙な加減で2つの殻を同時に空け、ステーキの脇にとろりと中身を落とす。
ひとつにくっついた白身は、加熱によって徐々に名前通りの白みを帯びていく。
タイミングを見て塩コショウを振り、フライパンから皿にステーキを移した。
更にその上にとろとろに仕上げた半熟の目玉焼きを載せ、パセリの砕片を振り掛ける。ベーコンエッグ、豪快ドワーフ仕様、完成。
焼きたてのトーストと淹れたての珈琲を添え、カウンターに出した。
「…しかし、思ったより帰りが遅いな。子供が落っこちて怪我でもしてねえだろうな」
少し気になり始めたリクドウは、救急セットを携えて外に出ようと歩き出した。
56:暗黒竜ロプトウス
06/08/17 07:40:26
>>45
シェラ幸運補正 気紛れな女神の加護 +20
一方、本人はすっかり忘れていたのだが
この日はロプト帝国の『ミレトスの嘆き』から丁度2107周年。
歴史の本にも載ってるとんでもない大虐殺である。
なんと、今日の暗黒竜には犠牲になった子供達の呪いがかかっていた!
ロプトウス幸運補正 消えぬ幼き怨嗟 -15
>>51
>>53
福引所は、山へ少し入ったところにある洞窟だ。
周囲にはダイコン畑が広がり、カラス達が目を光らせている。
※「では ふくびきを はじめましょう。」
ゴーン、という音と共に福引マシーンのドラムが回転を始める。
暗黒竜がほくそ笑むのも無理はない。
「すべり」がランダム設定の完全に運任せスロットにおいて、
君は、ほしふり村でも唯一の逆パーフェクト記録保持者なのだ。
福引3回分のポイントでダイコン1本と交換したほうがマシな位である。
>「で、では、行きます!」
君は天運に全てを委ね、スロットのボタンを一気に押した。
1つ目のドラムが止まったとき、暗黒竜の目から笑みが消えた。
2つ目のドラムが止まったとき、場の空気が完全に変わった。
そして、3つ目のドラムも…
※「グオオオオオオオオオーッ」
2000年前以来となる断末魔を上げながら悶絶する暗黒竜。
1等の景品はダイコンで言うと50年分の収穫量くらいの価値があるのだ。
と、床で悶絶していた暗黒竜の上に18等の景品として飾られていた巨大な金ダライが降って来た。
グワ~~~ン! という直撃音と共に昏倒する暗黒竜。
かくして君は、ドラゴンスレイヤーの称号を手にしたのである。
『今年はこれくらいで許してやろうか』
『そうね… クスクスクス…』
君によほど魔術の心得が無い限り、その子供達の声は単なる空耳に聞こえただろう。
ともかくドラムはギリギリで雨にズレ込み、
(農)新生ロプト帝国は倒産の危機を脱したのだった。
景品リストにはこう書かれている。
「4等…晴れ、ときどき雨。 麦わら帽子。
オーダーメイドのため後日発送致します」
何色か種類があるらしく、カラスがサンプルの絵を持ってきた。
好きな色を選べば、後で彼らが届けてくれるらしい。
別のカラスがせっせと君の頭の寸法を測っている。
色A:URLリンク(wakasato.homepe.net)
色B:URLリンク(wakasato.homepe.net)
色C:URLリンク(wakasato.homepe.net)
色D:URLリンク(wakasato.homepe.net)
57:血まみれ勇者
06/08/17 08:41:10
>>52
私は、医師か飯かを勧めるひげの小男を不思議そうな顔で眺めた。
飯はわかる、どちから問われて一も二も無く飯と答えるほど空腹であったため。
しかし医師がわからない、私はこの最強の無敵の魔法の鎧を手に入れてから
治療を必要とした事が無くなったから。
腹は減るが、ジャイアントワームは捨て置けぬ、男が見ないというなら
この辺りからは去ったのだろう、おそらく、この巣穴の奥のほうへ。
私は小男に大変に危険なのでここから早く逃げる様勧め、怪物を追って
奴の巣穴へと再び潜りこんだ。
58:名無しになりきれ
06/08/17 17:51:17
おんみょうだんを くらうおっ まぶしっ
59:名無しになりきれ
06/08/17 21:01:41
うおあーちゃんのトリップなくした
60:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/17 22:00:19
>※「では ふくびきを はじめましょう。」
シェラは目を閉じたまま、リールが止まるのをじっと待っています。
、二つ目のリールが止まると、なぜか福引所の空気が変わった気がしました。
不思議に思って目を開けようとした途端、苦しそうな雄叫びが上がりました。
>※「グオオオオオオオオオーッ」
「暗黒竜さん?!」
悲痛な断末魔に、シェラは驚いて飛び上がりました。
目を開けると、そこには暗黒竜さんが苦しげにのた打ち回っていました。
とても具合が悪そうです。
「どうされました?!何処か具合でも・・・?大丈・・・」
慌てて駆け寄ろうとしたそのときです。
暗黒竜さんがぶつかったのでしょうか、福引の棚から、巨大な金ダライが滑り落ちてきました。
「危なっ・・・・・ああっ!!」
グワ~~~ン!
痛そうな音にシェラは思わず目をつぶりました。
>『今年はこれくらいで許してやろうか』
>『そうね… クスクスクス…』
小さな子供の声を聞いたような気がしますが、気のせいだったのかもしれません・・・。
恐る恐るシェラが目を開けると、暗黒竜さんは床にのびていました。
死んではいないようですが、ぴくりともしません。
「暗黒竜さん?!聞こえますか?しっかりなさって下さい!!」
シェラはもう気が動転してしまって、福引どころではありません。
とにかく、暗黒竜さんの頭を冷やさなくては。
シェラはポケットのハンカチを取り出し、ダイコン畑の傍を流れる小川で濡らしました。
転がるように福引所に戻り、暗黒竜さんのぶつけた頭にシップ代わりに乗せます。
「しっかりなさって下さい・・・・」
竜に心配など余計なお世話なのでしょうが、シェラは蒼い顔で竜の頭を冷やしています。
カラスさん達がシェラに頭のサイズを測ったり、カタログの絵を渡そうとして下さっています。
ですが、暗黒竜さんが目を覚まさない限り、シェラは自分が4等を当てた事にすら気づかないでしょう。
61:アルカンツェル
06/08/17 22:54:56
トリップなくしたぁ
仕方が無いのでカレーパンでも焼くでちゅ
62:名無しになりきれ
06/08/17 23:01:48
リスは早くも脱落か・・・
63:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/17 23:50:30
>55>57
男は腕が折れたことに気付いていないのか、本当に関節が多い種族なのか?
せっかく坑道から引き上げてやったのに、また入って行きます。
しかも危険だからといって逃げるように進める始末。
イヴァルディはきっと落ちた時頭も打ったんだと納得しました。
中に入っていく男を見送って、イヴァルディは店へと戻ろうとしました。
そこへリクドウが救急セットを持ってやってきました。
本当に見た目に似合わず気配りの効く男だ、とイヴァルディは思いました。
決して褒め言葉ではなく、にあわねーと言う意味でです。
「初めて見る男が俺の坑道に落ちてな。頭打ったのか奴さん腕が折れてることにも気付かねえでやんの。
しかも俺に向かって坑道が危険ときたもんだ。ほっとけほっとけ。それより俺は飯にするぞ。」
イヴァルディは呆れたようにリクドウにことの成り行きを説明しました。
イヴァルディの掘った坑道はしっかりと掘られていて、めったに崩れたりなんかはしません。
ただドワーフの身長にあわせて掘っているので、人間には少し窮屈でしょう。それに真っ暗です。
頭を打っちゃうかもしれません。
それだけでなく、地震や地下水が溢れちゃう事もあります。
でも、イヴァルディは全然気にしません。
だって心配ないのですから。
ほしふる村の地下は大地の女神様の加護によって守られています。
もしも生き埋めになったり、迷っちゃったりしたら大地と暗闇は毛布のように包んで村はずれにペッと吐き出してくれるからです。
村の子供たちがイヴァルディの坑道を秘密基地にしたり探検してもちゃんと帰ってこれるのはこういうわけがあるからです。
だからイヴァルディは勝手に坑道に入っていく男はそのままにして、いいにおいの食事が冷めちゃう前に平らげようと急ぐのでした。
64:アルカンツェル ◆SsvzxTpmVk
06/08/18 20:12:08
>5
さあ伝説の揚げパン気体揚げを揚げるでちゅ
なかなかお客が来ないので揚げカレーパンを揚げはじめる
何気にトリップが新品だ
>58
なずけて新作カレーパン陰陽弾でちゅ
早速みんなに試食してもらうでちゅ
そういうと店の前の看板を閉店にして出かけていった
まずはルシフェル宅である
こんにちはでちゅ面白いカレーパンが出来たのでおすそ分けにきたでちゅ
気に入ったら買いに来て欲しいでちゅ・・・・あれいないでちゅ
まあいいでちゅ気体揚げとチラシをおいていくでちゅ
65:リクドウ ◆EjJ7vH27VA
06/08/18 21:38:07
>63
「おう、どうだった?」
リクドウが救急セットを持って店を出た時、ちょうどイヴァルディが穴から戻って来た。
店に戻りつつ、呆れた感じにぷりぷりと事情を話す。
「はぁん…。ま、ほっとけよ。村祭り前の時期には旅人もそこそこ来るが、中には変わった輩もいるモンだ」
リクドウは坑道の入り口に救急セットを放り込み、店に戻った。
「そういや、お前にゃまだ言ってなかったな。今度王子様が村に来るらしいぞ」
カウンターの内側、グラスを磨きながらリクドウは言う。
この地域はひとつの大国に統括されており、ほしふり村もその中にちんまりと鎮座している。
田舎ながら地理的にはお城から近いこともあり、王様は家来を連れてしばしば村に視察に来るが、王子様が来たことはまだ一度もない。
「おととい村長がコッソリ教えてくれたが、王子様は旅人に変装してお忍びで来るらしい。村の様子をナマで見てみたいんだと。
普段の村の様子を見せる必要があるから、他の村のモンには内緒にしておけっつってた」
要するに内密に村中に情報を廻せってことだ、とリクドウはくつくつ笑った。
社長がこっそり視察に来ると聞けば、工場長は作業員に普段より気合いを入れさせたくなるだろう。少なくとも、この村の村長はそういう性質だ。
「お前も旅人にゃ気をつけとけよ。俺は今朝見かけたターバン男が怪しいと踏んでる」
デザートだ、と言いつつリクドウはカウンターに紫のリンゴを置いた。
自分も同じものを取り出し、齧る。
「これは昨日誰かがウチの前に置いてったリンゴでな。ま、村外れの『柳の魔女』のイタズラでもねぇ限り毒でもねえだろ……お!?」
リクドウはポトリとリンゴを取り落とした。
その体が光に包まれ、徐々に小さくなっていく。
「う、迂闊だった。あんのクソッタレ魔女、性懲りもなく……イヴァ、奴をとっ捕まえて魔法を解かせ……」
言い終わる前に、リクドウは掌に載るほどの、小さなひよこに変化してしまった。
**************************************************************************************************
「きゃらきゃらきゃら」
柳の魔女は、笑っていた。
頭のてっぺんから出しているような、耳障りなくらいに甲高い声。
「きゃらきゃらきゃら。今頃、リクドウの旦那は魔法リンゴを食べてひよこになったところかしらん。きゃらきゃらきゃら」
柳の魔女。
イタズラ好きで、ちょくちょく何かしては村の皆を困らせている、魔法使い。
現在は、今日開店するというカレー屋に向かって、スキップ気味に歩を進めている。
※ 小イベント用NPC
名前:柳の魔女
種族:人間
性別:オバサン
職業:魔法使い
外見:小太りで厚化粧、紫のローブとトンガリ鍔広帽子
身長:154cm
体重:67kg
好きなもの:カレー、悪戯
嫌いなもの:動物
キャラ解説:
イタズラ好きで、ちょくちょく何かしては村の皆を困らせているハイテンションな魔法使い。
悪人ではないが性格は最悪で、ややこしい魔法で悪戯をするので時には非常に迷惑。
66:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/18 23:34:10
>64>65
やっとミカエルのお仕事が終りました。
今日はもう、ミカエルのお仕事は残っていません。
今日はこれからずっと一緒にいられるね。
「ミカエル。お腹が空かない?」
『……分かった。』
今、私達は村の外れの森にいます。
カレーのお店に行く前に、ミカエルはお弁当を食べるそうです。
でも、何でだろう?
ミカエルは私にお弁当を差し出してくれました。
私もお腹が空いていたので、ありがたく貰うことにしました。
『…これでは愛妻弁当ではなく、愛妻の弁当ではないか……』
ミカエルが何か言っていたけど、私には聞えませんでした。
というより、都合の悪いことは聞きません。
お弁当を食べ終り、それではカレーのお店に出発。
美味しいカレーが楽しみで楽しみで、お顔がにこやかになってきます。
ミカエルのお顔もにこにこしています。
カレーのお店に到着しました。
村の外れにある綺麗なお店ですが、あんまり人が集まっていません。
何故でしょうか?
『今日は営業していないようだな…どうする?』
お店の前の看板に閉店って書いてあります。
だから誰も人がいなかったんでしょうか?
でも、今日開店するってお話でしたんですが…
私達は少しだけ待ってることにしました。
もしかしたら、その間に開店するかもしれません。
そしたら、村の外れに住んでいる魔女さんがやってきました。
でも、ミカエルが難しい顔をしています。
ミカエルはあの魔女さんのイタズラが嫌いだからかな?
私は好きなんだけど。
「魔女さん、こんにちは。まだカレーのお店は開いていませんよ。」
『カレーの店とは別件なのだが、少し悪戯は控えてくれないか。
よく村役場に苦情がくるのだよ。その苦情等を解決しなければいけないのは私達だ。
あんまり仕事を増やさないでくれたまえ』
ミカエルったら、お仕事熱心だね。
67:暗黒竜ロプトウス
06/08/18 23:50:18
どこかの貴族の部屋だろうか。
赤い髪の男…少年と呼べる年齢のようだ…が、ベッドに横になっている。
酷い高熱で苦しんでいる様子だ。
そんな彼の様子を傍らで見ている暗黒竜。
※『不便なものだな? 人間の体というのは…』
「フフッ… 暗黒神よ、アナタには分からないだろうが…この病弱な体が、役得に思える時もあるのさ。
こうしていれば…いつも、彼女が傍に居てくれる」
※『あのフリージの女か。くだらぬ。愛だの信頼だのというモノは、陽炎よりも脆く儚い』
部屋に酷く慌てた様子の女が駆け込んできた。
豊かな銀髪が印象深い、高貴な身分らしい女性だ。
「お気を確かに! 今、サイアス卿をお連れしましたわ!」
続いてサイアスと呼ばれた司祭が入ってくる。
天井まで届くほどのダイコンの山を抱えて…。
>>60
※「ムーッ ムーッ」
甲斐甲斐しく看病を続ける君であったが、暗黒竜はなかなか目を覚まさない。
赤い瞳のカラス達は頭の寸法を測り終えると、
帽子のカタログと注文書を君の買い物カゴに放り込んで
さっさと畑仕事に戻ってしまった。
割とドライな主従関係であるようだ。
※「ムーッ ムーッ
よせ… そんなにダイコンは… モガーッ」
どうやらダイコンの悪夢を見ているらしい。酷いうなされようである。
このままでは当分目覚める事はなさそうだ。
放っておくか、何らかの手を打つべきかも知れないが…。
68:アルカンツェル ◆SsvzxTpmVk
06/08/19 00:22:36
>66
戻ってくるとお客さんが待っていた
「ごめんなさいでちゅ 今すぐ店をあけるでちゅ」
そういうと店の看板を開店中にし
「どうぞ中に入ってくだちゃいませ」
あーちゃんは店のドアを開き客席に魔女さんと天使夫婦を案内しました
「メニューはこちらになっておりまちゅ」
メニューには
キノコカレー
チーズカレー
カツカレー
コロッケカレー等
色々なカレーが載っていた
69:血まみれ勇者
06/08/19 01:17:51
うろつく うろつく
怪物探して巣穴の中を 右へ左へ どこまでも
ぴかぴか光る魔法の剣で ゆくてを照らし いつまでも
折れた左手ぶらぶら揺らし 空かせたお腹をぐうぐう鳴らす
…香ばしい匂いが穴の外からする
私は誘われる様に穴から這い出て、
ふらりふらりと匂いの元へと歩き始める。
70:ハマー ◆w3J2FL2sLk
06/08/19 03:53:25
>15>24
朝の警鐘を鳴らしたハマーは、新体操選手の如くひらりと高台を飛び降り、着地。
「フィイ~ッ。いつ聞いてもここの鐘の音色は最高だぜ」
その顔にはいまだ恍惚感が抜けないのか、破顔を大衆に晒しています
しかしその静寂も束の間、ハマーはすたこらさっさと村の外の森へ駆け出しました。
ハマーは毎朝、森での軽いジョギングと愛刀『のりこ』の素振りを経て家路へと着きます。
「えっほ、えっほ」
軽快なリズムで森を駆けていくハマー。早朝の冷涼な空気は何よりのブレークファーストだ
なんてことを思いつつ森を駆けるハマーに、フーコーの姿が眼に入ります
「ここで何してるんだい?」
単純なハマーはとりあえずフーコーに話しかけました
71:しかばね ◆XI07YcMpS6
06/08/19 06:52:49
72:かべぬり ◆2/pAhIQw/Q
06/08/19 11:50:54
名前:かべぬり
種族:人間
性別:♂
職業:かべぬり職人
外見:ガリガリのこけた小さな老人風。手には作業具をいつもが備わっている
身長:100㌢
体重:20㌔
好きなもの:正直者
嫌いなもの:偽善者
キャラ解説:ほしふり村の森の離れの洞窟に住む隠者。見た目ほど年は取っておらず意外と軽快な動きを見せる
もともと城で重要な職に就いていたらしいが、なぜか今は洞窟で気ままな生活をしている。
かべぬりは呼称ゆえ本名は分からない。壁塗りと山菜取りで生計を立てている
73:かべぬり ◆2/pAhIQw/Q
06/08/19 12:04:54
「ふああ、よく寝たわい」
朝も少しブランチの時間に差し掛かろうかという時間帯にかべぬりは目を覚ました
見た目も言葉遣いも老人だが、実年齢はそれほどでもない。気ままな暮らしをしているため起きる時間はまちまちだ
河川に向かい、手早く行水を済ませると、かべぬりは腰に籠をつけ、日課の山菜取りに向かった
「ここいらはいつ来ても不思議な実が成るのう、これも魔女婆さんのいたづらじゃないといいんじゃが…」
一人ごちたかべぬりはブツブツ言いながらも籠を不思議な実で埋めていく
「おや、ハマーか」
小一時間も摘んでいると、おぼろげながらハマーの姿が見える
「まったく、朝からよくもまああんなに体が動くもんじゃ」
まだ距離があるため特に気にもせず籠を埋めていく。
74:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/19 12:54:12
>※「ムーッ ムーッ
> よせ… そんなにダイコンは… モガーッ」
なんという事でしょう。あの暗黒竜さんがひどくうなされています。
あれだけおいしいダイコンをおつくりになるのですから、暗黒竜さんはだいこんが大好きに違いありません。
大好きなはずのダイコンにうなされるなんて、一体どんな夢なのでしょう?
周りに沢山いたはずのカラスさんは、今は姿を消していました。
だいこん畑のお仕事に戻ってしまったのでしょう。
暗黒竜さんのお家にお送りしたいと思っても、シェラは場所を知りません。
「ああ、どうしましょう・・・・・・・」
だれもいない福引所に、具合の悪そうな暗黒竜さんを置き去りになんて出来ません。
シェラは意を決して立ち上がりました。
そして、暗黒竜さんをおんぶするように背中に担ぎました。
買い物かごを手首にかけ、シェラはよろよろと福引所の外に出ました。
(もちろん、買い物かごの中には帽子カタログも入っています。)
シェラは福引所の外に出ると、血相を変えて叫びました。
「カラスさん、カラスさん達!あの・・・竜のお医者さんの居場所をご存知ないですか?」
カラスさんはカアと鳴きました。
ですが、シェラにはカラスの言葉などわかりません。
シェラは途方に暮れました。
「暗黒竜さんの具合がわるそうなので、村までお連れしようと思います」
村にはシェラよりずっと賢くて、物知りな方が大勢いらっしゃいます。
きっと、竜族の怪我にも詳しい方がいらっしゃるに決まっています!
本人の全く預かり知らぬところで、ドラゴンスレイヤーの称号を手に入れたシェラ。
彼女は自分が倒した暗黒竜さんを治すため、せっせと村へと歩き始めましたのでした。
75:フーコー ◆uFuEqRVM/I
06/08/19 17:59:29
>70
4本目の木に斧を入れ始めた頃のことです。
こーん えっほ こーん えっほ こーん……
斧が木に食い込む音に混じって、誰かの声が聞こえる事にフーコーは気がつきました
それはだんだん近付いてきます。やがて、茂みをざぱっと踏み越えて、声の主が姿を現しました。
身長はフーコーと同じくらい、体重はとても軽そうな、剣を携えた鶏……
村では鐘楼番として認識されているハマーさんでした。ハマーさんはフーコーに訊ねます。
>「ここで何してるんだい?」
フーコーは斧を振りながらそれに答えます。
「見りゃあわかるだろ?木を切ってるのさ」
そしてふらふらと揺れだした木を蹴りつけて、向こう側へ倒しました。
解いた布で汗を拭きながら言葉を続けます。
「俺はフーコーってんだ。鍛冶屋をやってる。村に住もうと思ってな、差し当たって仕事場を作ろうってわけさ」
すぐ近くにあった次の木へ歩きながら、今度はフーコーからハマーさんに声をかけました。
「おたくは村の人かい?その剣、研ぎに出すなり打ち直すなりするなら是非俺んとこに頼むよ」
そしてまた木に向かって斧を振り上げました。
76:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/20 01:05:05
>65
ベーコンステーキにフォークを突き刺して真ん中でギコギコ切ります。
切ったら口を大きく開いてもぎゅもぎゅとよく咬んで味わいます。
イヴァルディにかかると特厚のベーコンステーキも二口で平らげられてしまうのです。
トーストと目玉焼きもまぐまぐと食べているとリクドウから王子様が村にやってくるという話が出てきました。
「王子様がこんな辺鄙な村に何を見にくるんだかな。
内緒にしておけっつっても俺は口が下手だからな。お前に任せておくわい。」
リクドウとの付き合いも結構長いものです。
言葉では内密にしておけと言われても、その意味くらいはちゃんと判るのです。
「この半熟卵は絶品だが後始末が大変だな。」
髭についた卵の黄身を拭きながら一息つきます。
イヴァルディはリクドウの作る半熟卵が大好きなのです。
絶妙な火の通り加減、半熟具合が他では出来ない絶妙さがあるのです。
拭いているとリクドウは紫色のリンゴをデザートだと置きます。
紫色で強烈な自己主張するリンゴ。イヴァルディ出なくとも胡散臭げな目で見て匂いをかいでしまうでしょう。
でもリクドウは危険なリンゴの出所をさらっと打ち明けて紫のリンゴを齧り真面目茶っているのです。
「・・・そんな妖しげなモン客に出すとは、まったく・・・って、アホかああああーーーーー!!」
ほしふり村はほのぼのした村で、村人もほのぼのしています。
だから警戒心と言うのが薄いのかもしれません。
呆れながらもリンゴを齧ろうとした瞬間、先に齧っていたリクドウの体が光に包まれ小さなひよこになってしまいました。
ブツブツ呆れた文句が途中で絶叫になったのも仕方が無いでしょう。
「迂闊って言うのもおこがましいわい!」
危機一髪。リンゴを放り投げたイヴァルディはひよことなったリクドウを頭の上に乗せ、大慌てで店を出ました。
毎回毎回悪戯をして村に騒動を巻き起こす柳の魔女には村のみんなが頭を痛めているのです。
店の脇の坑道につくと、蓋を開けて大声で叫びます。
「みんなー!リクドウが拾い食いしてひよこになっちまった!柳の魔女の仕業だ!見かけたらとっ捕まえてくれ!!」
坑道は伝声管のようにイヴァルディの声を響かせ、村中に伝わります。
具体的に言うと、村のいたるところにあけられた坑道入り口から響き渡るのです。
「じっとしておれよ。あのババアの魔法もミカエルなら抑えられるわい。」
柳の魔女は魔法を使うので捕まえるのも大変です。
だから同じように魔法の使える天使のミカエルを連れてこようと坑道を役場に向かって走るのでした。
短い足で走るイヴァルディ。
でも方向音痴だから無事に役場近くの出入り口に辿り着けるかは謎です。
77:ルシエナ ◆sAeGiNArvM
06/08/20 04:46:08
名前: ルシエナ・ルーン・アルトワルツ
種族: 人間
性別: 女
年齢: 19
職業: 敗軍の将
外見: 金髪ロングに蒼眼。髪は両側でそれぞれ結って前に二つ垂らしている。
割と美人だが表情がキツい。笑顔はどこかの王女様にソックリだとか。
身長: 172cm
体重: 不明
好きなもの: 夜間行軍、くるみパン
嫌いなもの: 裏切り者
キャラ解説:
2年ほど前から村外れに住んでいる女性剣士。
冒険者を自称しているが、村長にだけは素性を明かしている。
78:ルシエナ ◆sAeGiNArvM
06/08/20 05:52:07
頭が痛い気持ち悪い日が高い。
私は決して爽やかとは言えない目覚めを迎えていた。
とりあえず昨日の状況を思い出してみる。
私は19歳の誕生日―帝国で成人とされる年齢である―を迎えたので、
この記念すべき日をささやかに祝おうとイヴァルディ殿に酒を売ってもらい、
アイギナやラッセル殿と共に酒盛りを……あれ?
―そうだ。二人とも、もう居ないのだ。
私は酒の飲み過ぎで酔い潰れ、噂に聞く二日酔いというヤツに襲われているらしい。
>76
とにかく気を確かに持たねば…。
私はふらふらと家を出て、傍の井戸に向かった。
すぐ目の前にあるドワーフの坑道から何やら声が聞こえたが、
左右からゴーレムに殴られているように頭が痛む状態では良く分からない。
―水を飲む。頭から水を被る。更にもう一杯飲む。
井戸水の心地良い冷たさが、徐々に二日酔いを緩和していく。
ああ、良かった。何とか立ち直れそうだ。
その時、耳に入ってくる騒々しい足音。 ―来客か?
流石にシルクの寝巻き一枚では格好がつかぬので、持ってきていた毛皮のコートを羽織る。
坑道から顔を出したのは…酷く慌てた様子のイヴァルディ殿だった。
「やあ…イヴァルディ殿。これは見苦しい処をお見せした。
昨日、譲って頂いた火酒がどうにも強すぎたようだ」
しかし、どうも私に用があったわけではなさそうだ。
イヴァルディ殿は、慌てれば慌てるほど方向音痴が悪化する傾向がある。
そもそも頭にヒヨコを載せて息を切らしているドワーフという光景もおかしい。
「見たところ、何やら火急の用件がある様子だが。
―道案内は必要か?」
今ひとつ状況が把握できないが、昨日酒を売ってもらった義理もあるので
いちおう助力を申し出てみた。
79:名無しになりきれ
06/08/20 10:13:18
双子の砦焼いた方か
またマニアックな
80:『柳の魔女』(リクドウ) ◆EjJ7vH27VA
06/08/20 14:53:29
>66>68>76
『柳の魔女』がカレー屋に着くと、天使夫妻が外で立っていた。
「おんや、こりゃ天使夫婦じゃないかい。いい天気だねぇ」
>「魔女さん、こんにちは。まだカレーのお店は開いていませんよ。」
「あらん、そうかい、残念だねぇ。残念だわさ」
旦那さんの方をちらと見ると、『柳の魔女』にあからさまに難しい顔を向けている。
>『カレーの店とは別件なのだが、少し悪戯は控えてくれないか。
> よく村役場に苦情がくるのだよ。その苦情等を解決しなければいけないのは私達だ。
> あんまり仕事を増やさないでくれたまえ』
「おきゃらきゃらきゃら」
『柳の魔女』はころころと笑う。
「心配なさんなよ、心配なさんなよ、ミカエルの旦那。アタシだって分別のある大人だわさ。
アンタ程のお人にそう言われちゃあイタズラなんかできやしないねぇ。でっきゃーァしないよ、きゃらきゃらきゃら。
最近はイタズラなんてめっきりご無沙汰だわさ」
一言一句余すところなく嘘である。
>「ごめんなさいでちゅ 今すぐ店をあけるでちゅ」
話しているうちに、子供が小走りにやって来た。店の表示を『開店中』にして、3人を中に招き入れる。
『柳の魔女』は子供のこまごまと動く様子に、少し目を細めた。
その表情は、微笑ましく見つめているようにも、イタズラをしようと品定めしているようにも見える。
「おんや、可愛い坊やだねぇ。店長の息子さんかね。さ、せっかくだから一緒に食べようじゃないか、アンタの奢りでいいからさ」
言いつつ、子供に導かれて店内に這入っていった。
>「メニューはこちらになっておりまちゅ」
テーブルに着くと、子供がメニューを持って来た。
厨房の奥にも何となしに目を遣ってみるが、物音も人の気配がしない。店はこの子供が一人でやっているのだろうか。
「そんじゃあ…折角ミカエルの旦那に奢ってもらえるんだし、一番高いのを大盛りで、トッピングを全種類付けて頼むよ」
勝手に奢ってもらうことにして、しかも遠慮もなしに『柳の魔女』は注文する。
「あ、それと」
『柳の魔女』は袖の下から柳の枝を一本取り出し、指揮棒のようにたかだかと振るった。
ポン!という乾いた破裂音とともに、紫色のリンゴが現れる。それをニコニコと子供に手渡した。
「これはチップ代わりに取っときなよ、ボウヤ。一口齧れば元気100倍!元気100倍の魔法のリンゴだわさ」
その時、外で坑道を伝わるイヴァルディの怒鳴り声が響いた。
81:クロウ ◆C.LpSrvqNo
06/08/20 19:22:36
名前: クロウ・ゴールドン
種族: 鴉系鳥人
性別: 男
職業: 商店主
外見: 黒髪黒眼。飛行用と言っているゴーグル付帽子をいつも被っている。
翼は黒い。いつも服のどこかが泥で汚れていたり砂がついていたりする。
身長: 132cm
体重: 27kg
好きなもの: 光るもの
嫌いなもの: 捕獲用の罠(特にかすみ網)
キャラ解説: 「ゴミアイテムからレアアイテムまで何でも取り扱う」黄金堂の店主。
雑貨や武具、仕入れの途中で拾ってきたアイテムまで売る変人もとい変鳥。
見た目はガキだが中身は腹黒い。
82:クロウ ◆C.LpSrvqNo
06/08/20 19:23:46
――村の中でちょっと異質な空気を放っている総合商店(自称)黄金堂店内
「ポーション5個と魔力結晶S2個で350Gだよ」
黒い翼の少年店主と買い物客と雑多な普通の商品だけを見ればここが普通の店に見えるだろう。
だが、
*『350Gね。・・・ところで、アレは何?』
客の指差す先には・・・鉢に入った踊るサボテンが。そう、ここはまともな店なのだ。一部の商品さえなければ。
「あれはだんしんぐかくたすっていう観葉植物・・・なのかな?ちなみに1000Gだよ。」
不気味な植物は踊っている。
『そ、それは素敵な植物だね・・・代金はここに置いておくよっ!』
客は代金を置いたと同時に神速で店を出て行った。世界記録更新かもしれない。
「ありがとうございましたー。次のご来店も・・・次はどんなの仕入れようかな。」
83:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/20 20:55:55
>68>76>80
>「心配なさんなよ、心配なさんなよ、ミカエルの旦那。アタシだって分別のある大人だわさ。
> アンタ程のお人にそう言われちゃあイタズラなんかできやしないねぇ。でっきゃーァしないよ、きゃらきゃらきゃら。
> 最近はイタズラなんてめっきりご無沙汰だわさ」
魔女さんは笑いながらやらないと言ってるけど、本当なのかな?
魔女さんのイタズラはやられるとちょっと嫌だけど、見てる分には面白いから好きなのに。
ミカエルは溜め息を吐きながら、『絶対に嘘だ』とか言ってたけど、本当はどっちなんだろ?
>「ごめんなさいでちゅ 今すぐ店をあけるでちゅ」
魔女さんと話をしていたら、私と同じ位の大きさの男の子が走って来たの。
男の子は看板を開店中に変えて、私達を店内にご案内。
早くカレーが食べたいな。
>「メニューはこちらになっておりまちゅ」
私達は魔女さんと少し離れた窓側の席に座ると、男の子がメニューを持って来てくれました。
いろんな種類のカレーがあるけどどうしよう?
>「そんじゃあ…折角ミカエルの旦那に奢ってもらえるんだし、一番高いのを大盛りで、トッピングを全種類付けて頼むよ」
『心配するな少年よ。私はこの魔女の分まで奢るつもりはない。
この魔女は自分の分は自分で払うさ。』
ミカエルが魔女さんの冗談を必死になって訂正してます。
魔女さんはそんなことする人じゃないのに…
でも、相手は小さい男の子だったから信じちゃうと思ったのかな?
「カツカレーとチーズカレーをお願いしまーす」
私はチーズカレー。ミカエルはカツカレーを頼んだの。
さてさて、どんな美味しいカレーが出てくるか、とぉっても楽しみ♪
>「みんなー!リクドウが拾い食いしてひよこになっちまった!柳の魔女の仕業だ!見かけたらとっ捕まえてくれ!!」
あれ?何か聞こえてきた。
何だろうな?って思ってると、ミカエルが立ち上がって魔女さんの方に行っちゃう。
私も立ち上がって追い掛けました。
ミカエルは魔女さんの紫リンゴを強盗しちゃうと、こう言います。
『さぁ、魔女殿。ちょっと役場まで来てもらいましょうか』
私には何が何だかさっぱり分かりませんでした。
84:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/20 21:28:02
>78
役場に向かって坑道をひた走るイヴァルディ。
確かここらへん、と思って出口の一つをあけみました。
そこには井戸の近くにパジャマ姿のルシエナが立っていました。
つまりここは、村はずれのルシエナの家と言うことです。
村の真ん中にある役場を目指していたはずなのに、どういうことなのでしょう?
うっすらと自分の方向音痴のせいだと思いつつも、今はそれどころでは無いとそんな考えを振り払いました。
毛皮のコートを纏ってやってきたルシエナは、パッと見で判る二日酔いでした。
「おお、ルシエナか。成人になったとはいえ一日ではそう代わり映えはせんようだな!
あの火酒は俺の酒の中じゃ下から数えた方が早いくらい優しい酒だぞ?だっはっはっは!」
余り伝わらない台詞ですが、翻訳すると「誕生日おめでとう。酒ならいつでもやるぞ」というイヴァルディなりの祝福の言葉なのです。
すっかりリクドウのことを忘れてルシエナと話し込んじゃいそうでしたが、ちゃんとルシエナが水を向けてくれました。
>「見たところ、何やら火急の用件がある様子だが。
> ―道案内は必要か?」
「そうだった!これ、拾い食いしたリクドウの末路の姿!」
頭二つ分背の高いルシエナに背伸びをして、自分の頭に載っているひよこを見せます。
「柳の魔女の悪戯だ。役場のミカエルを連れてこようとして迷っちまったんだ。
二分待ってやるから案内を頼む。」
そう言うとルシエラに背を向けて井戸の水を飲み始めます。
短い足で走ってきて喉が渇いちゃったのです。ドワーフは急いで長い距離を動くのに向いていない種族なのです。
それに、パジャマに毛皮のコートを羽織っただけのルシエラに着替えてくるようにと促すためです。
美的感覚が人間とは違うのでルシエラが裸でも平気ですが、公序良俗や謹みにを大事にする。ドワーフはそんな保守的な種族なのです。
ルシエラが着替えてきたら背の高いルシエラを連れてドワーフ丈の坑道を行くのは大変ですし、何より道案内にならないので大人しく地上を歩いていくでしょう。
85:アルカンツェル ◆SsvzxTpmVk
06/08/20 23:39:40
>80
ありがたくもらっとくでちゅ
そういうとあーちゃんはりんごを懐に入れた
>83
せっかくもらったりんごだったけど何かやばいものらしい・・・・面白そう・・・後でこれを媒体に使い魔を作ってみるでちゅ
すばやくごく普通の紫色のりんごとすりかえる
次の瞬間普通のりんごのほうをとられてしまった・・・うまくいったでちゅ
3人とも役所のほうに行ってしまったので
とりあえず後で役所のほうに注文の特性あーちゃんカレーとカツカレーそしてチーズカレーを届けることに決めた
アーちゃんは宛名が書かれた特製の蓋とスプーン付容器に注文の品を納めるとチチンプイプイと呪文を唱える
すると容器に羽が生え役所のほうに飛んでいった
ちゃんと届くといいでちゅね
86:ルシエナ ◆sAeGiNArvM
06/08/21 07:59:44
>84
「リクドウ殿!? ―これが?」
私は思わず素頓狂な声を上げてしまった。
目の前のこの愛らしいヒヨコが、
(こう言っては無礼だろうが)リクドウ殿のあのおぞましいイメージとは
とても結びつかなかったからである。
「あの性悪魔女め…。承知した、一分半で準備しよう」
こんな格好で役場に出向くわけには行かないし、
どちらにせよ、(今はヒヨコとはいえ)人間の前でこの格好を続けるのも憚られたので、
イヴァルディ殿のドワーフらしい配慮に感謝しつつ家に戻る。
こういう時には、貴族の作法より軍隊式のほうが役に立つ。
髪はさほど乱れていなかったが、二日酔いの所為か少し手間取ってしまい
ダブレットまで着終えた頃には一分と四十秒経過していた。
自分で自分を内心怒鳴りつけながら、
私はアイギナの―妹の形見である剣を掴んで家を出た。
ちなみに、本来はこの上に鎧を纏うのが正式な軍装と言えるのだが、
矢玉が降り注いでくるわけでもなし、必要はないだろう。
そもそも、このダブレットも帝国に居た頃から正装で通用する上物なのだ。
縫い込まれたミスリルの銀糸が、陽光を反射してキラキラと光っている。
準備を終えた私は、井戸端で一息ついている一人と一匹に手を振り、声を掛けた。
「余計に時間を取った。―女性の身支度は時間がかかるものと、容赦して貰いたい。
では行こうか。この辺りの道は迷いやすいから、見失わぬようついて来てくれ。
迷いの森まで出てしまったら、それこそ目も当てられないからな」
この辺りの道は、ところどころで頑丈なツタが移動を妨げている。
異常に成長が早く、毎日道を切り開かなければならない程だ。
おかげで、村の子供達が村外れまで出てきてしまう事はあまりないのだが。
先導を務める私は、持参した剣でツタを切り払いながら進んでいった。
>79
ふと、全ての始まりとなったあの夜の事が頭を過ぎる。
あの時も、王女追討の任を受けた私は、峡谷の道なき道をこうして進んでいた。
そうだ。あの時、私が仕損じる事さえ無ければ―
アイギナが死ぬ事も、帝国が滅びる事も無かっただろう。
「――イヴァルディ殿」
私は前を向いたまま声を掛けた。
おそらく、どんな酷い二日酔いの人物よりも情けない顔をしているだろうから。
「ありがとう。妹も、きっと喜んでいると…思う」
双子の妹であるアイギナが生きていれば、私と共に成人を迎えた筈だ。昨日の酒は二人分。
単に「二度飲め」という意味だったのかも知れないが、素直に嬉しかった。
―結局、それ以上の言葉を続ける事は出来ず仕舞い。
おそらく、涙声になってしまっていただろうから。
私は無言で先導を続ける。
そろそろ、木々の隙間から村の施設が見えてくるころだ。
87:名無しになりきれ
06/08/21 13:38:40
しもふり肉が食べたい
88:『柳の魔女』(リクドウ) ◆EjJ7vH27VA
06/08/21 14:28:45
>83
>「みんなー!リクドウが拾い食いしてひよこになっちまった!柳の魔女の仕業だ!見かけたらとっ捕まえてくれ!!」
外で坑道を伝わるイヴァルディの怒鳴り声が響いた。
よりによって、正面に役人のいる時に。間の悪さに『柳の魔女』は内心舌を打つ。このままでは怒られてしまう。
>『さぁ、魔女殿。ちょっと役場まで来てもらいましょうか』
ミカエルが『柳の魔女』に詰め寄り、言う。
『柳の魔女』は一瞬考え、にいっと笑い、大袈裟な態度で手を広げた。
「まーま、落ち着きなよ、落ち着きなよミカエルの旦那。
確かにアタシぁしょっちゅうイタズラばっかしてたけどね、だからって何でもかんでもアタシのせいになっちゃあ困るわさ。ああ困るわさ。
証拠もナシにアタシのせいにされても……」
そこまで言いかけて、ミカエルの手の上のリンゴに気付く。……本当に間の悪い日だ。
『柳の魔女』は両手を降参の形に挙げた。
「……はいはい、分かったよ、分かったよぉ。呪いの解き方を教えればいいんだろ?役場についてってやるよ。
その前に奢りのカレーくらい食べさせてくれてもいいのに、セッカチなお人だねぇ」
拗ねたように口を尖らせ、しぶしぶと重たそうな腰を上げた。
89:魔王
06/08/21 19:40:37
名前: 魔王
種族: 魔族
性別: 男
職業: 魔王(単身赴任)
外見: シワだらけの青いトカゲ、といった風貌。
服はムラサキ。悪趣味。
身長: 3mほど
体重: 2tほど
好きなもの: ハラワタ
嫌いなもの: 魔法を封じ込めるモノ
キャラ解説: 魔界から派遣されてきた魔王。
彼の一族は大魔王の統轄のもと
あちこちの世界に派遣され、侵略の尖兵を担っている。
だが彼はあまりにも険しい山の上に居城を築いてしまったので
勇者が全然やって来ないのだ。
ちなみにあーちゃんは美しいラミアとの間に出来た子供である。(未認知)
90:魔王
06/08/21 20:02:17
魔王は退屈していました。
魔界から出てきたはいいんですが、挑戦してくる勇者が全然いなかったからです。
しかもこの世界は人間同士の戦乱こそあったものの、かつて世界を騒がせた
暗黒竜のような強力なモンスターはあらかた退治され尽くされ、今ひとつ侵略の
成果が挙がっていません。
「あ~、ヒマで仕方がないなぁ。何かこう面白い事は無いものだろうか」
ある日、他の世界に派遣されている彼の兄から念話が飛んできました。
そちらは多くのモンスターを凶暴化させ、つい先ごろも勇者の一人を
火山の火口に叩き込んで仕留めるという大戦果を挙げています。
『どうしたのだ弟よ。随分と暇を持て余しているようだが』
「ああ、兄上。実はかくかくしかじか」
『なるほど。ワシにもそのような時期はあったぞ』
「本当ですか?」
『うむ。そんな時には恋人同士に動物になる呪いをかけるなど
嫌がらせをして暇を潰しておったわ』
「なるほど、嫌がらせですか」
魔王は考えました。自分も嫌がらせをしてみよう。
でも、彼は兄上のような強力な呪いは扱えません。
彼のもたらすささやかな不幸なんて、人間達の戦争に比べたら
全然大した嫌がらせにはならないでしょう。
なら、なるべく平和な、幸せそうな人々に嫌がらせをしてやろう、と
魔王は考えました。
そこで彼の息子が居るという村に目をつけたのです。。。
=========================================================
>83>84>86>88
「さぁ、まずは手始めだ!」
魔王のこうげき!
『柳の魔女』を護送していたミカエル&ルシフェルの上に
蜂の巣が落ちてきた!
おしどり夫婦に襲い掛かる蜂の群れ!
魔王のこうげき!
役場に向かっていたイヴァルディ&ルシエナの足元に
どこぞのゴブリンの子供が掘った落とし穴が出現!
底にはネバネバグチャグチャの巨大アメーバがあらわれる!
91:ルシフェル ◆jbA3Ww1MZQ
06/08/21 20:10:30
>85>88>90
>「まーま、落ち着きなよ、落ち着きなよミカエルの旦那。
>確かにアタシぁしょっちゅうイタズラばっかしてたけどね、だからって何でもかんでもアタシのせいになっちゃあ困るわさ。ああ困るわさ。
>証拠もナシにアタシのせいにされても……」
>「……はいはい、分かったよ、分かったよぉ。呪いの解き方を教えればいいんだろ?役場についてってやるよ。
>その前に奢りのカレーくらい食べさせてくれてもいいのに、セッカチなお人だねぇ」
魔女さんは自分がイタズラしたって自白しちゃった。
今回はあの紫色のリンゴを使ってイタズラをしたみたい。
今回はどんな効果が表れるのかな?少し楽しみ。
『私は奢るとは一言も言ってはいない。
それに、カレーを食べる前に迷惑を掛けた人に謝るのが当然のことだ。』
ミカエルって……厳しい。
でも、そんなミカエルが大好き。
だけど…魔女さんには本当に悪いことしちゃったな。
魔女さんもカレーを食べたかったはずなのに…
私達は店主の男の子に一礼をして、店から出ました。
道中、魔女さんとお話(ミカエルの尋問)をしながら歩いていったの。
そしたら突然、私達の後ろに蜂の巣がどこからか落ちてきたの。
蜂さんはみんな怒ってた。
急に落っことされたって。
私が道端の木の上に蜂の巣を置いてあげると、蜂さんは喜んで巣に帰っちゃった。
村役場に着いた時には、今回、魔女さんがやったイタズラの内容を全部教えてもらっちゃいました。
役場の中に入ると、私と魔女さんは備え付けのベンチで待機。
ミカエルは仕事の準備を始めちゃった。
私が魔女さんとお話をしていると、パタパタとカレーが飛んで来たの。
これって…さっきのお店のカレーかな?
ありがたく頂戴させてもらいます。
いっただっきまーす!
見ると魔女さんにもカレーが届いたみたい。
良かったね、魔女さん。
92:名無しになりきれ
06/08/22 00:46:46
村の中央に大道芸人が居ます
殴りましょう
93:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/22 05:52:49
シェラは暗黒竜さんを担いで、よろよろと村への道を進みます。
暗黒竜さんは見た目よりずっと重い事を、今回シェラは始めて知りました。
額の汗を拭い、背の暗黒竜さんをゆすり上げ、一歩一歩進みます。
遠くから木を切り出す音が聞こえてきました。
ああ、近くの森に誰か居るようです!シェラの足にすこし力が戻りました。
>73
音のする方へ歩いていくと、かべぬりさんが日課の山菜摘みをなさっていました。
手にもっていらっしゃるかごには、不思議な実がたくさん入っています。
「かべぬりさん!かべぬりさん!暗黒竜さんが大変なんです!
お願いです、お知恵を貸して下さい!」
シェラは息を切らしながら、かべぬりさんの方へやってきました。
>70 >75
遠くに見えるハマーさんに気づき、手招きしながら声をかけます。
「ハマーさん!私にお力を貸して下さいませんか?」
ハマーさんがこちらに気づきました。
ハマーさんと話していたらしい男性もこちらに気づきました。
頭に黒い布を巻いた見覚えの無い男性です。
きこりには見えないのに木を切り出しているところを見ると、新しい村の住人の方でしょうか?
シェラは色眼鏡の男性に、ぺこりと頭を下げました。
男性の近くには荷車がありました。
皆さんのお知恵を拝借してもダメだった時、暗黒竜さんを荷車に載せて運んでもらえないでしょうか?
シェラは事情を話しました。
「・・・・・・・というわけで、暗黒竜さんの頭に金ダライが落ちてきて・・・。
それっきり暗黒竜さんは目を覚まさないのです
人間ならともかく、私は竜に効く薬草なんて分かりません。
皆さん、どうすれば暗黒竜さんは目を覚ましてくれるのでしょうか?」
まさかこのまま・・・と言いかけて、思いとどまりました。本当になりそうで恐ろしかったからです。
シェラはすがるような目で皆を見つめます。
「ねえ皆さん、何かご存知ないでしょうか?
竜に効果のある山菜や、目を覚ませる歌とか・・・・・」
暗黒竜さんとよく似た赤い目からは、今にも大粒の涙が零れおちそうです。
94:イヴァルディ ◆S//9//XoUs
06/08/22 22:30:07
>86
「生真面目な奴だな。そんな事より行こうか。」
服装を整えてきたルシエナのかしこまった口調に肩を竦めながら応えます。
二人は森を走ります。。
足の短く重鈍なイヴァルディが何とかついていけたのは、先導するルシエナがつたを切り払いながら進んでくれたからでしょう。
そんな途中、急に声をかけられました。
>「ありがとう。妹も、きっと喜んでいると…思う」
振り向きもせずにお礼を言われたのですがイヴァルディには何のことだか判りません。
火酒を二人分渡したのは単にイヴァルディの基準で考えた【人間の飲む酒の一人分】だったからです。
でも追求するような真似はしません。
なにかイヴァルディにわからぬ想いがあったのだろうと察することくらいはできるのですから。
>90
そうしているうちに村の施設が見えてきました。
もう少しです。
知らせは村中に響いているはずですから、きっと役場では【柳の魔女対策本部】が設置されているでしょう。
のんびりした村でめったに騒動は起こりません。
だから柳の魔女の悪戯を面白いイベントのように楽しむ人もいるからです。
森を抜ける直前、突然足元が崩れました。
落とし穴です!
まっさかさまに落ちていくイヴァルディ。
密度の高いイヴァルディはこのままでは穴のそこにめり込んでしまいます。
ぶつかる、とぎゅっと力を込めたとき、【ぼよ~~ん】という効果音と共にイヴァルディは宙を舞います。
さっきまで落ちていたのに、今度は逆に飛び上がる。
丁度地面まで飛び上がって、上手い具合に穴の隅に着地しました。
「まったく、さてはギの仕業だな?穴掘りの基礎がなっておらんわい!あとで埋めておいてやる。」
ぷんぷん怒りながらイヴァルディが穴のそこを見ると巨大なアメーバーが手を振っています。
アメーバーがトランポリンのようになっていたようですね。
95:『柳の魔女』(リクドウ) ◆EjJ7vH27VA
06/08/23 00:04:35
>『私は奢るとは一言も言ってはいない。
> それに、カレーを食べる前に迷惑を掛けた人に謝るのが当然のことだ。』
『柳の魔女』はぷりぷりと口を尖らせ、言う。
「ケチい事言うなよぉ。儲けてんだろ?
善良な村民にたまにご馳走くらいしてくれてもバチは当たらないんじゃないのかね。それが働くオトコの懐の深さってモンだわさ」
善良な村民は毒リンゴなど作らないが。
ルシフェル達とともにあーちゃんの店を出て、役場に向かう。
ミカエルは道中今回の件について訊ねてきたが、
「おきゃらきゃらきゃら。今回の呪いはついに師匠を超えたと思うんだわね!このこんがらがり方がすっごいんだよーぉ」
「しかばねの旦那ぁ!ヨッホーイ、いい天気だわね!…返事がない、ただのしかばねのようだってかぁ。きゃらきゃら!」
「あ、取調べならやっぱりご飯食わせてくれんのは定番だよね?定番だよねぇ?もうお腹ペコペコで喋る元気もないわさ」
「リクドウの旦那は疑いつつも疑いなくリンゴを食うお人だからね、今回も絶対食うと思ったんだよぉ。おきゃらきゃら」
「あ、見て見て、広場に大道芸人がいるよぉ。ねー旦那ねーね旦那ぁ。何やってんだろうね?ちょっと見て行きたいわさ」
「可愛い可愛いひよこになれば、リクドウの旦那も今よりかは全然エプロンドレスが似合うようになると思わないかい?」
ずっとこんな調子である。
叱っても叱っても、ただゆらゆら揺れるばかり。
そんな調子で歩いていると、急に一行の背後に蜂の巣が落ちた。
「おわ!?な、なんだい?」
中から怒った蜂がブンブン飛び出してきた。
「ひー、おっかないねぇ、なんとかしとくれよぉ!」
たかる蜂から慌てて逃げ廻る『柳の魔女』。自分の魔法で発生させたものを除き、動物や畜生の類は基本的にニガテなのだ。
ルシフェルが巣を戻すと、蜂達の怒りは収まったようだ。……が。
「……」
『柳の魔女』のほっぺたは刺されてパンパンに腫れていたのだった。
役場に着くと、ミカエルは仕事の準備に去っていく。
『柳の魔女』はルシフェルと共にベンチで待つことになった。
雑談していると、どこからともなくカレーが飛んで来る。さっきの店から届いたらしい。
「へえ!中々律儀なボウヤだわさ」
『柳の魔女』は感心した声をあげ、遠慮なくがっつく。
「ところで奥さん、動物変化の呪いの解き方って、知ってるかい?どれだけ複雑にかけても、昔っからこれだけは定番なんだよぉ」
柳の魔女は、カレーからルシフェルに目を向け、にや~っと笑って、言う。
「愛する相手からのキッス!さ。口唇が軽くちょこっと触れるだけでも、ヒヨコの頭でも背中でも羽先でもどこでもいい。
自分が想いを寄せている相手から口付けをもらえれば治っちまうっていう、ロマンチックな呪いなんだよぉ」
ただし、その事を相手が知ってると効果がなくなっちまうけどね、アタシの呪いの場合。…と、『柳の魔女』は注釈を付けた。
そしてカレーを頬張りつつ、続ける。
「つまり、リクドウの旦那の場合だとシェラとかって小娘になるね。皆知ってると思うけどさぁ。
きゃらきゃらきゃら、あのお人はウブだからね。いつまで経っても秘めたる片思いを続けてるみたいだから、
今回はアタシがひと肌脱いでやったってわけだわさ」
本当は口付けでなくても「想いを寄せる相手から思い切り叩かれる」でも呪いは解けるのだが、それは教えない『柳の魔女』だった。
96:『柳の魔女』(リクドウ) ◆EjJ7vH27VA
06/08/23 00:07:17
あっという間にカレーを食べ終えると、『柳の魔女』は辺りを確認し、にや~っと笑う。
こちらに目を向けている人はいない。スキあり、というやつだ。
「奥さん奥さん」
『柳の魔女』はわざとらしく声を潜めて、ルシフェルに言う。
「アタシの千里眼でさっき見えちゃったんだけどさ、裏山の方でドラゴンに襲われて困ってる女の子がいるんだよ」
もちろん嘘である。
「だから、ちょいちょいと行って助けて来るわさ。ひよこの呪いの解呪方法は今教えたし、向こうの方が急ぎだからね。
リクドウの旦那のことは頼むよぉ。上手い作戦でも練ってやっとくれ。あと、ミカエルの旦那にはよろしく言っといておくれよぉ」
柳の魔女は袖から柳の枝を取り出すと、素早い仕草で空気を四角く切り取るように動かす。
手で掴み、切り取った空気を扉のようにがちゃりと開けた。
「まただわねぇ奥さん!」
そして、あっという間にその中に消えていった。
枝を取り出してからこの間、わずか2秒。逃げ足は毎度ながら極めて速い。
※>95>96は合わせて>90>91に対して。レスアンカー引き忘れてました。
97:フーコー ◆uFuEqRVM/I
06/08/23 01:16:41
>93
5本目の木に斧を入れ始めた頃のことです。
こーんマーさん!こーんを貸して下さこーん…
斧が木に食い込む音に混じって、誰かの声が聞こえる事にフーコーは気がつきました。
さっきと全く同じ描写ですが、細かい事は気にしないほうが健康で長生きできるでしょう。
振り向くとシェラさんがやたらぐったりした暗黒竜さんをを背負って立っていました。
そのそばには小さなかべぬりのおじいさんもいました。
「やぁ、娘さんにご老体。どうしなすったね?」
フーコーは切羽詰った様子のシェラさんに近付き、事情を聞きました。
一人旅を続けてきたフーコーは何事に関してもそれなりに知識を持っているつもりでしたが、
生憎金だらいで頭をどやしつけられたドラゴンを目覚めさせる方法はちょっとわかりません
「…ただの脳震盪じゃないか?」
フーコーはそう言いながら暗黒竜さんをひょいとシェラさんの背中から抱えあげました。
そのままトラスのところまで運んで、落っこちたりしないようにほどいた頭の布で荷車に縛り付けました。
ロープだとちょっと痛いんじゃないかなと思ったのです。
「俺の荷物の中に気付け薬があるから、それを使ってみよう。娘さんも来てくれるかな?」
シェラさんも荷車に乗せ(ついでに斧も預けて)、自分はトラスの背に跨ります。
フーコーの薬が効かなければ役場なり診療所なりへ連れて行くことになるでしょう。
その時は一部始終を見ていたシェラさんの説明があったほうが良いと思ったからです。
「それじゃあ旦那方、またいずれ」
おじいさんとハマーさんに小さく手を振り、フーコーはトラスの腹を軽く蹴りました。
トラスはかっこかっこと蹄鉄を鳴らして、駈足で村へ戻り始めました。
98:ハマー ◆w3J2FL2sLk
06/08/23 03:55:16
>75
この村への移住者は最近多い。ほしふり城の大臣が失踪したという噂を聞いて以来頻繁だ。
何かよからぬことが起こらなければいいが・・・
>「おたくは村の人かい?その剣、研ぎに出すなり打ち直すなりするなら是非俺んとこに頼むよ」
ハマーが話しかけた相手は、フーコーというらしい。
「あぁ、よろしくフーコーさん。俺の名はハマー。気ままに村暮らしを楽しんでる・・・って、
その剣とは何じゃその剣とは!こいつには『のりこ』という立派な名がある!!
のりこは俺の両親が戦死して以来ずっと俺を励ましてきてくれた仲間だ!!
そもそもなぜのりこかというと、その由来はだな・・・・・・」
愛刀のことになるとハマーはうるさい。そりゃもう余裕で3日は語れる。
そしてそんなハマーの演説を聞いてか聞かずか、フーコーはまた木に向かって斧を振り上げました。
5本目の木に斧を入れ始めた頃のことです。
>73>93
「ハマーさん!私にお力を貸して下さいませんか?」
「ふぇ、シェラさんっっっ!!」
かべぬりのじいさんと村一番の生娘、シェラさんが、
ぐったりした大根売りの暗黒竜を担いでこちらにやってきました。
実はハマーは赤い瞳を持つシェラさんに、恋をしていたのです。
ここはポイントを上げる所だと張り切りすぎたせいか、ハマーは緊張して一言も発せられなくなりました
シェラが事情を話すのを、熱心に聞くフーコーとかべぬりじいさん。
「・・・・・・・というわけで、暗黒竜さんの頭に金ダライが落ちてきて・・・。
それっきり暗黒竜さんは目を覚まさないのです
人間ならともかく、私は竜に効く薬草なんて分かりません。
皆さん、どうすれば暗黒竜さんは目を覚ましてくれるのでしょうか?」
「ねえ皆さん、何かご存知ないでしょうか?
竜に効果のある山菜や、目を覚ませる歌とか・・・・・」
ああ、今日も綺麗だなシェラさん。腰まで伸びた銀髪がやべえよそれにしても良い匂い
いかんいかん何を考えてるんだ俺は!まず挨拶だろうが挨拶
今日の俺の鐘の音はどうだったかい?
だめだこんなんじゃ!意味がわかんないしへたすりゃ嫌われるかも
ていうか今はそんなときじゃないだろ!暗黒竜やばいよ暗黒竜
どうすんの!俺どうすんのよ!?
>97
「それじゃあ旦那方、またいずれ」
「!」
ハマーが一人でテンパっている間に話はついたようで、気づいた頃にはフーコー、暗黒竜、そしてシェラさんの乗る
荷車ははるか遠くに。傍らには小さなおじいさん。
「かべぬりのじいさん・・・」
一筋の涙がこぼれました
99:暗黒竜ロプトウス
06/08/23 04:20:51
どっかの海岸にて。
縄で縛り上げられた暗黒竜(体長10センチほど)が、
古ユグド様式の服を着た子供達に棒で叩かれまくっている。
ビシッ! バシッ! と、まるでコントのような効果音。
そこに何故か現れるシェラ。
「こらこら、生き物を苛めちゃ駄目だって教えたでしょう」
え~? と不満の声を上げる子供達。
「それよりもダイコンの煮付けが出来ましたよ。さあ、皆で食べましょう」
わ~い! と歓声を上げる子供達。
シェラは彼らを伴って何処かに言ってしまった。
※「おい、貴様ら~」
無人の海岸に暗黒竜の声が虚しく響く。
※「ダイコンの煮付けよりも、この縄をほどいて行かんか~。
聞いとるのか~」
そんな暗黒竜の鼻先に、ガニラスと呼ばれる巨大な蟹のモンスターが
ハサミを光らせながら迫っていた…。
>>93
>>97
相変わらず暗黒竜は荷車の上でうなされている。
※「ムーッ ムーッ
ダイコン… 煮付け… ギャワ~ッ」
今度はダイコンの煮付けのようだ。
一体、どんな悪夢を見ているのやら。
100:名無しになりきれ
06/08/23 06:42:59
しもふり村100周年記念イベント開催決定
101:ルシエナ ◆sAeGiNArvM
06/08/23 10:06:05
>90 >94
酒が抜けきっていないのだろう。
我が事ながら、どうにも弱気になっていかん―と、思う。
感傷に浸り過ぎていたからだろうか。
私は、足元のトラップに全く気付かなかった。
いきなり地面の感触が無くなる。唐突な浮遊感。
その後のことは良く覚えていないが、
私は、落とし穴の側壁に夢中でしがみ付いていた。
―左手には、今払おうとしていたツタの感触。
今回ばかりはこいつに助けられたようだ。
その時、【ぼよ~~ん】という間の抜けた音が聞こえたかと思うと、
宙を舞うイヴァルディ殿が私の頭上を飛び越えていった。
怒りながら穴を覗き込む彼を見て、ふぅ、と安堵の溜息をつく。
陥穽の罠というのは大抵二重トラップになっており、
落とされた先にこそ、仕掛けた者の悪意が存在している事が多いからだ。
「まぁ、とにかく大事ないようで良かった。
しかし― 飛竜やグリフォンは何度も見てきたが、
空を飛ぶドワーフは初めて見たよ」
私としては渾身の冗談のつもりだったのだが、
こんな事を言ってないでさっさと這い上がるべきだったのだろう。
何故なら次の瞬間、ぶちっという音と共に左手のツタが切れてしまったからだ。
再度の浮遊感。
あとはイヴァルディ殿と同じ過程を繰り返すのみ。
ただ、体格と重量の違いからか
彼のような安定飛行ではなく、派手に空中回転した挙句
無様に尻餅をついて着地したのだが。
昔の部下に見られでもしたら自刃モノの失態だ。
とにかく、落とし穴のお陰ですっかり酔いは醒めた。
他愛も無い話でもしながら役場を目指そう、と思う。
102:シェラ ◆lQTmbqTMa6
06/08/23 12:49:19
>97 >98
かべぬりさんはいつもどおり飄々としています。
ハマーさんは何か考え込んでいるようです。
ハマーさんはとても無口(※シェラの認識)ですが、とても親切なチキンドラゴ です。
きっと暗黒竜さんを心配しているに違いありません。
>「…ただの脳震盪じゃないか?」
色眼鏡の男性はぼそりと言いました。シェラはホッとした顔をしました。
「・・・・・・!そうで・・・すか?ただの脳震盪でしょうか?」
安心してその場にへなへなと座り込みそうになったシェラの背から、男性がひょいと暗黒竜さんを取り上げます。
色眼鏡の男性は見かけに寄らず、とっても力持ちのようです。
「俺の荷物の中に気付け薬があるから、それを使ってみよう。娘さんも来てくれるかな?」
「はい!ご一緒させて下さい。あ!申し遅れました。私はシェラです。ええと・・・・・・・」
そういえば、まだ色眼鏡の男性のお名前を聞いていませんでした。
色眼鏡の男性は、頭に巻いていた布で 暗黒竜さんを固定しました。
これで少々荷馬車がゆれても、転がり落ちる心配は無くなりました。
「ちょっと苦しいかもしれませんが、荷馬車から落ちたらとても痛いです。
暗黒竜さん、どうかしばらく我慢して下さ・・・きゃ?!」
いっしょうけんめい暗黒竜さんに話し掛けていると、シェラもひょいと担ぎ上げられました。
まるで、猫の仔でも運ぶような気軽さです。
>「俺の荷物の中に気付け薬があるから、それを使ってみよう。娘さんも来てくれるかな?」
>「も、もちろんです」
素っ頓狂な声を出してしまったので、シェラは一人赤くなりました。
荷台の上で、ちょこんと暗黒竜さんの隣に収まります。
>「それじゃあ旦那方、またいずれ」
「今日は慌しくて申し訳ありませんでした。一足先に村へまいりますね。
――シェラは、かべぬりさんとハマーさんに御用があったのを思い出しました。
「かべぬりさん、こんなときに何ですが・・・以前頼まれていた薬、出来上がっています。
ハマーさん、この間おみやげにいただいた蜂蜜で、蜂蜜漬けを作ってみました。
お口に合うかどうか分かりませんが、ハマーさんの分も用意してあります。
おふた方、またお茶のみがてら、私の家にお立ち寄り下さいね。」
シェラは遠ざかる人影に、深々と頭を下げました。
>83
>「みんなー!リクドウが拾い食いしてひよこになっちまった!柳の魔女の仕業だ!見かけたらとっ捕まえてくれ!!」
イヴァルディ さんのお声です。
「・・・・・・リクドウさんがひよこに?」
シェラは目をぱちくりさせました。ぜんぜん想像できません。
まあ今のイヴァルディさんのお声は、穴を通じて村中に響き渡ったでしょう。
村の皆は、今頃嬉々として柳の魔女さんと鬼ごっこを楽しんでいるに違いありません。
シェラはおずおずと黒眼鏡の男性に話し掛けました。
「ええと・・・柳の魔女さんというのは、紫のローブとトンガリ鍔広帽子のふくよかな魔女さんです」
ちょっとお茶目な方で、時々魔法を使っていたずらするんです。ですが、決して悪い魔女さんじゃないんですよ。
取り返しのつかないようなことや、命に関わるようないたずらは絶対しないんです」
そこまで話して、シェラはあっと口を押さえました。
なんてことでしょう。色眼鏡の男性がお仕事の手を止めて協力して下さっているのに、まだ一言のお礼も申し上げていません!
「今日はお仕事の邪魔をしてしまって申し訳ありませんでした。
見ず知らずの私たちを手助けしてくださって、感謝の言葉もございません。
・・・立ち入った事をうかがいますが、あなた様はもしかして、この村に新しく住まわれる方ですか?」