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自殺サイト殺人で３８歳男に死刑求刑
検察「例ない残酷さ」
インターネットの自殺サイトを通じて知り合った男女３人を相次いで殺害したなどとして、
殺人や死体遺棄などの罪に問われた無職前上博被告（３８）の公判が２０日、大阪地裁（水島和男裁判長）であり、
検察側は「約４カ月で３人を犠牲にした快楽殺人で、犯罪史上例を見ない残酷な犯行」として死刑を求刑した。
論告で検察側は、自殺を志願するほど悩んでいた被害者を狙った点を「卑劣さを示す事情以外の何ものでもない」と指摘。
自殺サイトへの投稿者なら犯行が容易と考えた計画性に触れ「性的欲求を満たすため他者の生命を犠牲にした非人間的で危険極まりない人格だ」と述べた。
被害者を失神させ、目覚めさせて再び窒息させることを繰り返すなど「肉体的、精神的に虐待の限りを尽くし、戦慄（せんりつ）を禁じ得ない」と批判。
犯行時の音声をＩＣレコーダーに録音したことも挙げ「倒錯した性的衝動の防止は不可能。再犯の恐れは極めて高い」として、極刑相当と結論付けた。
論告求刑に先立ち、遺族６人が意見陳述。犠牲となった神戸市の男子中学生＝当時（１４）＝の両親は「極刑に処してほしい」と述べた。
起訴状によると、前上被告は２００５年２月から６月の間、自殺サイトに投稿した男子中学生を「一緒に自殺しよう」と誘い出し、大阪府和泉市の山中で窒息死させたほか、
無職女性＝同（２５）、男子大学生＝同（２１）＝を含め計３人を殺害し遺体を捨てた。
前上被告は起訴事実を認め、弁護側は「異常な性倒錯を抑えられず、自らの行動を制御できなかった」と、責任能力を調べる精神鑑定を請求。
鑑定は、物事の善悪を判断する能力を「著しく減退していたとは思われない」と判断した。
弁護側が今月２３日に最終弁論をして結審する予定。
中日新聞
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