【MAR】アンチスレat WCOMIC【MAR】アンチスレ - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト100:続・蟹座の乱 05/04/03 20:20:05 ijBDZzhA その戦いを見守るメルの陣営。ダークネスARMの攻撃はタチが悪く、防御する手段が限られている。 その手段とはそのダークネスARMを破壊するかホーリーARMによる防御の2種類しかない。 アランは自分がメル陣営で最強であることを自覚しながら、早々に一戦目に出場してしまったことを後悔していた。 一戦目に出てきたアリババならギンタが負けることは有り得なかったはずなのだ。 そして代わりに自分がカノッチと対戦していればまだ闘いようもあった。しかし今のギンタでは―――。 ここでキャプテンであるギンタが負ければその時点でチェスの勝利が決定してしまう…自分の戦略ミスに歯噛みするアラン。 その火山群フィールドの戦いを水晶から見守るレギンレイヴ城のクロスガードたちにも不安が広がっていく。 ドロシーも、ナナシもそれを表面上は冷静に、しかし焦燥とともに見つめていた。 体そのものが溶け始め、ギンタはもうまともに動くこともままならない。 しかし何故か落ち着いたままギンタはカノッチに問いかける。 「お前、なんでチェスなんかやってるんだ?お前も―――人を殺す事が楽しいのか?」 彼は答える。彼にとって善も悪も関係なく、ただスリルと興奮を求めてチェスへと参加しただけ。 求めるのはギリギリの命を掛けた「ゲーム」。結果として訪れる生も死もそんな彼にとっては等価だった。 「そういうイミじゃお前さん側について――チェスの連中と戦ってたのも悪くねェ話だったなあ。」 その答えを聞いてギンタは思わず笑う。ただの悪者ではない、その考えは自分にも理解できると思ったのだ。 彼も元の世界では常にスリルを、興奮を求めていた。彼の好奇心はその願望の裏返し。 その強い好奇心によって門番ピエロに選ばれた彼とカノッチはその意味で最も近しい存在だったのだ。 だが、ギンタはこのまま負けるつもりはない。バッボに呼びかけ、奥の手を出すことにする。 集中を始めたギンタの魔力の波長が変化する。 それはガーゴイルのような荒々しい嵐のような魔力ではなく、清らかな涼風のような魔力。 「バージョン④!!!」 ギンタの声に呼応して、バッボが姿を変える。 ハンマーの姿が白い光の粒子となって分解され、さらに新しい姿へと再構成されていく。 ヴェストリで手に入れた新たなマジックストーン。それはヴェストリの洞窟で解放した霊たちの願いが宿ったもの。 それを使って創造した力だった。彼らの思いに応える、それに相応しい力だった。 アランとエドを縛る呪い。ナナシが対戦したロコの使うダークネスARM。その恐怖を知ったギンタが……。 勝つ為ではなく、守る為に戦う事を決めたギンタが最も欲しいと思っていた癒しの力……。 それは黒い髪を持っていた。 それは白い肌を持っていた。 漆黒のドレスを身に纏い、頭上には天使の環が輝いていた。 美しき聖なる守護者……その姿はまさに女神。 そしてギンタは高らかに彼女の名前を呼んだ――。 At Liberty from Ill by Courage Energy …それは邪悪なる闇の病から開放する勇気の力 …A…L…I…C…E… 「アリス!!!」 呼び声に応え、彼女は静かにギンタの傍らに舞い降りた。 アリスは瞼を閉じ、白い掌をギンタに翳した。そして彼女の息吹が涼やかな癒しを運んでくる。 みるみるうちに融解が止まり、時間の逆戻しのようにギンタの身体が復元していく。 その光景に呆然とするプリンセス・スノウ。あれはまさしくホーリーの力を持つガーディアン。 アランも感嘆する。この一戦の前にアリスを創造したギンタの強運を。 これでギンタはダークネスARMの呪いを無効化することができる。 アランは思い出す。…ダンナの息子…そう言っていた。昨夜の酒宴にてエドを通しアランも聞いていた。 眉唾だと思っていた…。それを皆の希望を否定することもないと特に口を出すつもりもなかった。 しかし今、目の前でギンタの力を見た。強運を見た。その想像力を見た。 もしかしたら、本当に……アランは自分の心が高揚していくのを自覚する。 アイツが……ダンナの息子……!!! 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch