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「僕の中の一番の正月の思い出は、1月1日、2日に後輩がいっぱいウチに来たんですよ。そこでね、
1人の後輩が連れてきた彼女が、21歳くらいだったんですよ。その子と喋って、本当にカルチャー
ショックだったんです。相手は21歳くらい。何故、ショックだったかというと、ネットとかでニュースに
なってるでしょ？ 『最近の若い子はテレビを観ない』って。でも、そういうの実感無いじゃないですか。
僕が『たまむすび』で会うスタッフさんで20代の方いますけど、テレビは観ているし、僕のことも
知ってるし、今、どんなことが流行ってるか、とか知ってるじゃないですか。事務所の後輩で、20代の
女芸人おるけど、みんなテレビ観てるし、飲みに行ったらキャバクラの女の子は『あの番組観ました』とか
言ってくれるから」
「年始の僕の恒例行事、大吉家の新年会は紅白歌合戦をみんなで観ながら、あーだこーだ言いながら
酒を飲むっていうのをやってたんです。その時に、その彼女が全然楽しそうじゃないんです。それで、
『どうして？』と訊いたら、『分からない』と。『なんでテレビ観てくれないんだ？』って訊いたら、
『面白くないんじゃないんです。ただ、分からないんです』と。そこから詳しく話をしたんですけど、
結局、お笑い芸人の平均年令だって、35～6歳でしょ。35～6歳が面白いものって、21～2歳は面白くない
んですよ。結局、自分のことを考えたんですけど、自分は43歳でしょ。昔はああだった、こうだったとか、
『昔はこんなことが流行ったね』とか、そんなことも言うし、実際、テレビを観たら『懐かしのあの人』とか、
『2000年代ヒットメドレー』とか。それをオッサンたちがありがたがって、ワーワー言ってるのを観ても、
分からないと。そういうのの積み重ねで、『観ない』って言ってて。もう、一気に酔いが冷めましてね。
『マジか』ってなって。観ないっていうのは、面白くないんだろうな、とばっかり思ってたんです。でも、
そうじゃなくて、やってることの意味が分からないって言われるとは思ってなかった」
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