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両性愛の魚は交尾のチャンスが増大、独研究
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【12月12日 AFP】
自分よりも体が大きく、色鮮やかな他のオスに交尾の相手を奪われることが多いスリコギモーリー(Atlantic molly、学名:Poecilia mexicana)のオスは、メスの気を引くために珍しい行動に出るようだ。
スリコギモーリーは熱帯観賞魚として知られ、より人気の高いグッピーの近縁種でもある。
英国王立協会(British Royal Society)の専門誌バイオロジー・レターズ(Biology Letters)に12日、フランクフルト大学(University of Frankfurt)の研究チームが発表した論文によると、
体が小さく、色がくすんでおり、優位な立場にないスリコギモーリーのオスは、交尾の相手の性別に関わらず、交尾しているところを別のメスに見られた場合の方が、メスからの評価が上がるという。
メスは、他のメスが交尾したオスを自らの相手に選ぶ「配偶者選択におけるまね」と呼ばれる行動を取る。
そうすることで、離れた場所にいるオスの、交尾相手としての評価を判断できるからだ。
そこで研究チームは、スリコギモーリーのオスの同性愛行為が、メスとの交尾と同様に、交尾のチャンスを増すのかどうかを調査した。
「最初は気に入らなかったオスでも、そのオスが交尾しているところを見ると、メスはそのオスに関心を示す。交尾の相手がオスでもメスでも、その傾向がある」という。
研究チームは、「体が小さいスリコギモーリーのオスに同性愛行為がよくみられることから、下位に属するオス、つまりメスにとってあまり魅力がないオスが、交尾をするために用いる戦略かもしれない」とみている。(c)AFP