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法学館憲法研究所 中高生のための憲法教室
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皆さんは「公共の福祉によって人権が制限される」と聞くと、どのようなことを思いうかべますか。
「社会の秩序や平穏という公共的な価値のために、個人はわがままをいってはいけない」という
イメージを持ちませんか。または、「多数の人の利益になるときには、少数の人はガマンすべきだ」
という意味だと感じませんか。
実はこれらの理解は、正しいものとはいえないのです。
仮に「社会公共の利益」といった抽象的な価値を根拠に個人の人権を制限できるとすると、
「個人よりも社会公共の利益の方が上」ということになってしまいます。これでは「個人が最高だ」
とする個人の尊重の理念に反してしまうのです。