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ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて [著]安田浩一
■「反在日」は国に愛されたい証しなのか
「在特会」という団体。知っている人はよく知っているが、知らない人はまったく知らない。
正式名称は「在日特権を許さない市民の会」。
インターネットで、リベラルな論調をバッシングする「ネット右翼」と呼ばれる人々がいるが、
在特会は、このネット右翼が街頭に出てきて騒ぎ出した集団であると考えればよい。
本書は、安田浩一による、在特会についての渾身(こんしん)のルポである。
今年度(2012年度)の講談社ノンフィクション賞などを受賞している。そうした賞に値する力作だ。
在特会の主要なターゲットは、在日コリアンである。「主要な」としたのは、
敵とされるターゲットが「反原発運動」「パチンコ」「フジテレビ」などとどんどん拡散していく傾向を見せているからだが、
ともあれ、中心にあったのは在日コリアンである。
在特会の運動のスタイルは、これまでの社会運動とはかなり違う。
労働運動や学生運動などの左翼系の運動と異なるのはもちろんだが、街宣車を駆使して、
演説だけをする伝統的な右翼の運動とも異なる。
彼らは街頭で、「ゴキブリ朝鮮人」とか「叩(たた)き殺せ」とかといった聞くに堪えない罵詈(ばり)雑言を吐き
、興奮したときには、犯罪のレベルの乱暴狼藉(ろうぜき)に及ぶ。
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