12/07/07 19:29:19.33 vXM0mUqk0 BE:243778144-PLT(12000) ポイント特典
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『おじさん図鑑』絵・文・なかむらるみ
奇妙な本、いや、図鑑だ。さまざまなタイプのおじさんが、イラストと文章で紹介された図鑑なのだ。
図鑑というだけあって、種々雑多な種類に分類される。「暇そうなおじさん」には「ただただ濁った池
を眺める。この状況、想像しただけで退屈だ」と解説がつく。観察の鋭さに脱帽だ。タイプは48種類
に分けられている。昆虫採集ならぬ「おじさん採集」といった趣。なんだか特別の生き物のようでもある。
著者はイラストレーター、なかむらるみさん(32)。企画が通る5年も前から小学館の担当編集者、
小林由佳さん(31)と一緒におじさんの写真を撮りまくっていた。写真の数は2人合わせて5千枚にも
及んだ。それを分類・整理し、イラスト化しながら虎視眈々(たんたん)と出版の機会をうかがっていた。
出版の会議では「意味が分からない」「売れるわけない」と相手にされず、何度も苦汁をなめた。
しかし、ようやく昨年末に日の目を見るや、発行部数は予想を裏切り、7月第1週で10万8千部に達した。
「『いるいる、そんなおじさん』といった共感がもたれたのでは」と小林さんはヒットを分析する。
「おばさん以外」に売れているそうだ。著者によると、おじさんの条件は55歳以上のようで、おじいさん
との境界は曖昧だ。
カバーの袖には「本書の使い方」が記されている。〈今まで気にしていなかった『おじさん』を楽しむ
ガイド。これからの人生を歩むヒントが見つかるかも知れません〉。いや、ヒントなんか見つからない
だろう。すべてこの調子でしゃれが効いている。面白すぎてページをめくるたびに噴き出してしまう。
いままでおじさん嫌いだった人も愛着を持つようになるのでは。おじさんの特徴を知っても何の得にも
ならないが、単純に見て笑えるのは精神的にいい。(小学館・1050円)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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