12/03/06 19:15:23.64 IUQkJOcP0
>>7
老人が生死の境を彷徨ってている間もKらによって番組作りは進んだ。十六日には、火渡りーンを"鑑賞"するタレントの反応、表情をスタジオで収録した。
「退屈貴族」は文字どおり、退屈な表情を装う出演タレントに刺激的な映像を見せ、表情を変えた者は画面から消えるという趣向だ。制作側の者は、より刺激性の
強いシーンをこれでもかと用意するのだ。
一方、脳天気に番組が作られているさなか、病院では老人に表皮を移植する手術などが繰り返された。二十日には呼吸が一時停止、胃の複数ヵ所から出血・吐血、
一肺には水が溜まり、臓器不全に陥るなど、重篤な症状が続いた。
(略)
それは二重の意味で空恐ろしい光景だった。ひとつは、老人が燃えさかる火炎の中を歩くシーンをフジテレビ内で誰も疑問に思わずに放送したこと、もうひとつは、
この時すでに死亡していた可能性のある老人を番組内で笑いものにしていたことである。
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結局老人は腎不全で死亡した。