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竹島は韓国の民衆にとって、かつての日本の植民地支配からの解放と
民族アイデンティティの回復という複雑な象徴性を帯びた土地である。
というのも、韓国では1904年の第一次日韓協定の締結によって、まさに
日本の植民地支配が遂行される只中に竹島（1905年島根県編入）が、日本帝国主義に
包摂されたという歴史認識を持っている方が少なからずいるからだ。
まさに韓国民にとっての竹島とは、ちょうどパレスチナやイスラエルにとっての
エルサレムと同様に、民族の独立やアイデンティティ回復の淵源でもある特殊な地ではなかろうか。
日本が韓国との竹島問題の交渉を望むならば、当然のように歴史問題を清算して、歴史問題における
議論を領土問題の交渉の土台にしなければならない。野田首相は、竹島問題といわゆる
従軍慰安婦問題を独立的な問題と捉えているが、従軍慰安婦問題は韓国が日本に包摂される過程で
日本の性売買のシステムが韓国に導入されたという点で、日本の帝国主義と密接な関係を持ち、
従って竹島問題と慰安婦問題は不可分な同一の歴史的平面上の問題ではないか？