12/01/15 15:14:25.67 ZvXCPRhK0● BE:390704832-PLT(12001) ポイント特典
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「これで福島の農業は終わった。お前を間違った道に進ませてしまったな」
そんな言葉を後継者の息子に残し、須賀川市の農業樽川久志さん(64)は昨年3月24日、自らの命を絶った。遺書はなかった。
同市から約65キロ離れた東京電力福島第1原発での事故を受け、政府が福島県産キャベツの出荷停止を通達した翌朝だった。
樽川さんの有機栽培キャベツは毎年、給食センターに納品し、小、中学校で食材となっていた。直売所では、すぐに完売し、宅配野菜としても好評だった。
しかし、この年に育てた約7千個は収穫されないまま畑に残された。
出荷停止が5月に解除された後の夏、久志さんのキャベツ畑を訪れた。狭い砂利道を通り、小高い丘の上に立つ。放置されたキャベツは通常は見られない黄色い花を一面に咲かせ、
「菜の花畑」かと錯覚させた。不思議な光景は、久志さんの無念さを訴え掛けているようだった。
12月、再び畑を訪れた。畑にキャベツはなく、静まりかえっていた。後を継いだ次男の和也さん(36)は「大切な土が放射能によって汚されたことが許せない」と振り返る。
亡き父の畑でバリッバリッという音を聞いたという。キャベツから茎が伸びる時に実が割れる音だ。「おやじがいるような気がして。線香をあげた」
和也さんは「人がコントロールできない原発は減らし、代替エネルギー推進のためにお金を使うべきだ」と父の言葉を代弁する。
「自分の死と引き換えに、放射能問題を訴えた父の思いを正しく伝えてほしい」
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