13/05/26 01:20:07.12 oKxzQU2V
ある母親がすみません、すみませんと、他お母さんに謝っていた。
あなたのお子さん。完全な潔癖症ですよね。それも度を超した。
あなたか、ご主人のどちらかが、お子さんにそういう教育なさってるんでわ?
そう言われて、ユリは頭を下げていた。ほら、澄太も謝りなさい。
澄太は他友達の家でも異様な潔癖症から
なんと風呂からトイレから防カビ剤や、漂白剤やら、何か使って
大掃除ごっこをして遊びを誘導していた。
友達の母親がパートから帰って来たからよいもの
キッチンハイターやらの臭いが立ち込めている
換気扇を回しても臭気をはなかなか取れない上、
酸とアルカリを扱っての大掃除ごっこ遊びだ
澄太は 大丈夫だよ、おばちゃん。酸とアルカリの使用上の注意は守ってるから。
そしてすぐに、澄太の母親ユリに電話がかかった。
澄太はユリに叱られる前に、大掃除の仲間と逃げ出した。マコトもいた。
その頃、澄太の父、清太はハウスクリーナーの社長となっていった。
127:創る名無しに見る名無し
13/05/26 01:33:51.26 DBCkkm8T
その頃、黄身拾っは、ヒノキのこん棒を片手にジャズカフェの警備をしていた。
最近物騒な事件がこの街で立て続けに2件起こった。
人々は悪魔の罠と噂した。
しかし、本当に悪魔の罠なのだろうか?
128:創る名無しに見る名無し
13/05/26 01:45:18.08 DBCkkm8T
ユズルは口うるさい久美子が疎ましく、離婚を考えていた。
弁護士にも相談していた。
ユズルは久美子の事を汚部屋に住む悪魔だと思っていた。
129:フィクション
13/05/26 01:50:58.36 oKxzQU2V
麻衣が岩子ママの店の掃除を済ませ、今度は店の前、水巻きをした。夏休みで昼過ぎると道路は鉄板のよに
時に蜃気楼を見せ
その蜃気楼向こうから
ガキたちが走って来る。
逃げろ、逃げろ
など歌いながら
麻衣はその子たちに水をぶっかけてしまった。
ひゃあ気持ちええ、と
澄人は言ったがこけて膝を怪我した
後ろから、こけた澄人の上こけて積み重なるように倒れた。痛あい、熱あつい、冷たい。
麻衣は水を上から、その子たちにかけた。
なんだか漂白剤のよな臭いがする。
立ち上がった子供たちを見ると、ユズルの子
マコトがその中にいた。
麻衣は、パパの子だ
あたしの弟だと
また合ってしまった。
岩子ママが何かあったの?と様子を見に来た。
あらら、膝を怪我してる子がいるじゃない? 水で洗って消毒する?
子供たちは 息を切らしながら、おばちゃん。
水、お水、貰って飲んでもいいですか?と
店の中に入った。
冷やしたサイダーあるけど飲む?と岩子ママは言った。
麻衣ちゃん、お掃除、ご苦労さま。あなたもサイダー飲まない?
麻衣は ユズルの息子、マコトと一緒にカウンター席でサイダーを飲むという偶然に 複雑な心境となった。
その横で、澄人が、おばちゃん!ここまだ掃除済んでないよ。ほら指で、さっとやると埃だよ、これ。
それとこの席の裏に手をやると油埃がついてる。
そして窓際辺りもチェックし始めた。
友達は皆、おもしろがり、よっ掃除隊長!と呼びかけ
岩子ママは、あれあれ、まだ子供なのに
もう将来のお仕事が決まったの..。早すぎるわよ。まだ若いのに。
130:フィクション
13/05/26 02:00:19.79 oKxzQU2V
ユズルは麻衣の事が気になり、
岩子ママの店に向かった。
店の扉を開けると
なんと娘、麻衣と
息子、マコトが並んで
サイダーを飲んでいる。
マコトが、あれ?
父ちゃん。なんでこんなところに?
友達が 澄人の母ちゃんが
マコトの母ちゃんにさっきの事、たぶん
電話したんだよ。
ユズルが困惑していると、
店の外から
黄身拾っと、麻衣の母ミナと 麻衣の祖母、夢子が話しながらこちらに向かっていた。
麻衣は、あれ?、おばちゃんの声がすると振り向いた。
131:フィクションです
13/05/26 10:07:51.43 oKxzQU2V
黄身拾ったちが岩子ママの店に入ると
掃除不届き場所を、ただ今、チェックしております。と
マコト(ユズルの息子10才)の友達、
澄人(ユリの息子10才。だから清太の子供)がお掃除隊長ごっこをしていた。
黄身拾っはその姿を見て、フラッシュバックした。
清太と昔一緒に住み、清太の異様な潔癖症癖。“
酔っ払って帰って来た日、清太はお掃除隊長!還って参りました。と言っては酔っ払っていた時は余計、部屋の片隅まで隈なくチェックしだすのだった。
そして目の前のその台詞を吐く子供の顔、仕草が
清太にそっくりで..
店の外から“澄人、澄人この辺りに居るんでしょう? この辺りに向かって走っていく姿を見かけた人がいるのよ
息を切らした澄人の母親ユリの声。
澄人は、おばちゃん。お願い隠れさして
母ちゃん俺を家に連れて帰るとヒス起こしてずっと、叩くよ。
澄人はカウンターの裏に回り隠れた。
同時に、黄身拾っもカウンターの裏に隠れた。
清太と似た子がその隣に居る。
ユリは向かいの店の人から子供たちが、岩子ママの店に入っていった事を伝え、ユリは岩子の店に入って行った。
子供たちが 澄人とはさっき、一人で家に帰ったよ。と嘘をついた。
黄身拾っが澄太を見ると、澄太は震えていた。
ユリは“澄太!居るんでしょ!!とそれは、おっかない裏声と変えて叫んだ。
黄身拾っが、ユリ、久しぶり、とカウンター下から出て来た。
132:創る名無しに見る名無し
13/05/26 10:26:04.28 DBCkkm8T
ユリは黄身拾っだとすぐに気がついた。
テレビで黄身拾っの活躍はよく知っていた。
しかし、そんな事はどうでも良かった。
ユリは挨拶もせず、
「澄太、そこにいるんでしょ!?」と大声で言った。
133:フィクションです
13/05/26 10:30:17.48 oKxzQU2V
ユリは..黄身拾っ。と、つぶやいた後、
カウンター下を覗き込み、澄人の耳を掴んだ。
黄身拾っはユリに向かい、あまり酷くは叱らないで。と伝えた。
ユリは、なぜ黄身拾っと澄人が同じカウンターの下から出て来たのか不自然に思いながら、
この子、漂白剤やらアルカリ、酸性系で掃除して遊んでたのよ友達の家で。
と黄身拾っが、ユリの味方をするよう事情を伝えた。
遅かれ早かれ、どっちにしろ叱られると凄人や、他マコトたちは家に帰った。
岩子ママは、 何か家庭内に事情があるのよ。 ああいう行動パターンの子供には。
マコトが帰って、ほっとしたユズルは
今度は麻衣の祖母から睨みつけられたまま、椅子に座っている。
麻衣の母親のミナは、これから麻衣を連れて帰りたいと
麻衣に伝えた。
麻衣はミナにこう伝えた。ママ、あたし歌手になりたい。
だから、帰りたくない。
ここに居させて。と頼み込んだ。
ミナは、 でも黄身拾っさんや、パパに迷惑かけるでしょう。
黄身拾っさんは仕事で忙しいし、
パパには家庭があるのよ。さっき居た子供たちぐらいの息子がいるの。
麻衣は返事した。あたしの弟だよね。
ねえ、さっきここに居た男の子。
あたし、あの日、ゲーセンにいたんだ。
パパがゲーセンに入り、あの子を見つけた時、ずっと見ていた。
マコト、て呼んでいた。
麻衣の母、ミナも、祖母の夢子も辛そうだった。
麻衣にまで同じめに合わせていたなんて
祖母の夢子は手で涙を隠した。
134:創る名無しに見る名無し
13/05/26 10:34:01.30 DBCkkm8T
バトンじゃないし…
一人で書かれるのなら、もう書きませんが。
135:フィクション
13/05/26 10:49:16.81 oKxzQU2V
麻衣の祖母は昔、
公園近くの孤児院で育った事などを伝えた。
だからあの公園は故郷で、花壇の花の下に
犬を埋めて公園に来るたびお参りしていた事などを伝えた。
そして、娘ミナに伝え聞かせるためか
公園のベンチにいつも座って花壇を見ていた
おじいさんは、孤児院で一緒に育った兄のような存在だったと伝えた。
黄身拾っは、
小さな麻衣ちゃんと一緒に、花壇の花を元に戻そうと
おじいさんから花の手入れの仕方を教えて貰った日がある。麻衣ちゃんが田舎に引っ越す前にと伝えた。
おじいさんは、その後すぐ、亡くなっていたのだ。
花の手入れを教えた麻衣ちゃんは
ミナの子供だったのかと
麻衣と同じ保育園に通っていた孫の母親に尋ねていたらしい。
おじいさんは高齢ではなかったものの
働き過ぎて身体を酷使、早い時期に腰を酷く痛め、息子さんに花屋を任せてから
散歩がてら公園のベンチに座って花壇の花を眺めていた。
何かを見つめるように。
136:創る名無しに見る名無し
13/05/26 11:00:03.96 DBCkkm8T
あの…これはバトンですよね?
書き込む前にリロードしてますか?
お一人で書かれたいのなら、私は書きませんが。
どうしたら良いですか?
137:創る名無しに見る名無し
13/05/26 11:18:41.73 oKxzQU2V
黄身拾っは、急に冷や汗が出て、岩子ママの店の奥に入った。
岩子ママは、黄身拾っに、ちゃんとカウンセリング行ってるの? あなたもう、いい年なのよ。
麻衣ちゃんが来てるのよ。しっかりしなきゃ。麻衣ちゃんが大変な時に
麻衣ちゃんが近くに居るのに、発作をいつまでも起こしてどうするの。
解決できるか否かは別としてカウンセリングにまた行ってみては?
黄身拾っは、ジャズカフェの自分の店に入り、一人、席に座った。
混乱した情報をしばらく整理して明日、カウンセリングに行ってみようか。
昔、行った時は酷かった。
カウンセラーの男が、からかったよな口調で
セクハラめいた事を伝えた後、発達障害の可能性が強いですけど、乖離的な健忘? 細かな断片した記憶、お知えてくれる?
伝えているうち、息苦しくなり過呼吸を起こして 意識失い、それからカウンセリングが怖くなり辞めてしまった。
そうこう考えていると大事な物を忘れしまっている事に気づき、
どこに置き忘れたか思い出しているうち、公園のベンチに忘れた事を思い出した。
公園に向かうまで情報を整理していた。
子供が大変なめにあっている、またはその話しを聞いた後、内容によりけり冷や汗が出て意識が薄れる。
138:創る名無しに見る名無し
13/05/26 11:24:41.36 oKxzQU2V
>>136
すみません。バトン式です。携帯からの一回送信に文字数制限や改行制限があり(blogは結構入るのですけど)、分担、分割して送信しています。
お昼過ぎぐらいまで、この辺りの話を(10年後の今の話しを)
◆第二章(終わり)
と記しますので、その後バトンお願い致します。勝手して、すみません。
139:フィクション
13/05/26 11:28:23.84 oKxzQU2V
>>137の続き
公園のベンチに向かうと、
子供が座っていた。
よく見ると、さっきの子供、澄太。
ユリと清太の子供..。だ
澄太は 顔に赤い痣のようなものがあった。
黄身拾っは、冷や汗がまた出そうになったが我慢して
どうしたの?その赤い痣は?と尋ねた。
お母さんユリに叩かれたそうだ。
そしてお父さんが仕事を切り上げて帰って来て 澄太をはがいじめ抱え
この列車を乗り継ぐ場所にある、この公園まで
澄太を車に乗せて、しばらく反省してろと置き去りに。
澄太は、僕が悪いから仕方ないんです。と顔を伏せた。
黄身拾っは、昔、清太が同居人だった頃、
ネットにはまり家事を目茶苦茶、怠っていた黄身拾っを拉致したように車に乗せ
“オマエこの公園が好きなんだろ!と
暗がりのこの公園に置き去りにした。
清太の電番はもう変わっているかもしれないけど指先がなんとなく記憶しているので
かけてみた。清太が出た。
黄身拾っだと伝えた。
もうすぐ公園は暗くなるからあなたの子供を迎えに来て。
久しぶり聞く、黄身拾っの声。
清太は迎えに来た。
久しぶり、二人は再会した。
清太は自分の名刺を渡した。ハウスクリーナーの会社の社長。
黄身拾っも自分の名刺を渡した。
そして澄太はユリが待つ家へ
清太と帰っていった。
140:創る名無しに見る名無し
13/05/26 11:50:17.16 oKxzQU2V
黄身拾っは、ベンチに置き忘れた物を手に持つと
自分の店に戻ろうとした。薄暗くなって来る。
忙がなきゃ。そう思い、花壇を少し見て歩き出し、
さっきの麻衣の、おばあさんの話しを思い出した。
孤児院の話し。おじいさんの事。
なぜか、おじいさんがもう少し若い頃の姿でベンチに座っている記憶が現れる。
小さな黄身拾っや、他子供たちが花壇の辺りにいる。
おじいさんは、誰かをめで追いかけるよに見つめていて
黄身拾ったちは、ミナちゃん。お母さんが迎えに来たよ、と
小さなミナに伝えているのだ。
ミナは麻衣の母だ。
ミナちゃん、ミナさんは、あのミナちゃん?
あの麻衣ちゃんの、おばちゃんは
あのミナちゃんの..お母さん?
繋がった。ある記憶が。
孤児院で、小さな黄身拾っは
待っていた迎えに来てくれる誰かを。
その頃、麻衣の祖母、夢子はミナに向かい
あの、黄身拾っさんは、
マチ子さんと似ているわ。
私と一緒の店でしばらく働いていた
待子さん..。
ミナが小さな頃、花壇で何人かと遊んでいた中に居た
..きみ世ちゃん。
待子さんとよく似ている。“声なんか、うり二つ。
141:創る名無しに見る名無し
13/05/26 12:10:30.85 oKxzQU2V
その頃、黄身拾っは、薄暗くなる公園で
過呼吸を起こしていた。
いくつかの記憶が現れ、段々と繋がった。
黄身拾っは、負けちゃダメ。思い出そう全て。思い出す事から逃げてたんだ。
思い出すと強いショックから本当、若年の認知症にでもなりそうだった。
小さな黄身拾っは、孤児院で、ママを待っていた。その声を覚えている。いつもよく唄っていた。いろんな歌を。
ママが迎えに来て抱きかかえられ、孤児院を出た。
とても当時は豪華な家に入った。あの家だ。
そこには、女の人たちが次から次へと入って来て、
黄身に向かって、あなたのママはお仕事に行くから
それまで、他のママたちに甘えてね。
とにかく女の人が数人居た。数人のママたちが。
黄身より少し大きい、お兄ちゃんが幼稚園から帰って来た。アニメの歌をたくさん唄い黄身によく教えてくれる。
142:創る名無しに見る名無し
13/05/26 13:26:29.67 DBCkkm8T
>>138
レスありがとうございます。
了解しました。
ところでブログお持ちなのですか?
良かったらブログのアドレス教えて下さい。
読みたいです。
143:創る名無しに見る名無し
13/05/26 15:09:09.47 Em+wskMB
>>120一部↓訂正
拓也と一緒にまた公園に行き 公園のポチの花壇にお参りすると、その晩、
144:フィクションです
13/05/26 15:09:14.31 oKxzQU2V
他にも、お兄ちゃんお姉ちゃん、小さな赤ちゃんが居た。ママ違いの。
そのうち、パパが帰って来た。
とてもとても長い髪で、ギターをいつも持って帰って来る。
パパは一人だ。子供たちが数人居る。
その子供たちのママたちも数人いる。
パパは一人だけど、ママたちは数人いる。
パパはギターが上手くて、お歌がとても上手。
お兄ちゃんにも、お歌を教えていたよ。
ある日、一番、若いママの一人が、狂ったように叫んで
皿や窓を壊して、カーテン引きちぎり
パパを、パパを鋭い物で...真っ赤になったよ
その狂った姿の一人の若いママが
子供たち全員を何回か押し倒し叩いて殴り
次に、うたが好きな、お兄ちゃんを殴り床に叩き打ちつけて..お兄ちゃんは、ぐったり動かなくなった。
それで泣いたよ、かなり大きな声で
そして洗濯をしていた黄身のママが、その大きな泣き声聞いて、
その部屋に来て、狂った若いママに掴まえられた黄身を見て
叫んで黄身を奪い取り抱き抱えて、
その豪華なお家から走って逃げ出した。
黄身は、お兄ちゃんが、お兄ちゃんがといつまでも泣いていた。
子供たちを全員、叩き殴ったその若いママには赤ちゃんがいた。とても幼若い女の人。
とにかくママは黄身をしっかり抱いて逃げ出した。
ママの白いワンピースは紅く染まっていた。
ママは黄身を強く抱いたまま、孤児院に逃げ込んだ。
145:創る名無しに見る名無し
13/05/26 15:09:18.78 ET3MtVs9
>>120一部↓訂正
拓也と一緒にまた公園に行き 公園のポチの花壇にお参りすると、その晩、
146:フィクション
13/05/26 15:39:29.92 oKxzQU2V
黄身拾っはその場面をほとんど思い出し
薄暗い、公園で意識を失い倒れていた。
倒れている時、夢の中だろう。ポチを散歩させている、少し若いあのベンチにいつも座っていた、おじさんが手に、花の苗を持ち
黄身に起きてと、
大丈夫だよ。もうすぐ..大丈夫だよ。
そして黄身は、記憶の中で、うたが好きな、お兄ちゃんを探した。
他にも子供たちがいる。
その子供の一人が
大丈夫か?と
誰かが、倒れていた黄身に声かけて起きた。
筋人だった。
黄身は今から孤児いんを見に行きますと伝えた。
筋人は孤児いんなら旧くて壊れたので全く別地域に移されている。
それとあの、家ももう無いよ。僕は小さな頃..あの家に住んでいた。
よく覚えていないけど、
君も住んでいたというなら..僕たちは母違いの兄弟なのかな..ごめん。君が倒れた時にこんな事。
この筋人はあの家にいた子供たちの一人だ。
もう一人の黄身に歌をよく教えてくれた一緒に歌った、床に叩きつけられたあの、お兄ちゃんはどうなったの..
黄身のママ、ママは..。
________________
その頃、ユズルは麻衣の母や祖母が話した公園の場所を知り、
自分が不良だった頃、始めて逢った時は、ピアノを弾いていたミナがあの公園近くのアパートに住んでいるという話しから仲良くなり始めた事を思い出していた。
そして麻衣の母、ミナは麻衣を生む前、ユズルたちのバンドのメンバーとなった。
しかし自分も小さな頃、そこに住んでいたとは残酷な記憶から伝えはしなかった。
麻衣の祖母は娘ミナに、
私はあの頃、小さなミナを連れてしばらく、孤児いんに住んでいたミナと。
小さな、きみ世ちゃんもママの待子さんが迎えに来るまで孤児いんに居た。
だけど待子さんは、きみ世ちゃんを迎えに来て、あの豪華な家に住み始めた。その豪華な家には
子供を抱いた女の人たちが入れ変わり立ち代わり扉を開けては出たり入ったりしていた。
ある日、待子さんは助けと言いながら孤児いんの入口で、きみ世ちゃんを抱き抱えたまま倒れていた。ワンピースは紅く染まっていて..
147:フィクション
13/05/26 16:00:57.86 oKxzQU2V
ユズルが鮮明に覚えている子供の頃の記憶とは 頭に包帯を巻いた、7才ぐらいのユズルが、
そしてその時、母は事件があり亡くなっていた事。その時の記憶が場面だけ現れる事。
それから、公園から離れた別の孤児いんに入れられた事。
それ以前、妹だという小さな女の子にアニメの歌を教えて一緒に歌っていた事。
7才だったので、その子が母親違いの妹だという事を知っていた。
そう思い返していると、
アニメを歌う声が店の外から聴こえてくる。
♪水平線の彼方には、ああ~。..トットト、トリトン♪(海のトリトンの唄)
♪砂の嵐に、隠された~バビルの塔に住んでいる、超能力少年、バビル二世。(バビル二世の唄)
♪メルモちゃん。メルモちゃん。メルモちゃんは持ってる。赤いキャンディ、青いキャンディ知ってるかい。(不思議なメルモの唄)
アニメの歌をうたいながら黄身拾っは帰って来た。
148:フィクション
13/05/26 16:22:27.73 oKxzQU2V
するとユズルが小さな声で、そのアニメの歌の続きを唄っていた。
黄身拾っは、軽く涙を浮かべた。
麻衣の母、ミナは麻衣の祖母、夢子に小さな声で、“それから、きみ世ちゃんのママ、待子さんはどうなったの..と。
ひどい出血でしばらくずっと意識が回復しなかったけど、倒れ込む前の外傷は出血だけでなく、殴打も受けていて
めを覚ましてからは..話せないなどのろれつが回らないなどの言語障害、記憶が曖昧、認識力の障害が激しく、ずっと入院していたわ。
私は待子さんと一緒に働いていたから、ずっと気になって仕方がなかった。
夜の仕事が忙しく、あなたを育てるのにお金が必要で、芸者仲間が遠い場所に店を開いから一緒に働らかないかと言われ、その場所に、あなたを連れて引っ越したの。
孤児いんに居た、きよ世ちゃんと待子さんの容態を知るために一月後、孤児いんに向かったら
もう、きみ世ちゃんは、あの家にいた別の女の人が連れて行って養女にするとか。でも後に、孤児いんで聞いた話しでは
きみ世ちゃんは、違う家を転々と変わり..。
待子さんも別の病院に移され、孤児いんでも、もうその場所は不明となって
私も、あの田舎で再婚したため、もうその暮らしに追われて。
小声で話していたが、黄身拾っは、きみ、きみ、と話している二人の会話を、聞いていないふりして半分聞いてしまった。
黄身拾っは、麻衣の祖母、夢子に、
あの、さしさわりなければ昔、公園の辺りで起きた事、お知えて下さいませんか?
ママはどこかで生きているかもしれない。
その時、ユズルに着信が入った。妻の久美子から。
父がうちに来ているの。大事な話しがあるというので今すぐ帰れない?
149:フィクションです
13/05/26 17:18:05.62 oKxzQU2V
ユズルの妻の父(英秋)は、大物音楽プロデューサーだ。
昔は凄腕のミュージシャンだった。事件が在り彼はしばらく音楽の仕事を休んでいた。
英秋は博愛主義者だった。音楽以外にNPOを設立し動物愛護などにも。
ユズルが、15才の時、音楽の才能があると引き取った。実は本当の息子を捜し出し引き取った。
その時はユズルには内緒にしていたが、若い頃の長い髪を切り、短髪にしたが
ユズルにばれてしまった。彼がギターで弾いて歌った曲をユズルはよく覚えていたため。
その時、英秋にはユズルより、7才年下の娘、久美子がいた。
彼女は、あの豪華な家で、ユズルを床に叩きつけ、他子供たち、母親たち、ユズルの母をあやめた、
その一番、若い母親の娘が久美子。その時、彼女、久美子はまだ赤ん坊だった。
だからユズルとは母親違いの兄弟である。
その事件後、久美子がまだ赤ん坊のまま久美子の若い母は、自ら命を絶った。
精神の病が悪化していた。
英秋の傷は回復し、ミュージシャンとして復活した。
この子供たちを成人まで育てなくては。
久美子の育ての母親は、あの事件が在った家で子供たちの世話もよくしていた唯一、自分の子が居なかった女(サキ)で、
サキは久美子を赤ん坊の頃から育て、久美子は実の母親だと思っている。
サキと英秋は、ユズルを必死で捜した。
久美子が8才の時、15才のユズルが家に来た。
ユズルは、サキの事を覚えていた。気づかないふりをしばらく続けていた。
17才の時、英秋が過去、女を数人囲い、母親違いの子供たちが居る事に、あの事件も重なり怒りのため、
英秋の家を飛び出した。
サキも久美子も、家出したユズルを探した。
150:フィクション
13/05/26 17:26:29.13 oKxzQU2V
ユズルは働きながらメンバーを集めバンド活動を始めた。
二十歳の時、まだ13才の久美子が、17才だと偽り、ユズルのライブ先を見つけ一番前の席にいた。
ユズルの歌に感動していた。
ユズルはミナに、その娘は妹でまだ13才だからライブに来ていたら帰すようにと伝えた。
ある日、ミナはユズルの妹、久美子がライブに来ていた事からユズルから言われた通り帰るよう勧めた。
久美子はユズルとは血が繋がってはいないから兄弟ではない。結婚も出来るんだと伝えながら、ミナを睨みつけていた。
お兄ちゃんが帰って来ないのなら死んでやる、など口走っていた。
.....
その数年後、久美子はユズルをある小さなライブ会場で見つけた。
ユズルは赤ん坊の麻衣を置いて、ミナと別れたばかりだった。お金も無かった。
久美子はユズルに抱きついた。ユズルは振り払い逃げようとしたが、
久美子は逃げたら死んでやるからと脅かした。
目の前でその行動に移る姿をユズルに幾度も見せた。
ユズルは久美子が心の病にかかっていると気付く。
久美子は自分と一緒にずっと、居てくれなくては
ユズルが居ないと死んでしまうと繰り返した。
ユズルは久美子とは実の兄弟だと伝えてしまえば、父、英秋に母親違いの複数の子供たちがいるという事がばれてしまうと黙っていた。
しかし英秋が音楽業界での実績が高くなると、メディアは英秋に母親違いの子供たちがいて、昔、ハーレムのよにその母たちと母親違いの子供たちと暮らしていたが、ある事件が発生したと伝え、
久美子はそれを読んだのだ。
辛く苦しくなった久美子はユズルに関係を迫った。拒めば道路に飛び込むと。
151:フィクションです
13/05/26 17:39:13.22 oKxzQU2V
そして久美子はユズルに、あなたの赤ん坊がお腹にいると、伝えた。
血が繋がった兄弟との間に生まれた子供。
久美子は幸福そうだった。
マコトと名付けた。
マコトは赤ん坊の頃、未熟児で生まれた。
ユズルと久美子の父、英秋は ユズルを責める事はできなかった。
ただ条件をつけた。ユズルは父親となった。そのためマコトを育てるにはお金が必要だ。
ユズルを自分がプロデュースする音楽を、そしてユズルが嫌いな業界メジャー受けするスタイルを取り入れ
メジャー、デビューするように。
ユズルは断れなかった。
_________________
そしてユズルのメジャーデビュー曲は宣伝力も兼ねランキング入りしていた。
ユズルは、赤ん坊が生まれ結婚した事から
ミナに連絡し、麻衣やミナと本当に別れるために、
最後に一度だけ、小さな麻衣に逢いたいと伝えた。
152:創る名無しに見る名無し
13/05/26 19:09:03.07 cf9t4fqY
●待子→黄身拾っのママ。貴美寛、本名(きみ世)のママ、母親。
自分がユズルと血が繋がっている事を知らず、父の若い頃の実態などを知ってしまい心を患い、兄ユズルを凶器的に愛してしまう。
>>121の登場人物に追加。
(清太は黄身拾っの元同居人で、ユリは黄身拾っの元親友。)
●ポチ→おじいさんと、夢子が幼い時、公園で散歩させていた犬。
●マコト→ユズルと、久美子の息子。身体がやたら弱い。祖母のサキは、ユズルと久美子が母親違いの実の兄弟で、その間に生まれ血が濃いため、身体がやたら弱いのではと心配している。父ユズルと母、待子の関係が冷えぱなしな事が心痛である事を、時におどけたりして隠す。
歌手になる夢と声を奪われ、きみ世と、ユズル、久美子の父親、そして自分を、めかけ愛人のままのポストに置いたままのミュージシャン英秋を憎む。
●澄人→清太とユリの息子。清太の異様な潔癖症の影響力を受け、潔癖症児となり友達を道連れ問題を起こす。ユズルの息子、マコトと仲良し。
黄身拾っが公園のベンチで、うたた寝てした夢の中で、ときどき現れていた。
娘、きみ世があの事件を思い出さないよう、そのためなら自分も娘に会わず亡くなった事にしている。幼い娘を抱けない身体の障害を苦痛に感じてきた。
待子からあの事件を、きみ世が思い出してしまうと危険な状態となるからと会う事を拒否している。幼い、きみ世はサキの事もママと呼んでいた。
黄身拾の母、待子と親友で、黄身拾っが小さな頃、待子が仕事に行ってる間、黄身拾っこと、きみ世の子守をよくしていたため、きみ世こと黄身拾っの事をとても心配しているが、
●久美子→英秋の娘。ユズルの妹で後にユズルと結婚し息子マコトを生む。
幼かった、きみ世と、歌うことをこよなく愛していた事実が発覚されて行く。
●サキ→久美子の母親で英秋の妻。マコトの祖母。血が繋がっていない赤ん坊の久美子を育てていく。久美子は実の母だと思っている。
ユズルと後に一緒に兄弟として暮らす。ユズルが父、英秋に反感と怒りのため家出した後、ユズルを追いかけ探し、
153:創る名無しに見る名無し
13/05/26 19:22:37.63 oKxzQU2V
>>152:は間違って転載されています。↓がその訂正。
>>121の登場人物に追加。
●澄人→清太とユリの息子。清太の異様な潔癖症の影響力を受け、潔癖症児となり友達を道連れ問題を起こす。ユズルの息子、マコトと仲良し。
(清太は黄身拾っの元同居人で、ユリは黄身拾っの元親友。)
●待子→黄身拾っのママ。貴美寛、本名(きみ世)のママ、母親。
幼かった、きみ世と、歌うことをこよなく愛していた事実が発覚されて行く。 きみ世(黄身拾っ)と
麻衣の母、ミナと
筋人、ユズルと、公園で犬の散歩をしていた、おじさんの娘(園児の母)は
小さな時、一緒に皆、公園の花壇に花の種を蒔き、苗を植えていた。
水島も子供の頃、別の季節、他の子たちと花壇に種と苗を植え
公園と花壇は小さな子供たちの憩いの場で在った。歌手になる夢と声を奪われ、きみ世と、ユズル、久美子の父親、そして自分を、めかけ愛人のままのポストに置いたままのミュージシャン英秋を憎む。
娘、きみ世があの事件を思い出さないよう、そのためなら自分も娘に会わず亡くなった事にしている。幼い娘を抱けない身体の障害を苦痛に感じてきた。
●久美子→英秋の娘。ユズルの妹で後にユズルと結婚し息子マコトを生む。ユズルと後に一緒に兄弟として暮らす。ユズルが父、英秋に反感と怒りのため家出した後、ユズルを追いかけ探し、
自分がユズルと血が繋がっている事を知らず、父の若い頃の実態などを知ってしまい心を患い、兄ユズルを凶器的に愛してしまう。
●サキ→久美子の母親で英秋の妻。マコトの祖母。血が繋がっていない赤ん坊の久美子を育てていく。久美子は実の母だと思っている。
黄身拾の母、待子と親友で、黄身拾っが小さな頃、待子が仕事に行ってる間、黄身拾っこと、きみ世の子守をよくしていたため、きみ世こと黄身拾っの事をとても心配しているが、
待子からあの事件を、きみ世が思い出してしまうと危険な状態となるからと会う事を拒否している。幼い、きみ世はサキの事もママと呼んでいた。
154:フィクション
13/05/26 19:37:01.38 oKxzQU2V
麻衣は 貴美寛のジャズカフェで
歌の練習レッスンを始めた。
貴美寛はいつもとは違う深い心の位置にいた。
歌さえ、いつもと違う視界、世界に感じた。
私のママはどこに居るのだろう。
気味拾は、18才まで住んでいた。おじさんと、おばさんの家に電話していた。
その時は、おばさんが出た、きみ世ちゃん?
優しい口調だ。黄身拾がその家にいた時は、彼女はいつも、いらいらしていた。
黄身拾より下の年齢の子がいて、 その子ばかり段々と可愛がり出した。
黄身拾は 18才で家を出る時、解放、開放されたよに
家を一人出たのだ。そして独りとは
思っていた以上に、孤独が強かった。
黄身拾は、叔母に、母親の事を尋ねた。
ママは本当はまだ生きていて、どこかに居るのでは..。
その時、久美子の母、サキにある女性から電話が入った。
その女性は、きみ世の居場所だけは、
きみ世の父親、
彼、英秋には伝えないで。お願いします。
ろれつがうまく回らない声で、そう伝えた。
その女性は、英秋を憎んでいた。自分の歌声を奪ったのは英秋だと。自分から歌を奪い、自分から歌手になるという夢を奪い、
英秋は成功していると。
そしてその、きみ世の父親、英秋は
きみ世を必死でまだ捜していた。
ユズルは、黄身拾っが、昔のアニメソングを唄い出した事が
なぜかとても気になった。
その頃、貴美寛は、ママが好きでよく歌っていたという
♪夜明けのスキャットを唄っていた。
URLリンク(m.youtube.com)
155:創る名無しに見る名無し
13/05/26 19:41:33.30 oKxzQU2V
>>142 文字制限がありまだ間に合いませんでした。blogは、50個ぐらい持っていて主に、衣食住、健康、創作系などジャンルが飛んでいて 紹介可能なblogがどれかあれば載せてみますがメモ帳的blogです。
社会記事をよく転載したり。
156:このスレ(シナリオ補足)
13/05/26 20:34:47.81 oKxzQU2V
黄身拾っと、ユズルと久美子の父、ミュージシャンかつ大物プロデューサとなった
英秋の特徴→ボケたよな面が、黄身拾っと似ている。
数人の母親違いの子供たちと住むため自分の住まいにその母たちを同居させていた。
博愛主義者。孤児いんなどに寄付を続ける。
当人とじかに接するとどこか憎めないタイプ、雰囲気があり。
英秋はその当時カリスマ的ミュージシャンで、信者的ファンもいて、当時、赤ん坊だった久美子の生みの母親がそうだった。
久美子の育ての母親、サキはファンでありながら英秋の事務所にも勤務していた時期がある。
黄身拾っ(きみ世)の母、待子は、英秋から歌声を絶賛され、一時期、英秋のバックコーラスなどしていた。
歌手になる夢が野望的強かった。
幼い、きみ世はママの身体をこんなめに合わせた事件を思い出すと酷い過激なパニックを起こし
母、待子は自分の障害を、きみ世に見せてしまえば、きみ世はフラッシュバックし、酷い心的外傷を発症していると
事件を、きみ世が忘れる様に自分とも合わせないよう知人たちに頼みこむ。
英秋は、メジャー路線の音楽を嫌っていたが
黄身拾っの母、待子の病院代を隠れて病院に寄付という形で高額、納める、
孤児いんや動物愛護団体などに寄付、他NPO設立などのために
メジャー系路線の音楽プロデューサーとなる。(始めはタマシイ売り飛ばしたとを嫌がっていた。)
街の子供たちがメジャー系路線の自分の曲を歌っていたため、メジャー系の曲も身近、親しみやすいと気に入っている。
(このスレ話しは音楽業界その人気商売世界ひっそり発生しがちな被害者、子供たちの話しをまずメインとしているため、読んでいて、きつい場合ごめんなさい。たぶん、意味わかりにづらくて、きついと思いますが。。
音楽もメインとしています。音楽が人の固まった心、そのカタルシスを
感動により解放、開放させたり、他。
きみひろさんに対してはもう、きみひろさんとは無関係に投稿しました。 ただ、きみひろさんの向こうでのレス次第、
魔法iらんどのブック機能に登録して宣伝しランキング入りを目指し、
売上を、今すぐ寄付が必要な先に寄付する様...など考えましたが
契約規約はややこしいため著作権や。
(それ以前、文章力が酷かった。すみません。)
人間てちょっとした、きっかけで、あざとく流れてしまうのですね。疲労や多忙により人の心気づかずに。
157:フィクション
13/05/26 21:06:58.93 oKxzQU2V
>>151の続き
ユズルの父、大物プロデューサーの英秋は
娘、久美子が、母サキに、 ユズルに隠し子がいることを知らせた。
それで自分は気が苛立ち、いつかマコトにも父ユズルに隠し子がいる事がばれたならどうしようか
ユズルの最近の外出、行動パターンがおかしい。様子もおかしい、と
母サキに久美子は、はち切れたよに相談した。
サキは英秋に相談した。ユズルの隠し子なら自分の血が繋がった孫である。
そして早い話し、ユズルにもう、こそこそとせず、隠し子に逢わせろと、せがんだ。自分の孫が今、どういう不敏な思いをしているか気が気でならない、助けたい。
ユズルは戸惑い困惑したが、当たって砕けろとばかり、
麻衣が今、いる黄身拾っ、貴美寛のジャズカフェに
英秋を連れて行った。
そこに英秋の娘、きみ世が居るとは知らずに。
黄身拾っは今から、自分の父がやって来るなど考えてもみなかったが
夜明けのスキャット♪を歌っている時、ママと同じ気持ちとなったのか
自分の父を、ふと思い出した。
フロントから、ユズルと、その父親の、
麻衣の祖父となる英秋が入って来た。
その頃、サキは、胸騒ぎがしてならなかった。車椅子で窓のブラインドを開こうとしたがうまく出来ない。
ラジオから、夜明けのスキャットが流れ出したため嫌なことを思い出し消した。
テレビの録画を再生し、黄身拾っが出た料理番組を見て、
貴美寛の歌が入っているCDを聴き、神経を落ち着かせた。
昨晩、なぜか、ミナの母、夢子が、夢に出て来て、久しぶりジュリー、ロンドンを聴きましょうと。まだ若いままの夢子が。
小粋な美人だった夢子さんも、何才になったかしら。もう年寄りの外見になったかしら。
158:↑の訂正ヶ所↓
13/05/26 21:11:44.85 oKxzQU2V
■>>157 間違えました↓ 待子です。訂正↓ヶ所
その頃、“待子は、胸騒ぎがしてならなかった。車椅子で窓のブラインドを開こうとしたがうまく出来ない。
159:フィクションです
13/05/26 21:23:58.88 oKxzQU2V
待子の親友、サキは
ずっと黄身拾っ、きみ世が何をして来たか、しているか知っていたが英秋には隠し通してきた。
きみ世の母、待子からの頼まれた事と
娘、久美子のメンタルの病が 英秋の昔を記事とした内容を知ってしまったから
また孫のマコトの身体がやたら弱い事など心配事が増えて。
その頃、黄身寛のジャズカフェに
娘、麻衣、孫の麻衣の歌を聴きに
麻衣の母と祖母の夢子が入って来た。
ユズルは、麻衣の、おじいさんとなる私の父です。
と紹介した。
祖母の夢子は、英秋の姿を見てハッとした
老けて短髪ではあったが
待子と働いていた店で、待子によく逢いに来ていた長髪のミュージシャン。
待子の歌声をとても気にいっていた。
確か、きみ世ちゃんの父親だ。
160:フィクション
13/05/26 21:38:16.40 oKxzQU2V
その頃、久美子のメンタルが酷かった。悪態を
マコトにぶつけてしまっていた。
マコトは外に逃げ出すように、そして、澄太がいるゲーセンに向かった。
ゲーセンに澄太がいたが、今日はあの、岩子ママがいる店に遊びに行こうと
岩子ちゃんの店に行ってみようと無邪気に向かった。
________________
同じ頃、夢子は英秋に向かい、
待子さんや、きみ世ちゃんがどんな人生、どんなめにあって来たか
この男が 麻衣の、祖父?だと
麻衣が可愛いいあまり、黄身拾っの状態は考えずに、そう怒鳴ってしまった。
黄身拾っは... どういう事..
そこから数キロ、公園付近の施設に住んでいる
待子に電話が入る。
親友のサキからだ。
サキはいい。待子さん。
もし英秋にばれてしまったら、どうしたらよいでしょうか。
待子はコップをはずみ落としてしまう割れたガラスをはずみで拾うとした。
指先を切った。そして動かなかった方の手がなんとなく、動いた。
161:創る名無しに見る名無し
13/05/26 21:40:22.04 DBCkkm8T
>>155
お返事ありがとうございます。
いえいえ、どうぞ続きを書いて下さい。
楽しみに読んでます。
ブログ、沢山お持ちなんですね。
もし、差し支えなければ、ご紹介下さい。
楽しみにしてます。
162:創る名無しに見る名無し
13/05/27 00:48:14.38 DSiApTDR
夢子は英秋を睨みつけた。
英秋は目の前にいる老女が、待子の芸者仲間の夢子だと気がついた。
夢子は「あなたは恥という言葉を知らないの?
それに、今更、麻衣のおじいちゃん面されるのは迷惑です。
ここはあなたが来る場所ではありません。帰って下さい。」と怒りに震えながら言った。
英秋は夢子を睨みつけながら、店の外に出た。
ユズルはあわてて英秋のあとを追った。
163:創る名無しに見る名無し
13/05/27 01:21:48.64 DSiApTDR
英秋はなんてバカなのかしら。
サキは英秋の浅はかさに腹が立っていた。
散々勝手な事ばかりしてきたのに、ユズルの子供を助けたいなんて。
あんなヤツに、おじいちゃんと名乗る資格なんてあるはずがない!
沢山の女と、その子供達を不幸にして。
サキは長いため息をついた。
殺人、近親相姦…全ては英秋の蒔いた種。
それなのに…それなのに…悪びれた様子もない英秋。
164:創る名無しに見る名無し
13/05/27 02:27:54.38 DSiApTDR
ユズルも久美子も狂ってる。
こんな事か許されるはずがない。
あぁ、なんて恐ろしいことを。
サキは絶望していた。
黄身拾っは、夢子に説明を求めた。
夢子は観念したのか、自分の知ってる事を全て話した。
黄身拾っの母とは芸者仲間だった事、母の名前は待子だという事。
父親は今まで目の前にいた老人だという事。
夢子自身も困惑していた。
あの老人がユズルの父親ならば、黄身拾っとユズルは異母兄弟。
そして、黄身拾っは麻衣の叔母という事になる。
黄身拾っは目を閉じて夢子の話しを聞いた。
不思議な位、冷静に受け止めることが出来た。
165:創る名無しに見る名無し
13/05/27 03:16:01.54 DSiApTDR
黄身拾っは悟った。
真実は知りたいが、これは知るべき事ではないのかもしれない。
もし、全てが分かったら誰かが傷つく、そんな気がしてならない。
知らない事が幸せな事もいっぱいある。
黄身拾っは夢子にお礼を言い、手をとった。
翌日、夢子とミナは麻衣を連れて帰った。
久美子の精神状態、マコトの出生の秘密などを考慮すると、ユズルの近くにおいておくわけにはいかない。
麻衣は賢い子だ。何かを察知し理解し、祖母と母親の言う事を素直にきいた。
166:創る名無しに見る名無し
13/05/27 03:47:15.20 DSiApTDR
その頃、サキはユズルを呼び出し、英秋を黄身拾っに近づけない様に言った。
先日、黄身拾っの経営するカフェに英秋を連れて行った事もなじった。
「それから、もう一つ」とサキは静かに言った。
「久美子は入院させます」
その目はユズルを見ている様で見ていなかった。
「なぜ?なぜ、妹の久美子を受け入れたの?」
久美子の病状は良くなかった。
四六時中虚ろな目は宙を彷徨い、訳のわからぬ事を呟いてる。
久美子の心はどこか遠くに行ってしまった。
もう二度と帰ってくる事はないだろう。
167:創る名無しに見る名無し
13/05/27 08:37:23.52 umNeA9oj
ある、気温の差が激しい季節、学校ではみんな元気だった。
しかしマコトの様子がおかしい。マコトの顔色は悪く、休み時間、倒れていた。
澄人が、先生!マコトが!と職員室まで走って行った。
168:創る名無しに見る名無し
13/05/27 09:58:29.43 DSiApTDR
マコトは救急車で病院に搬送されたが、意識は戻る事なく、3日後に息を引き取った。
169:創る名無しに見る名無し
13/05/27 11:27:01.67 DSiApTDR
マコトの死から数ヶ月が経った。
サキはこれで良かったのかもしれないと思おうとした。
ユズルと久美子は兄弟なのだから。
久美子は、我が子の死さえ理解出来なかった。
もう、こちらの世界に帰る事はないだろう。
ユズルは芸能界をひっそりと引退し、海外に移り住んだ。
170:フィクションです
13/05/27 17:23:25.74 umNeA9oj
サキはあの豪華な家で起きた事件の後
一歳だった久美子を三歳まで育てた。
その時、久美子の実の祖父が自分の孫を探していた。
久美子のとても若い母親が起こした事件前、
久美子のママ、ミミは家出して来たのだった。
父が若い女と結婚し馴染めないと言っていた。
彼女は始めはおとなしく優しかった。しかしヒステリックな面が段々、表れては感情をコントロール出来なくなっていた。
喜怒哀楽が、はっきりした、きみ世のママ、待子とときどき、口論していた。
ユズルの母の葉子さんは、女神のような雰囲気の人で誰かが喧嘩しだすと、その晩、詩をよく朗読していた。
他の母親が英秋が一番、好きな人は葉子さんよ。と漏らしていた。
葉子の子、ユズルは父親がなかなか帰って来ないため毎日、アニメソングを歌っていた。
それでみんな歌詞を覚えてしまった。
他に明らかに英秋の子ではない妻子もいた。
私だけ(サキ)子を持たなかった。
英秋とは別れるかもしれないと感じていた母親もいて、働きに出ては、私に預けていた。
一夫多妻を認めよと英秋が訴えた記事が週刊誌にあった。その記事を読むと英秋は、孤児いんで育ったという。
事件後、三歳になった久美子を祖父が迎えに来た。 久美子がママ、ママと私に手を伸ばす。
久美子が五才の時、聞きかじりの情報から調べて様子を見に行った。
五才の久美子は身体虐待を受けていた。私は怒鳴り込み上がり、久美子を抱きかかえ警察に行った。
身体を見ると青痣、赤痣、おでこも、まぶたも腫れていた。
警察と一緒に、久美子の祖父とその後妻のところに再び向かうと、久美子と同じ年の子供と、乳飲み子がいた。
私は、久美子を私に返して下さい。久美子はもう私の子供です。と伝えた。そして私は、回復した英秋と結婚していた。
171:フィクションです
13/05/27 17:33:10.61 umNeA9oj
午後、サキが入院している久美子の元へ来ると、久美子が、今から幼稚園の時間よ。マコトを送りに行かなくてはと言っている。
私は無言で、久美子の傍らの花瓶の花の水を変えた。
五才になった久美子は、まだ一歳だった毎日、聴かされたアニメソングのメロディーを繰り返しハミングしていた。
まるで、子守唄を記憶しているように。
後に、ユズルを探し見つけた養子とした後、
久美子は、お兄ちゃんが文化祭でギター弾いて歌ってたよ。ママも来ればよかった。
三曲、唄った中にアニメソングが一曲あって、久美子その曲、知ってるよ。
それから久美子が話す内容にはユズルの話しが多くなった。
その頃、英秋に関した記事が出回っていた。
ユズルが家を出ていくと久美子は半狂乱となった。
172:フィクションです
13/05/27 17:44:01.85 umNeA9oj
サキは家に帰り、きみ世の母、待子に電話した。
待子に自分に起きた事情を話し、私は疲れた。英秋とも離婚しようと思う。
待子さん。きみ世ちゃんの事も、待子さんは、もう逃げないで
きみ世ちゃんに逢って事実を話して下さい。
待子さんが障害を持ち、きみ世ちゃんの状態、兼ねて、そうなった事。でもあれから時間が経過した。きみ世ちゃんも若い娘ではない。
生きているのに死んだ事にするにも時効だ。
時効だと言った気持ちには込めた思いが在った。
サキも待子も英秋と同じく同罪だ。
一婦多妻を認めて、あの家に入った私たち。
その私たちも同罪だ。
サキは待子にそう伝えた。
173:フィクション
13/05/27 17:59:04.72 umNeA9oj
麻衣の母、ミナは麻衣
と麻衣の祖母、夢子に話さなければならない事があると伝えた。
再婚することにしたの。相手は音楽事務所で、長い間、一緒に仕事をして来た人です。
だから麻衣、私たちの生活費のためだとかそういう理由で働かないで。
あなたが選んだ道を選択して。
しばらくその事について話し合った後、
祖母の夢子は、孤児いんで一緒に育っだった女性と連絡が取れたため、今から逢いに行くと伝えた。
その相手と夢子はもう何年ぶりだろう再会した。話しをしているうち、夢子は、待子さんのその後、どうなったか知らない?
私..待子さんの娘と..
すると意外な返事があった。
待子さんなら、あの公園付近の施設、病院に居ますよ。
そして、夢子は待子が居る先へ向かった。
広いロビーの大窓の辺り。待子は車椅子で外の景色を眺めていた。
夢子は、
“待子さん。夢子です。覚えていますか?
待子は、夢子さん。最近あなたが逢いに来る夢を見たわ。
そして夢の中で、私に話し伝えた事も..
ろれつ回らない口調で、待子は伝えた。
夢子は待子に、 きみ世ちゃんと偶然、逢ったの。
事情を彼女に話して、連れて来てよいかしら。
174:フィクション
13/05/27 18:00:50.67 umNeA9oj
そしてその翌日、黄身拾っは
きみ世となり、母の待子の所へ向かった。
長い時間、話しをしていた。
175:フィクション
13/05/27 18:35:55.25 umNeA9oj
そして黄身拾っは帰り道、公園のベンチに寄った。
幼い麻衣ちゃんとのエピソードが
このベンチにはある。
麻衣ちゃんの父、ユズルは
小さな頃、アニメソングを教えてくれた
一緒に住んでいた
あのお兄ちゃんだった。
麻衣ちゃんの声と
私の声はどことなく似ている。
一番星が見えた
ジャズカフェに行かなくては。
今日、作るカフェレシピと
何を唄うかな。
歌ってみてと、ママが好きな洋楽を教えてくれたよ。
176:創る名無しに見る名無し
13/05/27 22:52:22.30 DSiApTDR
「これでOK」麻衣はガランとした部屋を見渡した。
麻衣は父ユズルを頼って、父の住むアメリカに留学する事にした。
大きな荷物はアメリカの父の元に送った。
出発は明後日。
麻衣がアメリカ行きを決めたのは、ミナが再婚するからだった。
大人って本当に勝手だわ
ミナはちょっとばかり、男にだらしなかった。
麻衣がいるのにもかかわらず、男とのデートを最優先させてきた。
今回の再婚だってそうだ。
生活費がどうの、あなたが選んだ道がどうのと言ってるが、詭弁に過ぎない。
今はユズルからかなりの額の慰謝料と養育費をもらってるのだから。
私がママだったら再婚はしない。
子供にいっぱい愛情をかけて、立派に育てるわ。
母親業もダメ、主婦業もダメ、仕事は出来ない。取り柄のないどうしようもないバカ女。
ママは反面教師ね。
2日後、麻衣は日本をあとにした。
空港にミナの姿はなかった。
ミナは再婚相手とデートを楽しんでいた。
177:創る名無しに見る名無し
13/05/27 23:13:58.86 DSiApTDR
麻衣がアメリカに旅立った日、ミナは有頂天だった。
頭は再婚相手の男の事でいっぱいだった。
男には妻子がいたが、奪いとった。
罪の意識なんて、これっぽっちもない。
自分さえ良ければ、人の事などどうでも良かった。
我が子に対しても同じだった。
母性本能のかけらもなく、麻衣はほ
その仕事ぶりもお粗末なものだった。
178:創る名無しに見る名無し
13/05/27 23:15:08.45 DSiApTDR
上は間違って送信。
書き換えます
179:創る名無しに見る名無し
13/05/27 23:20:45.77 DSiApTDR
麻衣がアメリカに旅立った日、ミナは有頂天だった。
頭は再婚相手の男の事でいっぱいだった。
男には妻子がいたが、奪いとった。
罪の意識なんて、これっぽっちもない。
自分さえ良ければ、人の事などどうでも良かった。
我が子に対しても同じだった。
母性本能のかけらもなく、仕事と称して、麻衣の育児は放棄していまた。
その仕事ぶりもお粗末なものだった。
何も出来ない女だったが、出来る女を演じるズルさは持っていた。
180:フィクション
13/05/27 23:38:11.47 umNeA9oj
清太の息子、澄人は、
岩子ママの店に来て、この店でサイダーを一緒に飲んでいたマコトという友達が亡くなったんだ..
そうだったの..。
辛かったわね。
そう岩子は返事をかえし、でもあなたが、孫がいる、おじいさんになり、その後、天国に行った後
また生まれ変わったら
二人逢えるわよ。互いが望んでいたら。
だから、それまで、あなたは これから先の、あなたの人生をしっかり歩みなさい。
岩子の話に、うなずいた澄人は
岩子にまた別の相談をした。
..あの大人、てさ。
どうして?..自分が結婚した人以外の人とも付き合えるの?
どうして父ちゃんは、母ちゃん以外の女の人と逢ってたんだろう?
岩子は、どこかで見たというの?
澄人は、この間、サイダーのお礼を言いに
マコトと一緒に、岩子ちゃんのところに行こうと向かったんだ。
すると見たんだ。父ちゃんが、別のまだ若そうな女の人と手を繋いで歩いているとこ。
岩子は“ええ?、澄人君。日本人は特に同じような似た姿、格好の人が多いのよ。同じような顔が..。
それともう、おばさんのお店には来ないで。この辺りも、あなたたちぐらいの年齢の子供たちが来るエリアではないの。
仕事で疲れた大人たちが、お酒を飲み談話したり唄ったりする所ばかりだから。
澄人は、続けた。それと、父ちゃんかな?と道で眺めていたら
あの時マコトが隣の店の扉ドア向こうを眺めながら何か聞いていたらしく..
マコトは、だから、お母さん。あんな状態になったんだ
と
落ち込んだ様子で、うつむいて
僕が、うちの父ちゃんが!とマコトに伝えても
その時は、上の空だったけど
帰り道で、澄人も..さっきは何か見たのか?
そしてマコトのお母さんが入院したとその後の日、聞いて
学校で倒れた、マコトは救急車で運ばれたけど、もう逢えなくなった。もう遊べないや。あんな遊びじゃなく
何かもっと、いい事あったのにな。
俺、俺..。澄人は声を出さず、すすり泣いた。
そしてしばらくして、澄人は、うちの母ちゃんが俺が寝ている間、父ちゃんに怒鳴ってた。
“あなた!!一体、何人の女と付き合ってんのよ!!写真は撮ってあるのよ。三人共、全く別の女じゃない!!
て、ヒス起こしてたんだ。
181:創る名無しに見る名無し
13/05/28 00:14:53.68 NTMUC4zO
大人には大人の事情ってのがあるんだよ。
気にしないで、あんたはあんたのするべき事を一生懸命やるんだね。
さっ、早く帰った帰った。
ここは大人の街、二度と来るんじゃないよ。
岩子は優しく微笑んだ。
澄太は頷くとニッコリと笑った。
黄身拾っは、店に戻るとスポーツ新聞に目を通した。
ある記事が目に飛び込んできた。
英秋が脳梗塞で入院したと書かれていた。
意識はないらしい。
黄身拾っにとって英秋は父親だが正直どうでも良かった。
黄身拾っは、この日も美味しい料理を提供し、素晴らしいステージを披露した。
うちはこれでいいんや。うちらしく生きて行こう!
182:創る名無しに見る名無し
13/05/28 00:54:03.61 NTMUC4zO
数ヶ月後、英秋の事が週刊誌に小さく取り上げられた。
介護5の寝たきり老人で老人病院に入院しているとの事だ。
昔、一時代を作りあげた、ミュージシャン兼プロデューサーだったと黄身拾っは聞いていたが、週刊誌には、お騒わせミュージシャンとして有名だったと書かれていた。
英秋の自宅で起きた殺人事件の事や、妻妾同居の奇妙な暮らしぶりの事が書かれていた。
妻のサキは一度たりとも見舞わなかった。
183:フィクション
13/05/28 12:32:23.73 sM3CXTwC
______________________________
それから三年後、
舞い落ちる桜の下、老舗の寿司弁当をベンチで頂きながら
水島は、「黄身拾っさん。あまり思い詰めたりしないで下さい。育った過程、かなり貧乏だった子が大人になりお金を人より求めたり、
毎日の食事がままならなかった子供が大人になり過食してしまう。それと似ていて、そういう過程を繰り返してしまう。そういう事もあるため。あれこれ因果関係ばかりに注目せず、肝心な事に今は集中しましょう。」
黄身拾っは
「別に、思い詰めてはいないよ。私がやった事ではないし。ただ呆れて呆然としているだけかな..」
二人はあの公園のベンチに座っているのではない。
あの公園はもう無くなり、そこには大きな美術館が建てられていた。
もともと個人の私有地だったらしい。
水島は老舗の寿司弁当を食べた後、袋から次に焼きそば弁当、次に老舗のあんパン、次にタコ焼きと、ほうばりながら
「それでどうなったんですか? あ、僕は子供の頃、給食以外は食事が摂れない日がたくさんあったなあ。」
黄身拾っは
「だからと炭水化物カロリーオーバー、血糖値を危めていいのか。万病を呼んでいいのか。」
黄身拾っはあれからスリムになっていた。そして今日はやつれている。
おとといの昼、黄身拾っの部屋に、三年ぶりアメリカから帰って来た
麻衣ちゃんが座って、黄身拾っの美味しい料理を食べていた。
その間、黄身拾っは、赤ん坊をあやしていた。
麻衣が生んだ赤ん坊だ。
黄身拾っは麻衣に問い掛けた。
「..で、この子の父親は?」
麻衣は「久しぶりの和食、美味しかったー。おかわりしていい?」
と誤魔化すように話を切り変えた。
黄身拾っは..心の中で
「ボケってんじゃねえっ!!父親はどこのどいつだって聞いてんだ!答えろ!!」
と、言うにも小さな赤ん坊がいるので堪えた。
赤ん坊は、ハーフだった。
184:フィクション
13/05/28 12:53:12.67 sM3CXTwC
麻衣の母や祖母は赤ん坊見るなり、自分の孫だと、赤ん坊のかわいらしさに引き込まれ
赤ん坊の父親が誰だとかは後に尋ねた。
三人に共通した体験から、この子供を育てるに必要な事は..その事で考えが一致していた。
麻衣は、「この子を育てるには、私に自立したお金がこれから必要となる。
だからあの仕事はOKした。来週からレコーディングと宣伝のための撮影と多忙となるから。」
まだ二十歳になったばかりの麻衣は
撮影に入った。お嬢様スタイルのブラウスにミニスカと、お嬢様ぽいブーツ。
ツィッギーみたいなファッション、メイクなど様々なスタイルの
ファッション、メイクで完璧な女子路線、どうにかすればアイドルみたいな風貌とされその日の撮影は済み
次はレコーディングについての説明。
まず軽く発生練習。試験段階、あの野太い、たくましいワイルドな歌い方で
一曲、歌い終わる。
つまりお嬢様のスタイルでそのワイルドな歌い方そのイメージ路線でやってくれと契約先から他説明を受けていた。
帰宅する前から、くたくたとなっていた。
185:創る名無しに見る名無し
13/05/28 13:14:32.44 sM3CXTwC
その頃、空港に金髪の青年が、行方不明者を探すような片言、覚えた日本語で日本の地名やら尋ねてはバスに乗り、とても観光で来たという雰囲気ではなく、
赤ん坊を抱いた女性の写真を手にしていた。
その容姿とは、あまりご飯を食べてはいないような痩せ方。
186:創る名無しに見る名無し
13/05/28 13:31:23.58 sM3CXTwC
その頃、麻衣はPVの撮影に入っていた。
ふんわり袖のミニスカ、ワンピースと
かかとの高いサンダル、
そしてポニーテールで
かなりワイルドな新曲を歌っていた。ワイルドな表情、独特の自己表現、仕草と
麻衣は自分をPRする事に対して違和感無く長けている。
とても、一児の母には見えなかった。
その頃、赤ん坊は、黄身拾っが抱いて
岩子ママの店のソファーに座りあやしていた。
岩子ママが赤ん坊を抱き、あやすと
黄身拾っは、ネットの育児相談ページのチャットで
質問を並べ送信した。
隣には育児書が積み重なっていた。
ラジオを点けると注目の新人、カリスマ的人気と紹介された後、
麻衣のワイルドな歌声が流れて来た。
「ほら君のママのお歌が流れてるよ。ママ、カッコイイいいね」
187:創る名無しに見る名無し
13/05/28 14:13:56.21 NTMUC4zO
子供には愛情をいっぱい注いで立派に育てるなんて言ってた子が、早速、子供を人に預けて仕事かい!
黄身拾っは腹立たしかった。
やはりミナの娘、派手好きな子ね。
188:創る名無しに見る名無し
13/05/28 14:23:53.07 NTMUC4zO
子供を育てる為になんて詭弁だね。
母親なら、子供のそばにいてやれる仕事を選べば良いのに。
麻衣くらいの容姿と歌唱力、花のなさじゃ、すぐに飽きられる。
黄身拾っは、赤ん坊が不憫でたまらなかった。
189:フィクション
13/05/28 14:49:56.72 sM3CXTwC
ユズルと久美子の母サキは
きみ世(黄身拾っ)の母、待子の見舞いに来ていた。
ユズルの事を話ているうち、ユズルの亡くなった母の、葉子の話となり
女神、マリア様のような雰囲気の葉子さんが夜、朗読してくれた詩が在ったのよと
待子は以前より少しは話しやすくなった声で、車椅子の膝かけ上の詩集を
サキに渡した。ユズルに送ってはどうかと待子は伝えた。
サキは、ユズルは自分に二つ年上の姉がいた事は覚えてないらしい。
ユズルの二つ上の姉は、あの家では暮らさず、葉子の父と母、自分の、おじいちゃん、おばあちゃんの家で暮らしていた。
ユズルがかなり小さな頃は、あの豪華な家で、母葉子、弟のユズルと一緒にいたが
小学校に行くと、たくさんママたちがいるその子供たちが居るあの家は、おかしいと
夏休み、おじいちゃん、おばあちゃんが住む田舎に行き、その後、葉子やユズルの元へは戻らなかった。
サキと英秋は行方を探してみたが判明はしないまま時は経過した。英秋はその事が堪えていた。
我が子の行方が判らないまま時が経過していく事に。特に相手の実家が貧しいと心配でならなかった。ちゃんとご飯は食べているのだろうか。
孤児いんで育った英秋が建てたその豪華な家での食事はやたら豪華な食事が運ばれていた。
そして待子もサキも、一夫多妻の家庭など、子を持った時点で、すぐ人間関係は破壊して行く事を知っていた。
一夫多妻、そして母親違いの子供たちがその母親、子供たちと一緒に住む事。
一夫多妻の生活など自らの体験から無理だという事を、サキ、待子、葉子たちはあの頃から強く感じ始めていた。
だから母子家庭となっても、金銭的な自立を望んでいた。
葉子は出版社から詩集を出していた。
待子は歌手としてデビューする寸前だった。
しかし英秋は反対していた。自分から自立して行く妻たちを。
それは我が子との離別の元となる。妻が他の者と結婚してしまえば
我が子は他人の子供となり逢えない。そうなる事を絶対的、避けていたのだ。
190:フィクション
13/05/28 14:56:32.78 sM3CXTwC
サキが待子から渡された葉子の詩集を手に持ち。開いて詠みながら帰る姿を
母、待子に逢いに来た黄身拾っ、こと、きみ世は
一瞬、“ママ?
もう一人のあのママ?
と似てる。
そう無意識的、心はつぶやいたが、
待子が好きな、桃を早く渡して今日は早め帰ろう、と思い中に入っていった。
今日は、麻衣の赤ん坊を、麻衣の母、ミナが迎えに来る。麻衣は赤ん坊と一緒に母と田舎に帰り、
翌日、また仕事に戻る。
191:創る名無しに見る名無し
13/05/28 15:00:57.46 NTMUC4zO
英秋は気が狂っていたのだろうか。
一夫多妻、妻妾同居など不自然このうえない。
崩壊して当たり前だ。
麻衣はデビュー曲はその斬新なスタイルでヒットしたが、すぐに飽きられた。
黄身拾っは麻衣に言った。
芸能界から足を洗い、社会人、母親、妻として、堅実に真面目に努力する事。
子供は責任を持って夫婦で育てる事。
夫婦仲良くする事。
親になった以上、母親である事を忘れるな。
麻衣はアメリカに留学し、真面目に勉強してるかと思いきや妊娠。
勝手に帰国し、芸能界デビュー。
子供は黄身拾っに預けっばなしで育児放棄。
母親の自覚など全くなかった。
黄身拾っは、麻衣のバカさに呆れた。
もっと賢い子だと思っていたのに残念でならない。
本能のおもむくままに行動してたら動物と同じではないか。
いつも人に頼る甘えた根性と物事を深く考えない短絡おバカ思考を叩き直さないと。
黄身拾っはどうしたものかと考えた。
192:創る名無しに見る名無し
13/05/28 15:31:41.14 NTMUC4zO
麻衣は赤ん坊の父親に連絡をとり、アメリカでもう一度やり直したいと伝えた。
いろんなことがあったが、これからは妻として、母親として堅実に生きて行こうと心に誓った。
麻衣は赤ん坊を連れ、日本をあとにした。
もう二度と日本には戻らない。
麻衣の決心はかたかった。
193:フィクション
13/05/28 15:35:31.64 sM3CXTwC
しかし麻衣は自分の歌が競争率激しい音楽業界でランキングに入ったり、ライバルから上位の座を奪われた事の歯痒さから、
業界での歯車に意識を乗せ走ったままだった。
麻衣自身、あのアイドルとさえ間違えられ兼ねないスタイルで歌い続ける事に疲れていた。自分が好み着ている訳でなく。
そしてある日、岩子ママの店に
女神かマリア様のような雰囲気の麻衣ぐらいの年齢の、すっぴん痩せた娘が入って来た。
岩子はユズルと麻衣?になんとなく似たおもだちの娘だと感じた。そして聖母マリアか女神のような不思議な雰囲気..
岩子ママが水をさしだすと
おばちゃん。氷無しの水にしてくれへんか。うち、寒いねん。冷たい水は今、飲めへんから。
岩子ママは言った。何か暖かい物、飲む?
そして暖かいスープを出しその娘は手を温めた。
お客さんの一人がまだ早い時間帯、ビールが回って、
青春の光と影Both Sides Now/ジュディ・コリンズJudy Collins
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をカラオケで歌っていた。かなり変拍子で。その客はジャズが好きな喜美寛のファンで、音楽関係の仕事をしているお客さん。岩子ママが、あら、やだ。私の方がまだ上手いわよ。音楽の仕事していて、あなたそれはやばいんじゃない?笑と、あまりの変拍子さに茶化していた。
するとマリア様のような雰囲気の大阪弁の娘が
おっちゃん、うちその曲知ってる。お母ちゃんが好きでよく歌ってたんよ。うちも歌えるから、ちょっとマイク借してんか?
そしてそのマリア、女神風の娘は
青春の光と影Both Sides Now/ジュディ・コリンズJudy Collins
URLリンク(m.youtube.com)
を別人になったよな澄んだ声、姿、雰囲気で歌い出した。
思い出のとても大切な曲。そんな感じで
その雰囲気は、本当、マリア様か女神様のようだ。
194:フィクション
13/05/28 15:47:59.92 sM3CXTwC
黄身拾っは、その日ちょうど母の待子から
青春の光と影Both Sides Now/ジュディ・コリンズJudy Collins
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のテープを渡されていた。歌ってみてと。
きみ世だった小さな頃、母、待子は時々、歌っていた。
待子は思い出した。ユズルの姉、マリアがその曲が好きでよく、きみちゃんのママ、唄ってと頼んできた。
ユズルとマリアの母は気安く大阪弁で話していたがその風貌、雰囲気はマリア様か女神様だった。
他、母親たちが、英秋が一番、好きなのは葉子さんよと噂し始めていたが実際はそんな事はなかった。
英秋が気になって仕方なかったのは、自分の息子、娘たちだった。
幼稚園、学校で、いじめられていないか。他母親からも他子供たちからも妬まれ、いじめられていないか。
判っていたのに一夫多妻を辞める事をやめず、皆を自分の家に住ませた。
自分の子供たちと生き別れとならないために。
孤児いんで体験した他兄弟との苦痛トラウマとなった生き別れが、英秋に後にこの病を育てた。子供たちと生き別れた夢を見てうなされる事も在った。
195:創る名無しに見る名無し
13/05/28 16:01:58.32 NTMUC4zO
待子は自分の死期をなんとなく感じていた。
とうとう私もここでNO1の年寄りになったのね。
先日、待子の誕生会が施設で開かれ、待子は施設一のご長寿に輝いたのだった。
最近の待子は、ただボンヤリと日々過ごしている。
きみ世とも会う事が出来た。
それだけで嬉しかった。
きみ世と会った事で、過去の忌まわしい事実から開放されたのだった。
英秋の事など、もうどうでもよかった。
妻妾同居の家…皆狂っていたんだ。
私も狂っていた…
殺人、近親相姦…狂っていた…
でも、もう私は年を取りすぎた。
静かに目を閉じた。
二度その目が開かれることはなかった。
待子の顔は微笑みを浮かべていた。
196:フィクション
13/05/28 16:34:58.47 sM3CXTwC
岩子の店に来ていた喜美寛のファンで大手音楽関係の仕事をしているその変拍子カラオケの者は
マリア様風貌の娘に名刺を渡した。その住所に記してあるビルに自分は音楽関係の仕事をしているから、尋ねて来てくれませんかと。
マリア様風貌の娘は
おっちゃん、若い娘を騙しスカウトして売り飛ばす詐欺師と、ちゃうか?
うちは、うちの、おじいちゃんが凄腕の音楽プロデューサーだと聞いて大阪から状況してんねん。
その変拍子カラオケ男は、私、やっぱり、そんな風に見えますか?と苦笑いした。彼は英秋が司っていた音楽業界で宣伝部を担当していた。
岩子ママが、ごめんなさいね。この、おっちゃんが勤めている音楽の会社は、おばちゃんもよく知ってるわ。
あなた、おじいさんを尋ねに大阪から上京して来たの?
_______________
その頃、麻衣は夫、ジャックが借金だらけで逃げ出した後、我が子を抱いて、途方に暮れていた。
我が子、ユキヲを抱き日本にまた戻り、祖母、夢子とミナに預けまた都会へ走った。
母のミナは再婚相手としばらく別居し、ユキヲを預かった。
黄身拾っは、悪循環から立ち切れますようにと願って
青春の光と影Both Sides Now/ジュディ・コリンズJudy Collins
を唄っみた。
ユズルから黄身拾っに久しぶり電話がかかった。
また麻衣と孫のユキヲが来てないか。すまない、と尋ねて来た。
ユズルの隣には、麻衣の夫、ボビーが
ユキヲを返せ麻衣と叫んでいた。
しかしユズルはボビーを睨んだ。同じだ自分だ。結局、麻衣はあの時、孤独と寂しさから自分と似た者を好きになってしまっていたのか。
ジャックには、れっきとした妻が先に居て、二人の子供がいた。
麻衣はその事を全く知らされていなかった。
しかしジャックはユキヲは必ず取り返してみせると思っていた。
ユズルはジャックの妻から、ジャックはそこに来るのでは?と先日、問い詰められていた。
197:創る名無しに見る名無し
13/05/28 16:40:42.08 NTMUC4zO
我が子と一緒に住みたい、そんなバカげた理由で妻妾同居を実践していた英秋は実際狂っていた。
大勢の女子供と共同生活をする英秋を見て、人は新興宗教の教祖のようだと噂した。
次から次に女に手を出し続けた。
バカな女たちも英秋の周りに群がった。
英秋は女や子供達の気持ちなどは何も考えていなかった。
ただ自分の気持ちが満たされればそれでよいという究極のエゴイストだった。
女や子供が離れていくと不安になった。
そんな英秋も介護5の寝たきり老人となり、ひっそりと最期の時を待っていた。
198:創る名無しに見る名無し
13/05/28 16:56:01.52 NTMUC4zO
黄身拾っは、麻衣のあまりの軽薄な行動に呆れ果てた。
二度と日本には戻らない、良き母、良き妻になると黄身拾っと約束してアメリカに帰ったのは2週間前のことだ。
この子は我慢や努力って事が全く出来ないの?全てが中途半端!
こんな人間のクズは何をやっても上手くいかない。
黄身拾っは、麻衣とは今後かかわらないようにした。
199:創る名無しに見る名無し
13/05/28 17:08:20.54 NTMUC4zO
マリアは歌手を夢見ていたが、祖父のコネであわよくばと考えていた。
祖父が祖父なら孫も孫。
どうしようもないクズだった。
英秋ももう過去の人。
英秋を覚えている人間はほとんどいない。
時代も変わり、何の権限も力もなかった。
過去の栄光にすがって、根拠なく威張り散らすだけの無能な男だった。
マリアは祖父のコネが全くきかないと分かると落胆した。
200:フィクション
13/05/28 17:10:48.57 sM3CXTwC
隣の岩子ママの店からも、青春の光と影Both Sides Now/ジュディ・コリンズJudy Collins
を唄う声がする。なんとなく遠い昔、聴いたよな 懐かしいような
その後、黄身拾っは、麻衣のためだ。毅然としようと。
ユズルに電話を返した。
“麻衣が赤ん坊を連れてうちに来ても、もう預かりません。
麻衣のためにはならないので..。
そしてこの後、黄身拾っは、岩子ママの店の隣にある自分の店をたたむ事となる。
岩子ママからも決別状を渡されたよな状況が訪れた。
清太の息子、澄太が
また岩子の店を尋ねて来た。そして隣のジャズカフェの黄身拾っが
あの日、公園に澄太が、清太からお仕置きにされた時、
段々と暗くなる公園から、清太に久しぶり電話をかけ、澄太を迎えに来るよう頼んだことが、
澄太は不思議だった。始めて逢った、おばちゃんがなぜ、いきなり、父ちゃんの電話番号を知っていたのだろう。
父ちゃんはこの辺りの街で、沢山の女たちに自分の電話番号を教えまくって来たのか?
そんな風に子供心、考えていた。
岩子は自分も複雑な家庭、親が離婚し、後妻が来たり、片親が離婚したため、大好きだった祖父母と逢えなくなった事など思い出した。
澄太が帰った後、岩子ママはこの街はあまりに沢山の人たちが住んでは居ても地図から見れば、
とても狭い。日本でさえ地球儀から見れば、とても小さな狭い島だ。
黄身拾っは、因果関係が何かとか酔って言った事があるが、実はとても狭いのだ。
例えば小さな学校内の生徒数はマンモス数でも、狭い校内を歩き、ある部屋に入れば自分が元住んでいた住宅地に住んでいた者とぶつかる事、なんだ不思議ではない。
黄身拾っのジャズカフェの土地は岩子ママの土地だった。
岩子ママは、黄身拾っに伝えた。
「私、店をたたんで、この土地と、あなたのジャズカフェの土地と売ろうと思うの。実は借金があり土地を担保にしていた」と借金など無く嘘をついた。
黄身拾っは麻衣が来て何か頼んでも断るとユズルに断言したばかりだった。
自分が言った事は、自分にも返って来るものだね。
黄身拾っはジャズカフェの地を購入する程の貯金は持たなかった。
その時、待子がいたホーム施設から電話がかかる。
母、待子が亡くなったという。
__________________
その頃、澄太の母、ユリは綺麗に化粧し先週からパート勤務に向かっていた。
麻衣の母、ミナが勤務していた、音楽事務所だ。
ユリはとても凛としたおもだちで美人だった。惚れぼれと見める男性職員もいた。
ある男性職員がユリにコピーを頼んだ。
ミナが再婚した男性で、ミナはその頃、麻衣の赤ん坊ユキヲの子守に夢中でいた。
麻衣は、また自分が所属する音楽事務所に向かった。寝不足で肌荒れは酷かった。睡眠不足のストレスで声の調子も悪かった。
そしてまだ21才のシンガー麻衣には、子供がいるとジャックがメディアに流していた。
201:創る名無しに見る名無し
13/05/28 17:26:19.49 NTMUC4zO
マリアはとりあえず祖父を見舞った。
目の前に横たわる老人が時代を作った大ブロデューサーだとは思えなかった。
マリアはガッカリして、英秋に声もかけずに病院を出た。
一方、麻衣は評判を落とし、鳴かず飛ばずの状態が続いた。
若くて綺麗で花がある子が次々と現れる芸能界では、麻衣程度では鼻も引っ掛けなかった。
202:創る名無しに見る名無し
13/05/28 17:41:36.49 NTMUC4zO
麻衣は薬に手を出し、そしてアッサリ捕まった。
新聞も週刊誌でも、小さな扱いだった。
裁判により、ユキヲはアメリカの父親に引き取られた。
麻衣は全てを失った。
黄身拾っは麻衣の事を新聞で知った。
特に驚かなかった。あの子ならやりかねないなというのが正直な感想。
自業自得ね。
黄身拾っはつぶやいた。
203:フィクション
13/05/28 17:43:30.91 sM3CXTwC
ミナが赤ん坊のユキヲを麻衣の祖母、夢子に預け
買い物に出掛けた。
抱っこしたユキヲが眠ったので夢子は
台所の仕度を始めた。
夢子の家の裏窓から金髪の男が侵入し
ユキヲを抱き寄せ逃げた。
夢子が戻るとユキヲが居なくなっていた。
夢子はミナに急いで電話した。ミナは警察に通報し
夢子の家に向かった。
麻衣はその頃、休みが多過ぎて キャンセルした仕事がいくつかあり
事務所から解雇されていた。
他部屋では変わりに、新人の娘がいた。麻衣より一つ年上のマリア風貌のあの娘。
性格はおもろ系だけど、唄はとてもいいと事務所は乗り気でいる。
_________________
麻衣が、黄身拾っと岩子の店に向かうと、どちらの建物にも青いテントがかけられ(立ち入り禁止)となっていた。
麻衣が途方に暮れていると、ミナから至急の電話がかかる
ユキヲが行方不明、さらわれた。
204:創る名無しに見る名無し
13/05/28 17:47:32.92 sM3CXTwC
そして同時期頃、喜美寛もユズルとの仲、繋がりをその手の週刊誌がひっそり記事としてピックアップしていた。
そしてサキは何とその記事を書いたライターに
喜美寛とユズルは兄弟だと暴露していた。
205:フィクション
13/05/28 18:43:38.58 sM3CXTwC
.... .... ........。
ベンチで起きると夢だった。
小さな麻衣ちゃんが
幼稚園の友達と公園で遊んでいた。
友達のお母さんは犬を散歩させていた。
向こう側のベンチには、おじいさんが いつもの様に杖ついて座り
あの花畑を眺めていた。
...。なんだ、夢か..。
麻衣ちゃんが、おじちゃん、おはようと、声かける。
広太おじちゃん、ママは、披露宴のウェディングドレス決めたそうだよ。
広太おじちゃんは、もうすぐ、ななみ、のパパになるんだね。
ななみ? 誰だ
ななみは、おじちゃん、どうしたの?ななみ、は私だよ。
ななみ、て、 麻衣ちゃんは? ママのミナさんは? ママの名は、きみ世だよ。どうしたの?、広太おじちゃん..。
ああ、そうだった。ずっと夢見ていたよ長い、長い夢。夢だから、事実ではないよ。
プッ........と画面消え
....
そう、動画コメント欄をジャックした創作小説は終わった。
動画の管理人はその小説の文章的な問題から意味が判らなかったが
作者は、管理人の動画コメント欄をジャックしたかったと
薔薇とチューリップ、桜などの絵文字に こぶたの絵文字を添えていた。
この小説は、某らんどのブック機能に納められましたと、URLが添えられていたためアクセスしたが、閲覧者の足跡もコメントもなかった。
しかし
作者からの解説に、この話しはフィクションですが、一部、ノンフィクションかもしれません。
いつもの如く ネット回線を切って、
歯を磨きに向かった、映っている、歯を磨く者の姿が。
歯を磨きながら、誰だ?オマエは知らないぞ
オマエなど知らない。
そして、その上に
君色チックな☆ミステリー
というタイトル文字が表示された。
俺は、ネット中の住人で、実在はしないのか?
そう思って、部屋に戻ると
マイちゃんより☆というタイトルのメールが入っていた。
マイちゃんは部活の吹奏楽部から送信していた。
弟は、誠君。実際、住んでいる、お父さんは譲、お母さんは、ミナヲさん。
僕は、俺は、...という名。
ピンポーン♪
ああ、君世が来た。
今日は 渚♪に行く日だった。
俺は、俺は誰だ
きみ世と結婚するのか?
俺の部屋にはギターと楽譜が散乱していた。
◆ END ◆
206:創る名無しに見る名無し
13/05/28 19:50:30.72 sM3CXTwC
【第一章】終わり
207:創る名無しに見る名無し
13/05/28 22:16:47.06 sM3CXTwC
【第二章】始まり↓
僕、きみひろと結婚すんだよ
俺、きみひろと結婚するのか
あれ、俺もだよ
あら僕もだよ
たぶんそうだよ
なぜだろう
それで 、誰 の 子 だ、け を
生むんだい
沢山と結婚して
ただ 独りの子だけを生みたいのでしょう
だったら
独りだけ、心も選ぶのでは
削除依頼に出すのかな
こういうのも
メンタルから削除依頼に出すのかな
208:創る名無しに見る名無し
13/05/28 22:18:48.78 sM3CXTwC
僕も俺も、きみひろ、とケッコンするけど
あいしているのは別の者なんだ
だけど きみひろと
ケッコンしなくてはならないらしい
きみひろのシナリオでは
露骨な性描写が必要らしい
マズイだけの性描写だ
ゲロみたいな
209:創る名無しに見る名無し
13/05/28 22:23:26.39 sM3CXTwC
俺も、僕も
魚とケッコンしなくてはらないらしい
食べてポイの魚と
魚には、あいしていると
つたえなくては
食べさせてくれないからね
本物がわらうぜ
本物が消えるぜ
きみひろ魚は
鮮度切れたら
マズイと
他の鮮度ある魚をまた見つけて
食べてるかもしれないね
本物の愛など
軽くて 天秤にかけ
上がったね
210:創る名無しに見る名無し
13/05/29 09:24:28.40 45QKdiHs
スレリンク(news4vip板)
211:創る名無しに見る名無し
13/05/29 09:26:42.53 45QKdiHs
スレリンク(musicjg板)
212:フィクション
13/05/29 09:45:07.66 45QKdiHs
>>205の続き
....が、きみ世と青い車で海に向かうと
砂浜を歩く五人連れの家族がいた。
10歳くらいの金髪のお兄ちゃんが、6才の弟と砂で何か作ったり、
貝殻を拾ったりしていた。
ちょっと小太りの父が息子たちに何か教えている。
その父は、小さな女の子を抱っこしているお母さんに手をふり、
麻衣。潮風が冷たくなって来たから帰ろうと皆、砂浜からこちらに向かって来た。
きみ世と、....の横を、小さな女の子を抱いた麻衣が通り過ぎる。
そして
「今は幸福だから」と、
きみ世の横で、つぶやき、車に乗って帰って行った。
きみ世は回想した。
ユキヲをジャックに誘拐された麻衣。ユズルは父英秋にその事を伝えた。
英秋は国際探偵を使い、ジャックが麻衣と付き合う前から
二人の子持ちで麻衣を騙していた事。
ジャックはユキヲを誘拐したが、ユキヲにミルクを与える金もなく
二人の子を育てている妻のところへ連れて行った事。
そしてジャックの妻は、ユキヲの存在が邪魔だという事。
英秋は探偵を使い、ジャックの妻にユズルと一緒に事実を伝え、
ジャックの妻に高額の慰謝料を払い、
ジャックが留守中、ユキヲを返して貰う。
ユズルはユキヲを抱いて、日本に戻り、連絡し麻衣の元へユキヲを連れ戻した。
麻衣はもう二度とユキヲとは離れないと強く抱きしめた。
213:創る名無しに見る名無し
13/05/29 09:58:33.36 45QKdiHs
そう、....の動画コメント欄に話しの続きが載っていた。
コメント欄には実在する人物のよに
麻衣の母親としての責任などに対して感想が多かった。
その動画コメント欄に続きがまた載せられた。
きみ世は整形し、若返って、外見は麻衣くらいの年頃の娘となっていた。
歌の人気は地道に安定し、貯金もたまり土地を購入しまたカフェを経営した。
ジャズ以外の阻広いジャンルのステージが可能な少し広い洒落た音楽専門のカフェ。
ふるき良き時代、昔の名曲などがレコードから流れて来るカフェ。
私たちがどんなに弱さから迷っても音楽は大切にしたい。それは、きみ世の信念となっている。
海と空の境界線は曖昧なよく晴れた日
潮風がぎりぎり冷たくなるまでそこに居て
車に乗ると ....が
きみ世、君は一体、何才なんだろうか。年齢不詳だが
きみ世は僕と一緒に暮らしたいかい?
きみ世は、母が亡くなった後、
自分がいつ生まれたのか判らなくなってしまった。昭和生まれなのは確かだ。
また乖離的な障害が母が他界し発症したのか?
しかし発作も苦しさもない。
音楽を探しラジオをまわすと
若年性認知症について解説が少し流れた。
214:創る名無しに見る名無し
13/05/29 10:04:33.71 45QKdiHs
....が家に戻り、ネット回線を繋ぎ
自分の動画を見ているとそのコメント欄に、
あのストーリーの続きがあり
話しは、今日、海で見た光景、五人連れの家族連れ、金髪の息子、姿など同じ。
きみ世のことなどが
今日見た、起きた内容だった。
しかし書き込み日付は昨日だった。
アクセスしながら、大体、俺は誰なんだ
俺は誰なんだろう..。
鏡を見ると知らない人間が映っていた。
ただ部屋にはギターと楽譜が散乱している。
自分が誰だか判らないという病はなんだろうか。
215:創る名無しに見る名無し
13/05/29 10:06:27.48 QwLiY7pk
>>202は、どうなったの?
無視?w
216:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:23:03.22 45QKdiHs
>>202のような夢を見て起きた日を思い出した。
起きた後、黄身拾っは、母、待子が亡くなった事。
岩子ママが店をたたみ、喜美寛の店の土地も所有していたため
借金を返すと嘘をついて
喜美寛のジャズカフェも閉店となった事。
岩子ママはさりげ、澄人の話しをし清太のことも伝え、
清太と逢いそうな場所から離れて暮らした方がいいと勧めた。
そして岩子ママはフランスでしばらく暮らすとその後、日本を後にした。
217:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:32:41.31 45QKdiHs
清太の妻、ユリは離婚して下さいと多情、浮気性の清太に伝えた。
ユリは再婚するという。
相手はパート先の会社の人で
麻衣の母ミナの再婚相手だった。
ミナはユキヲが誘拐された後、
ユズルと一緒に、アメリカで
ユキヲを捜していた。
ユキヲが麻衣の元に戻ると
再婚相手と離婚した。
その後、その相手はユリと交際を始める。
ユリが清太に離婚話しを伝えていた隣の部屋で、
澄太は、マコトが亡くなった後から
一度も風呂に入らなかった。
身体も頭も洗わず
学校で異臭がし、先生がシャワーで無理矢理、頭髪を洗い、風呂に連れて行き身体を洗った。
友達たちは、マコトが亡くなったショックで
身体を洗わず、不潔になったのだろうと半ば、同情していた。
それから澄太の衛生面は身体、住まいと悪化し育って行く。
218:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:37:10.45 45QKdiHs
十年後、二十歳になり家を出た澄人は
成績優秀だけは守り、倍率高い大学に合格し
家を出て独りで暮らしていた。
コンビニに行くと異臭を放ちながら
コンビニ弁当を買って、
帰宅し食べると部屋中、空き箱だらけ。
ネットを点けると、浮気性を正当化する書き込みを見つけたら反論超えた、AA文字で伝えまくっていた。
219:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:43:10.32 45QKdiHs
黄身拾っは、歌う時は
喜美寛、ふだんは
きみ世と名のっていた。
整形し痩せて姿変わり、以前の姿を知る者たちは黄身拾っだとは気づかなかった。
きみ世は、綺麗に見られるために、整形してはいない。
清太と偶然、出逢っても
黄身拾っだと気づかないような外見にしたかった。
岩子ママが十年ぶり、フランスから帰国した。
空港で、黄身拾っこと、きみ世に再開したが
あなた?..どなた?
黄身拾っはもう白髪が生えている年齢よ
あなたは、どう見ても、二十歳前半の娘。
待ち合わせ相手、間違えてない?
そういう岩子もフランスで整形していた。
前より女性、おばさんに見え十年前より若くも見える。
220:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:50:01.30 45QKdiHs
こういった内容の小説が動画コメント欄にと記され、続く。で今日も終わっていた。
玄関からピンポンと、きみ世が鳴らした。
その入口の隣の部屋から
大学生だろうか玄関から出て鍵かけて出掛けていた。
異臭が漂う。
岩子ママが
昔、子供だった自分に
“あなたの人生を大切にして生きて行きなさい。
その青年の脳裏で時折、聞こえて来る。
221:創る名無しに見る名無し
13/05/29 13:52:46.72 45QKdiHs
きみ世のチャイムを聞き、....が扉を開けた。
そして、きみ世に尋ねた。
ごめん..きみ世。俺さ、
自分の名前、忘れたんだ。
教えてくれないか?
きみ世は、あだ名で彼を普段、呼んでいた。
ネムイ君。と呼んでいた。
222:創る名無しに見る名無し
13/05/29 17:47:35.64 45QKdiHs
ネムイ君は二年前、きみ世、喜美寛の音楽カフェのイベントの
ギタリストとしてやって来た。
イベントが終わった打ち上げ会で
ネムイ君は、アニソン、メドレーをじゃんじゃん弾きだし
きみ世はバビル二世やらトリトンなどを一緒に唄った。
きみ世は何も深く考えはしなかったが
ネムイ君がなんとなく、
きみ世とユズルを合わせたような顔立ちだなあ、と
ぼんやり考えていた。
歌う声もユズルに何となく似ていたが
ムネイ君は、ボーカル体験は無く
歌っても荒削りな外れた音階が多かったが
ギターはあらゆるジャンル何でも弾けた。
キンクス、ストーンズー、ディラン、ビートルズから
童謡、アニソン、サントラまで何でも弾けた。
223:創る名無しに見る名無し
13/05/29 17:58:41.05 45QKdiHs
ただネムイ君は物忘れ、健忘などまた、副人格の数が多く、主人格のネムイ君はどれなのか
また各人格のタイプに合わせギターを弾いていた。
副人格が変わると、いきなりジミヘンなどを信じられない様な神様でも宿ったかのようなテクニックで弾き出す。
しかし別副人格に変わると、ジミヘンの曲さえ覚えてなかった。
そのため仕事にその影響が出ては契約を解約されるなど何回か体験した。
きみ世とは、仕事をしているうち親しくなった。
_______________
その頃、
マリア様、女神様風貌の女性アーティストが
武道館でのライブを済ませた後、
実家に帰っていた。
帰省すると、母マリアが、娘が業界で女王様扱いばかり受け疲れていると
得意のお袋の味のご馳走で出迎えた。
マリアは久しぶり娘の名を近くで呼んだ。
トメ子。お帰り。
224:創る名無しに見る名無し
13/05/29 19:13:21.61 45QKdiHs
トメ子は明日、おばあちゃんの見舞い行きたいねんけど。と母マリアに伝えた。
そして翌日、おばあちゃんの見舞いに行った。
おばあちゃんは母マリアが小学生の頃から
意識は回復せず、ずっと寝たままだった。
母マリアは弟のユズルはあの事件で亡くなったと知人から聞かされていた。
しかし音楽番組で歌っているユズルをただ、ぼんやり見て聴いては
何か、気にかかる点が。独特の節まわしで歌う癖がユズルは幼少期からあった。
トメ子は、おばあちゃんの事を葉子さんと時折、呼びかけながら
おばあちゃん葉子が若い頃、綴った詩集を
葉子おばあちゃんの傍らで読むのだった。
トメ子は小さな頃からほとんど毎日、葉子おばあちゃんの詩集を詠んで来た。
その頃、ネムイ君は、自己確認のため
母親に連絡した。母親が電話に出た。
ネムイ君の母親はオカマだった。
しかし小さなネムイ君を実家の母に預けては
都会で働いて店を開いた。
小さなネムイ君を育てる前は普通の男性だったが
ネムイ君の母がある事件の数年後、事件の後遺症から他界したため
ネムイ君の母と結婚するつもりだった男性は、ネムイ君の母親になろうとオカマになり母親となった。
和服姿で授業参観日に出席した。
ネムイ君は中学生ぐらいの頃からギターに夢中になった。
ネムイ君はオカマの母が働いていた都会の店は一度も訪問した事はない。
大人になったネムイ君はギターリストとなりオカマ母の知人が音楽業界の人で
ネムイ君に喜美寛の音楽カフェを紹介した。
ネムイ君から電話を受けたオカマ母は
フランスから帰国したばかりだった。
あのこ、ちゃんとやってるかしら。
そう岩子ママはつぶやいた。
225:創る名無しに見る名無し
13/05/29 19:33:52.99 45QKdiHs
葉子おばあちゃんは意識は回復しないまま
時折、小さなユズルの夢を見ていた。
あの事件の日、ユズルの身を護りかばいながら、
葉子は遠ざかる意識の中
近くにいた、ネムイ君の母親、ネムイ君を抱き逃げようとした
リリィに
葉子は動けなくなった身で
ユズルをこの家から連れ出して..と倒れたユズルをリリィに頼みこんた。
リリィは我が子を抱きながら、意識を失った葉子を見て
今はすぐに逃げ出さなくてはと
ユズルをなんとか外に引きずり出し裏庭に避難した。たまたまタクシーが外道に止まっていた。
そしてタクシーに子供二人を乗せて急いで逃げた。
サキはその時、母親たちのほとんどがあの家に在宅していたため、買い物に行き帰って来た。
そして大きな声で叫び、救急車を呼んだ。
そこに、ユズルと、きみ世と、きみ世の母、待子と
リリィとその子供が居ないため、
呼びかけても反応がない葉子を見て
リリィか待子かのどちらかが、ユズルを連れ逃げたのだと。
そしてリリィが我が子とユズルを連れて逃げた事が判明したが
リリィが母親たちの中では一番、身元不明であの家に住んでいた。
彼女が元働いていた新宿やら知人を尋ねたが判らぬまま時間が経過した。
リリィも殴打を受け怪我していたが、元気ですぐ回復した。
しかしその二年後、後遺症をいきなり発症し
二人の子供の元へ帰らなかった。リリィの知人は
リリィと血が繋がらないユズルを孤児いんに預けた。
リリィの息子は、リリィの交際相手の男性が養子に迎え
今日から私が、あなたのママよ、とその子に伝えた。
226:創る名無しに見る名無し
13/05/29 19:41:56.46 45QKdiHs
リリィは事件後、ユズルをあの家に返せば、ユズルが危ない。警察に話してしまえば
ユズルは、あのたくさんの子供たちの父親、英秋に警察は引き渡すだろうと
私の身元が英秋にばれてしまえば
英秋は、我が子を連れて行ってしまうだろう。
そんな強迫観念に毎日、リリィは怯え暮らし精神的に病んでいた。そしてある日、救急車で運ばれ
ふたりの子供の元へ帰らなかった。
227:創る名無しに見る名無し
13/05/29 19:49:52.25 45QKdiHs
意識回復なし、葉子おばあちゃんは
ユズルの夢を見ていた。
近くにいる、きみ世ちゃんと英夫に
ユズルはアニメソングを教えていた。
きみ世ちゃんのママ待子さんは
ユニークで、おもしろい人で子供たちをいつも笑わせていた。
________________
サキは時折、リリィがこぼしていた、ぼやきを思い出した。
なぜ、息子に英夫と、英秋の英からとり付けたのかと。
英秋が無理矢理つけさせた名だった。
小さな英夫は 時々しか帰って来なかった
英秋が弾くギターを気に入っていた。
僕もいつかパパみたいに、ギターを弾くよ。
228:創る名無しに見る名無し
13/05/29 19:53:54.31 45QKdiHs
ネムイ君は自分の名を、実家で誤魔化しながら尋ね
思い出した。英夫という名だった。
その名を思い出すたび、
その名を印した免許証などを
別副人格者は、川に捨てたり破り捨てたりした。
ネムイ君は 副人格が交代するたび
その間、眠ってしまい、
よく昼寝をする眠たがりな奴だと
ネムイ君と、あだ名がついた。
229:メシア ◆grfILzw72eTv
13/05/29 20:04:14.87 3bs3wUvx
URLリンク(live.nicovideo.jp)
230:創る名無しに見る名無し
13/05/29 20:05:13.97 45QKdiHs
ネムイ君こと、英夫は
大人になり音楽番組に出ていたユズルを
一年半くらい一緒に住んでいたユズルだとは気づかぬままぼんやり眺め
曲をコピーし、得意のギターで弾いていた。
働きながら人前で弾いているうち、音楽の世界に入っていた。
オカマ母の岩子の店に、あの頃、小さかった、きみ世がユズルが
客として来ているなど全く知らなかった。
岩子は知っていた。英夫があの事件の家に居たことを。
231:創る名無しに見る名無し
13/05/29 20:06:41.29 45QKdiHs
英夫は自分の名を思い出すたび
記憶や主人格が乖離し、自分を忘れてしまうのだった。
232:創る名無しに見る名無し
13/05/30 14:22:12.66 E/DeiwMd
その日、空は高かった。
隣の部屋に住んでいた、澄太は着る物が無くなったため、久しぶり洗濯物を干していた。
すると隣から信じられないようなギターテクニック音が聴こえて来た。
そして、しがれ枯れたよな声からいきなり高い声へと変動したようなエキセントリックな声。
ギターが弾く音階は地下から地上へそして空まで解き放たれていくような。
澄太は、凄い、スゲー、なんなんだ..と感動し
隣の住人が気になった。
隣の住人、ネムイ君は、乖離し別表情でギターを弾き終えると、そのまま眠った。
しばらくしてピンポンとドアベルが鳴りネムイ君は起きた。
きみ世が、お昼のお弁当作ったからと渡した。
結構、大きな重箱でこんなに食べれないと、
きみ世にもランチをここで食べてから仕事に行かないかとネムイ君は伝え、一緒に弁当を食べていると
ネムイ君の電話にメールが入った。開くとオカルト音が添付されたメールで
“君の動画のコメント欄、今日は読んでみた? という内容のメールだった。
きみ世は以前、そういうオカルト音入りのメールを貰った記憶を思い出す。
ネムイ君が自分の動画コメント欄を見ると
いつものストーリーの続きが載せられていたが、その内容は、今週、ネムイ君が向かった先での出来事だった。
きみ世が何これ?と一緒に読み、前ストーリーまで戻し読むと、きみ世の事まで記されたストーリーだった。
ネムイ君は乖離し健忘する癖から今まで放置して来たが、
きみ世と一緒に誰かが自分たちを、つけて観察しているか、とにかく何だかの形で情報を掴まれていると確信した。
そのストーリーの今日のラストには“驚いたでしょう。マイ、ブラザー。
この続きは
今からこれから判るでしょう。今から起きるでしょう。楽しみにして待っていなさいね。
そうコメント欄で伝えられ、別訪問者が、なんじゃこりゃ?と顔文字添えて呆れていた。
233:創る名無しに見る名無し
13/05/30 14:36:16.38 E/DeiwMd
ピンポンと音がしたがそれは隣の澄太の部屋のドアベルを鳴らす音だった。
ネムイ君と、きみ世は弁当を食べた後、何かあれば後で連絡して。と伝え、
部屋を出た。すると隣の澄太君の部屋からも誰か出た。“今日は風呂に入れよ。後で母さんも来るからな。と息子に伝える声。
清太だった。
きみ世は気づかないふりして行こうとした。
しかし清太は、あっさり、黄身拾っ?じゃないか?と声かけた。
整形したのに何で判ったんだろうか。
清太はそのまま、きみ世に尋ね返していたので、
その声が響き、
部屋から、ネムイ君と澄太も出てみた。
澄人は改めて隣の住人、ネムイ君をよく見た。
“わぁ、あのギター鳴らし歌ってた人だ。
ネムイ君と、きみ世は、澄太の異様な体臭に息を詰まらせた。
きみ世は、ならこの青年は、あの子供だった澄太君?
すると向こうから誰かが歩いて来る足音がした。澄太の母、ユリだった。
ユリは、きみ世、清太、ネムイ君が三人揃った姿を見て、
“ごきげんよう。マイブラザーたち。
そう伝え、
“あ、でも私は違うか。私だけ、あなたたちの父とは血が繋がっていないから。
そうユリは伝えた。何やらいつもの、ユリと雰囲気が違う。しかし清太は見慣れたように見ている。
澄太は、母ちゃん。どうしたんだい?何か様子変だよ。
その後ろから、帰国した岩子が、ネムイ君に土産を渡そうと歩いて来た。
空が高く見える日だった。
234:創る名無しに見る名無し
13/05/30 14:54:38.41 E/DeiwMd
サキは、ユズルに本当の事を伝えていた。
あなたの母親の葉子さんは実は、生存されていたの。
ユズルは会いに行く。場所を教えてくれとサキに伝えた。
サキはうなずいた。
その前に久美子に会ってちょうだい。久美子が今月、同じ事ばかり話してくる。あなたの事だけど...
ユズルが久美子に会いに行くと、久美子はユズルを見て
“お兄ちゃん。離婚しよう。久美子はサインしたよ。そうすれば、マコトは安心して生まれ変わり、またマコトに逢えるから。
母のサキにも同じ事ばかり伝えていた。
マコトは離婚届けにサインした。
その翌日、ユズルは、母、葉子がいる場所へ向かった。姉のマリアは、サキからその連絡を受けていた。
姉マリアが出迎え、マリアはせつなさそうに、ユズルの手を握りしめ、ユズちゃん。生きてたんだ。知らなかったんだよ。子供の頃、ユズちゃんは亡くなったと、祖父母が話していため。
そう伝えた後、ユズルを母が居る部屋まで案内した。
そこには、葉子の孫、マリアの娘、トメ子も座って、祖母、葉子が、息子ユズルに逢うという連絡を受け、仕事が休日という事で来ていた。
ユズルは、眠ったままの母、葉子の手を、あたためるよに握りしめ、
“お母さん。 と呼びかけた。
すると、葉子は、うっすら瞳を開き
口を動かそうとした。
そして涙を流していた。
そして、そのまま瞳を閉じてまた眠った。呼吸が止まり永眠した。
235:創る名無しに見る名無し
13/05/30 15:13:01.97 E/DeiwMd
澄太はあの後、母のユリから、身体を洗い、清潔にするまで人前に出るなと命令され
その間、清太と、きみ世と、ネムイ君に
ネムイ君の部屋を借りてそこで続きを話してよいか。
と伝えた。
清太は、その話しを知っている様で、いきなりで済まないと謝った。
後ろから、私も参加させて頂いてよいかしら。と岩子がフランス帰りの香水をプンプン香らせ
我が息子、ネムイ君の部屋に入った。
きみ世も昔、よく乖離だったのだろうか、あれは記憶を失い 最近よく思い出したが
清太が、一番始め、岩子ママの店に連れて行き、
それから黄身拾っは岩子ママの店の常連となったのだ。
いろんな事が在り、忘れていたが、元同居人だった清太と始めて会ったのも
あの公園のベンチだった。冷や汗をかき意識失い、ベンチで倒れていたら、始めて会った清太が、顔をぺちべち叩いて、大丈夫かと声をかけていた。
そしてユリとはその後、その公園のベンチでランチを食べていたら、私も一緒に食べていいですか?とベンチに座った。それからランチを一緒にベンチで食べ仲良くなった。
十年以上前の事。
その公園のベンチで、二人と始めて会ったのだと...
ユリの話しでは
私たち、あの事件が在った家に住んでいた子供たちよ。ネムイ君。あなたも。きみ世も、清太も兄弟よ。
そして私も、あの家に、あなたちと住んでいた。
ユズル兄ちゃんの事も、きみ世の母、他、母、その子供たちを覚えていると。
そしてユリだけ、父親と血が繋がってはいないと。
あなたちの父親は同じだと。
236:創る名無しに見る名無し
13/05/30 15:26:59.64 E/DeiwMd
ユリは、ネムイ君の動画コメント欄に小説だと載せ続けたストーリーは、
実は私だと伝えた。
清太は黄身拾っと逢う前から、黄身拾っが自分の妹だと知って、あの公園のベンチに行って、
私に、黄身拾っの友達になるよう相談かけたんだ。
ユズルと久美子は同じ父との間の子たち。
しかし久美子は知らず、ユズルの子供、マコト君を生んだ。
私はあの事件があった家で、それ以前、まだ赤ん坊だった久美子をよく
あやしていたの。
だから久美子に対しての姉だという意識は強かった。
サキも第二の母親的、存在で 二人からは特に離れて暮らしたくなかった。
清太と結婚した後も、清太に伝え、近くに住んでよいか相談した上で、久美子が住む近くに住んだ。
久美子は息子のマコト君が、うちの息子、澄太が潔癖症のため仲良くなった事が気に入らなかったようだけど。
清太は 黙っていたが急に小声で、
あれから、妹、弟たちがどうなったのか心配で、逢いたくて ずっと探していたんだ。
237:創る名無しに見る名無し
13/05/30 15:38:58.14 E/DeiwMd
黄身拾っだった、きみ世は..そうか。
だから清太と同居した時ずっと、プライベートなままだったんだ。
同居し始めた時は、公園で意識失い、よく倒れていた。
帰り道も、一度、危なかった何かにぶつかりそうで。あの頃は..
倒れた、黄身拾っを清太は背負い、
そこで黄身拾っは記憶を失ってばかりだった自分に対しての不安が強く、
あの日、清太に帰らないで、ここに居て。最近はいつも倒れてばかりで
怖いよと伝えていた。
記憶無くした、黄身拾っは、うわの空で出かけ、
見知らぬ地に来ては
なぜここに来ているのかその記憶が無かった。主人格はあまり変動は無かったが、あの頃はそんな行動ばかりで その度、意識失い倒れていた。
ネムイ君が今そんな感じだ。しかしネムイ君は多数の副人格が居たようだ。しかし目立つような人格交代でなく、
岩子は、ネムイ君が子供の頃は、ふざけているか、あの事件の後遺症で後に消えるでしょう、と見ていた。
子供の人格に副人格が多数いても
我が子の乖離性障害に気づく親たちは少ないという。
ただ岩子は昔、ネムイ君の戸籍名の英夫は改名しようとしていた。
238:フィクション
13/05/30 19:18:30.56 E/DeiwMd
清太が10才の頃、
学校から家に帰ると
パトカーが幾つも
家の周りを囲んでいた。
近所の人たちが
清太を見て青ざめていた。
中に入ろうとすると婦警さんが今はまだ中には入れない、と清太を止めた。
清太の後ろから
小さなユリと筋人が同じく学校から帰宅し
清太お兄ちゃん。ユリたちも中に入れないの。
婦警はユリたちに、お母さんは?と尋ねると
その隙を見て清太は、家の中、皆が集まり子供たち同士がよく遊んでいた広いリビングルームに入った。
荒れた壊された部屋が撮られていた。
カーテンは引きちぎられ、窓は割れて皿も割れ散乱していた。床は真っ赤に染まり
玩具がその上にも落ちていた。
10才の清太は、震えて
テラスにあったモップを手にして
赤く染まった床を拭き始めた。
これは僕たちの部屋ではない。こんな部屋ではない。今から大掃除して元に戻さなければパパも、みんなも家の中に入れない。
警察はすぐ気付くと、慌てて清太を引き止めた。
“証拠は保存しなくてはならないから、まだ片付けられないんだよ。
そう言い婦警に頼み、清太は外に連れ出された。
ユリと筋人は庭の方に周り、部屋の中を見た。二人は震える事しかできなかった。
清太は隣の家の庭の蛇口で手を婦警さんから洗われながら
掃除しなくちゃ。綺麗に元に戻さないと、みんなと会えないよ。みんな帰って来れないよ。
清太は一番、上の子供だった。
下の兄弟は皆、清太の弟、妹たちだった。
239:フィクション
13/05/30 19:37:30.02 E/DeiwMd
ユリと筋人は英秋の子供ではなかった。
しかし母親は英秋のたくさんの妻たちの一人として迎えられた。
ユリは他兄弟は皆、パパの子で自分はパパの実の子供ではないと早くから気づいてしまった。
少し背が高くなった頃、他兄弟は 母親違いの兄弟でも父親は同じなのだから実の兄弟だ。
しかしユリは他兄弟とは実の兄弟ではない、というコンプレックスが生じそれは、ユリの歪みとなり成長した。
他兄弟、姉妹たちは今頃、母親違いで父が同じだった事を気にしている者もいるでしょうけど。
...
それで、私の歪みからネムイ君の動画コメント欄にあの事実を小説と称して伝え続けたんです。
昔、黄身拾っにも。黄身拾っの時は自分で調べて
ネムイ君のコメント欄に載せた内容は、調査会社の知人に頼みました。
まず、ネムイ君に伝えたかった事は、黄身拾っこと、きみ世は、ネムイ君と母親違いの実の兄弟だという事..。
するとネムイ君は答えた。
俺は、きみ世と兄弟で、だから結婚とか 、出来ないという事 、か..。
きみ世は答えた。
ネムイ君。きみ世は、ネムイ君の事は好きだけど、結婚したいとか、そんな気持ちは無くて、恋愛感情も 、その無くて..なんというか 、何かの感が、また誘導していたような..
昔、清太が 今の私と同じ気持ちで私と、過ごしていたのかもね..。
岩子が顔を手で隠した。ごめんなさい。あなたたち二人にそんな事が起きていたなんて知らずに、フランスに居たなんて..
240:フィクションです
13/05/30 20:46:09.61 E/DeiwMd
_____________
終戦後、三才の英秋は孤児いんに居て、
生き別れた、兄弟たちといつか逢えると信じて待っていた。
そして戦地から父親も還って来ると。
母親は離れた地域で仕事をしては月末に、英秋に会いに来た。そして妹の栄子に逢ったら歌を教えてねと母と唄を歌った。
他兄弟は、母の実家や、母の兄弟に一人づつ預けているという。
しかし食べさせていくための食費はそれぞれの家は従兄弟たちも居て足りず、
英秋は孤児いんに預け、母はいつか皆、子供たちをいつか迎えに来るからそれまで待っていてと、伝えた。
そしてその一月後、母は働き過ぎ、急性の疾患にかかり、二度と英秋たちを迎えに来る事は出来なかった。
お母さんが亡くなったと伝えられた。
英秋は、他兄弟たちといつか逢える事と、戦地から父は還って来るかもしれないと、それだけを希望として待っていた。
しかし、父親は戦死されていたと報告が来た。
2年後、5歳になった英秋は孤児いんの事情から
他、孤児いんに移されて一年、そこで暮らした。
そこには3つ年が離れた妹が居たが、英秋はまだ赤ん坊だった時の妹の姿しか覚えていず、判らなかった。妹の名は栄子という名だったから。
しかしその孤児いんには三才の栄子がいた。しかし名前は待子と変えられていた。
英秋は自分の妹だとは気づかなかった。
241:フィクション
13/05/30 20:54:31.15 E/DeiwMd
________________
七歳になった英秋は孤児いんの事情で別孤児いんにまた移された。半年毎別孤児いんに、移動された。
そこで別妹、兄と再会していたものの、名を皆、変えられていたため、
判らなかった。孤児いんに行く度、同じ名の子が来るからと変えられた。
それは英秋の親戚の者がそう孤児いんに頼んだことから、幼かった英秋は気づかなかった。
どの孤児いんも沢山の子供たちが居て、その中には
待子、夢子、拓也と名を変えられた子供たちが、自分の“兄弟だとは気付かずに、沢山の子供たちが居た孤児いんをしばらく点々と回され
九歳の頃、ある孤児いんで落ち着いた。そこで15才まで過ごした。
そこで一番上の兄として下の弟、妹たちの面倒を見ていた。
その孤児いんでは週2回、音楽会を開いては、先生が子供たちに、唄や楽器の弾き方を教えていた。
途中、弟や妹たちが養子とされたり、里親が迎えに来たりして別れるたび、辛かった。
里親のとこに戻った子供の中には、あの子の家は貧乏のあまり餓死したという話しを聞いて..。
英秋は大人になったら金を稼いで、この孤児いんの子たちに栄養ある美味しい物を食べさせると自身に誓った。
11才の時、近くの店の掃除など手伝いをしてその分の小遣いを貰っていた。
その店はジャズやアメリカの最新の音楽がよく流れていた。手伝いをするうち英秋は、アメリカで流行っていた歌、音楽をそこで覚えては歌ってみた。とても上手いとよく褒められていた。
ある日、英秋の元に、父の肩身だとマンドリンを渡された。先生から習い弾いて演奏してみた。
手伝いをしていた店に行き、マンドリンが弾けると伝えると、ギターの弾き方を教えてあげるからと習い、ギターの弾き方を覚える。
13才の頃になると子供が弾いたとは思えないくらい上達し
15才の時は天才のよに云われていた。
そしてある者がアメリカに向かうがこの子を養子とし、向こうの音楽を習わせてよいかとの話しが孤児いんに来た。