【なりきりリレー小説】ローファンタジー世界で冒険!at MITEMITE
【なりきりリレー小説】ローファンタジー世界で冒険! - 暇つぶし2ch198:エスペラント=ゲシュペンストイェーガー ◆hfVPYZmGRI
12/09/20 23:14:47.08 syF3I462
マダラの放つ神羅天征はやはり伊達ではなくこの森ごと周囲を吹き飛ばした
此処には爆心地のように何も無い更地と化した
この出来事に対して当然森の外の住人は大騒ぎになっていた。
幾らこう言った事が日常茶飯事でも、消え方が尋常じゃない事とアインソフオウルの種子により不安定になっていると言う事もあったのだろう。
輪廻眼を持つマダラの仕業と知るには先ずは生き残った者達以外知るところではないのだが。

「……なんとか防げたか」

周囲には数え切れない夢双剣が周囲を取り囲みそれを防御術式として展開していた
そして何とか限界ギリギリ状態であるため超人刻印―ツァストラコード―を詠唱を諦め全力で回せるだけの力を回した状態での賭けだった
お陰で防げたものの黒い十字の剣全ては全てボロボロであり、纏っていた仮面にもヒビが入り直ぐにでも砕けそうになっていた
だがそれでも右腕に抱えた小さな命、淫夢くんだけは死守することが出来た。

「良かった…大丈夫かい?」

その一言を言った次の瞬間、仮面が完全に砕け顔の半分だけ素顔が現れる。
淫夢くんに向けている瞳はとても優しく、暖かい気持ちに溢れていた。
そんな時、ゲッツの声が聞こえてきたので振り返るがフォルテに背負われながら
その様子もとんでもない状態になっていたが

>「お前ら、死んでねェかァ―!?」
>「おい、どーにかしろよ!! してくれ……して下さいお願いします!」

「そんな状態なら他人より自分の心配をしろ!ったく急いで病院行きだ!」

自分より相手を心配するゲッツに対して溜め息を吐きながらも自分も何よりも淫夢くんの命を優先したため大概だが
近づいてメディアラハンを掛けて全員に対して完全回復させるが一応と言う事もある

「とりあえずは完全回復させたが病院に行くぞ、念の為だ」

別に仮面が割れて素顔を見られても構いやしない、既に名前を隠す意味も顔を覆う理由も無い
周囲を見渡すが其処にはドナルドらしき正しく吐き気を催す肉塊と化していた
そりゃそうだかなりの近距離に居たのだから挽肉になっていてもおかしくない
だがそれでも違和感を感じる、それは何なのかは分からないが

「あの淫夢ファミリーは出てくる気配が無かったがまさか互いに潰し合わせる罠だったとも
今更ながら思いつくとはな」

何にせよ今は生きている油断ならない状態だが、今は生きていると言う事で良しとしよう。

199:ゲッツ=ベーレンドルフ ◇DRA//yczyE
12/09/21 23:35:07.19 jCvAJCj9
フォルテを何とか回収して助けるも、ゲッツの足はブラクラもびっくりな有様に成っていた。
痛みに強いとは言っても、精神が消耗している状態の満身創痍に倍プッシュである、当然の様に着地すればどうなるかは決まっていた。
バランスを崩し前へと倒れ込みそうになるも、フォルテがゲッツを担いだ。

>「人の心配してる場合じゃねーよ、バカ!」

「いんやァ、生きてりゃ―イッツツツ……、なんとかなるしよォ。
 それに、ダチ助けた怪我ならそりゃ名誉の負傷だから問題ねェし」

ゲッツ独特の、誇りを重んじる理論がフォルテの言葉には返される。
と言っても、冗談ではないダメージな為、流石に表情は引きつり気味だ。
体格差も有るため、比較的長身とは言えど筋量が少なそうなフォルテに負担を掛けない程度に無事な左足に体重を預ける。
そのまま、フォルテに引っ張られる形でアサキムの所までひょこひょこと動いていく、が。

>「ビャク、に頼んでくれ。少し歌を歌うから。」

「うっわ、羨ましいんだけど。フォルテと良いアサキムと良い歌えばかわいい女の子に会えるとかちょっとかなりマジで裏山……ッ、つつつつつつつー!?」

アサキムの言動に気を悪くした様子は無いものの、そのまま少女を召喚したアサキムを見て、軽口。
最近の若者は歌って女の子出すのが流行りなのかァ?と冗談を口にするが、この中で一番の若輩者はここに居る、ゲッツ・ベーレンドルフ(23)である。
そうこうしている内に、仮面に罅を入れたエスペラントが現れ、こちらにやってくる。

>「そんな状態なら他人より自分の心配をしろ!ったく急いで病院行きだ!」

「だァから、自分の限界はわかってるからそこまで取り乱さンくてもよォ。
 まあ、ここまで無茶こいたのは数年ぶりだけど」

周りの取り乱し様に、なんとなく困惑しながらゲッツはエスペラントの治療をおとなしく受ける。
元々傭兵であり、どちらかと言うと個人主義の場で戦い続けてきたゲッツは、主義から他者を心配する事は有っても、あまり他人に気をかけられたことは無い。
だからこそ、なんとなくくすぐったいようなむず痒い気分になる。

>「とりあえずは完全回復させたが病院に行くぞ、念の為だ」

「……病院、苦手なんだよなァ。
 つか、竜刃がある程度体、補修とか調整してくれると思うから問題ねェかも」

ほぼ完全回復しつつ有るが、右足は先程まで原型をとどめていなかった。
流石に僅かな傷跡や裂け目は残っていたが、それらは傷口から染み出す銀色の液体で埋められ、次第に肉体と馴染み傷跡を消してしまった。

「ま、なんだ。サンキュ、エスペラント」

ひょこり、と軽く頭を下げて、ゲッツは礼を言い。
一息つきつつ、その場に座り込み、大の字に倒れこんだ。

200:??? ◇DRA//yczyE
12/09/21 23:37:49.48 jCvAJCj9
―と、一息つけるような雰囲気であった所に、状況を動かす事態が起こる。
空間に僅かな撓みが生じ、何かがここに現れたのである。

「く、ヒヒ。コレが、滅びの種……!
 淫夢ファミリーを雇った甲斐があったというものだ、ヒヒュヒュフ……」

唐突、空間転移の魔術を行使したのか、爆心地に現れる一つのローブ姿。
白一色の装束に、鏡面加工された仮面を被った姿は、清潔感にあふれながらも病的な要素を感じさせる。胸元には煌くアミュレットが有り、それが唯一人間味を感じさせない彼に個性を与えていると言えた。
その、比較的長身な細長い白装束は、おもむろにドナルド〝だった〟肉塊に手を突っ込むと、手のひらサイズの黒い宝玉をひきずり出した。

「ヒヒャヒュヒヒヒヒヒヒヒヒ……。
 これ、ガ。コれガ……。」

白ローブは奇怪な笑いを上げながら、その宝玉を眺めていた、が。
回りにいる術者の存在を感知すると、即座に転移術式を起動し、逃げ出そうとしはじめた。
淫夢ファミリーの痕跡、ドナルドが暴れ、あまつさえ忍者まで現れた今回の事態に一枚噛んでいるのはきっと間違いない。
逃走までは1秒と掛からないはずだ、何とかしなければこのまま逃してしまうだろう。

201:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/09/22 01:06:24.71 PYMSRaXA
>「いんやァ、生きてりゃ―イッツツツ……、なんとかなるしよォ。
 それに、ダチ助けた怪我ならそりゃ名誉の負傷だから問題ねェし」

「ゲッツ……」

英雄に憧れる少年のような事を言っているが
とっさに自分の事は二の次で誰かを助けるなんて誰にでも出来る事ではない。
ちゃんとお礼を言おうと思って口を開き、いざ出て来た言葉は―

「さっすがオレの見込んだ勇者様! 惚れちまいそうだぜーっ!」

おちょくっているようにしか聞こえないのは多分気のせいだ。
さて、オレの懇願を聞いたアサキム導師の反応は……

>「ビャク、に頼んでくれ。少し歌を歌うから。」

そう言って呑気に美少女を召喚しはじめた。

「おい、そんな事してる場合じゃないだろ!」

>「うっわ、羨ましいんだけど。フォルテと良いアサキムと良い歌えばかわいい女の子に会えるとかちょっとかなりマジで裏山……ッ、つつつつつつつー!?」

「お前はいーから黙っとけ! ……~~~~~~っ!」

無理な体制で負担をかけたせいか、ここにきてマジックアローが貫通した部分が痛みはじめた。
断じてオレがチビキャラなのではなく、こいつがでかすぎるのである。
( ´∀`)< 水増し込みで約170㎝ 水増し部分を8~10cmと仮定すると……おそらく本来の身長は(お察しください)
        戸籍上の性別を基準にするとギリで平均値以上かモナ!
……今いらん注釈が入った気がする!

202:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/09/22 01:07:26.37 PYMSRaXA
それはそうとビャクことエスペラントに頼めと言われたが、仮面で得体が知れなくて正直ちょっと近寄りがたい。
と思う間もなく、エスペラントの方からこっちに来た。

>「そんな状態なら他人より自分の心配をしろ!ったく急いで病院行きだ!」

そう言う彼の仮面は半分割れ、素顔が見えていた。その素顔は純粋な少年のようにも見えた。
素顔が半分見えた、それだけで一気に身近になったように感じる。
彼は全員に回復魔法をかけてくれた。

>「とりあえずは完全回復させたが病院に行くぞ、念の為だ」

>「……病院、苦手なんだよなァ。
 つか、竜刃がある程度体、補修とか調整してくれると思うから問題ねェかも」

「うんうん、あんな変態集う城にはいかない方がいい!」

病院というワードで種族判定検査の時のトラウマが蘇る―!
年金受給年齢になると、種族変更届をわざと出さない事による不正受給を防ぐために人間かどうかの判定が行われるのだが……。
V系吟遊詩人たるオレに服を脱げなんぞ何たる狼藉か!

>「ま、なんだ。サンキュ、エスペラント」

これにて一件落着かと思われたその時だった。

>「く、ヒヒ。コレが、滅びの種……!
 淫夢ファミリーを雇った甲斐があったというものだ、ヒヒュヒュフ……」

謎の人物が現れ、ドナルドの成れの果てから黒い宝玉を取り出しているではないか!

「3分稼ぐから……頼んだ!」

このまま逃がしてはいけない、そう直感したオレは、とっさに歌い始めた。
一瞬躊躇ったが、そんな事を気にしている場合ではない。
巡姫舞踊曲―それは、聞いた者の心を釘付けにする魅了の歌。時間稼ぎならこれが最適だ。

「天の神より与えられしは妖姿媚態と迦陵頻伽  未来永劫比類する可き女等現れ得ないさ
すぐに裸で戯れたがる牡どもを見下げながらね 甚振ることで求めるものはより崇高な快楽だけ」

躊躇った理由が分かっただろうか。歌詞がグラマー美女視点のめくるめくSMワールドなのだ!
白ローブはなんじゃこれ、と言わんばかりにこちらを見つめていた。
成功だ―お前はもう掛かっている! アサキム導師、エスペラント、うまくやってくれよ―!
ちなみにこの後とてもここには書けない歌詞のオンパレードだから興味のある人は実際に聞いてみよう!
お前一瞬躊躇ったとか言いつつ結構ノリノリで歌ってるじゃないかって? 断じて気のせいだ!

203:アサキム ◆JryQG.Os1Y
12/09/22 09:57:14.66 bVqOxgsu
「はいはい、そこまで。」
変な奴を、鎖で拘束。
「ラウスカード、発動。いけっ」
闇の宝玉に、カードをつける。
封印。

204:アサキム ◆JryQG.Os1Y
12/09/22 09:58:54.12 bVqOxgsu
「ビャク、俺は、肉体封印できないから。よろしく。」
ドナルドの封印を依頼する。


205:エスペラント=ゲシュペンストイェーガー ◆hfVPYZmGRI
12/09/23 04:10:48.53 hULhPszf
病院に良くという言葉に対してこの二人は余りいい顔をしない
普通行きたがる奴は稀なのは確かなのだろう

>「……病院、苦手なんだよなァ。
 つか、竜刃がある程度体、補修とか調整してくれると思うから問題ねェかも」

>「うんうん、あんな変態集う城にはいかない方がいい!」

「確かに私も好き好んで行きたいとは思わん、ただこっちは医者じゃない以上は専門の奴に見てもらって確認してもらう
それだけだ、直っていたらそれで良し何か不味い事があれば治療してもらう損は何処にも無いだろう?」

とりあえず何処か聞き分けの無い子供に対して優しく諭す親の用に説明する
もしも本当に生まれた世界と時代が違えば静葉いやもしかしたら別の誰かとの間に出来た子供に言う事になっていたか
そんな想像は今の彼はとてもじゃないが出来なかった。

>「ま、なんだ。サンキュ、エスペラント」

「竜人はプライドが高いと聞いていたがまさかそんな言葉を聞けるとはな
素直に礼だけは受け取っておく」

何時ものように皮肉を言いながらもそんな事を言う。
だがなんだかんだで終わり、このまま事が終るかに見えたがどうもそうではないようだ

>「く、ヒヒ。コレが、滅びの種……!
 淫夢ファミリーを雇った甲斐があったというものだ、ヒヒュヒュフ……」

>「3分稼ぐから……頼んだ!」

>「はいはい、そこまで。」

そして突然現れたそれは淫夢ファミリーを雇ったと言う言葉を呟き
眉を潜める、コイツは仕組まれたこの経緯を間違いなく知っているいや裏で糸を引いてるのは確実
それは肉塊から黒い宝玉を取り出した寸前にフォルテが時間を稼ぎ
アサキムはソイツを鎖で拘束し、闇の宝玉すら封印してみせる

>「ビャク、俺は、肉体封印できないから。よろしく。」

「既にこの肉塊を封印する意味はあるのか?それと言ったはずだぞアサキム
封印をするだけならいつか復活する、消滅させろと」

肉塊に片手を向けて其処には幾何学模様が発生しそれが炎を形成する
宇理炎―それは完全な不老不死となった赤い水を飲んだ屍人を完全に焼き払うそれとは遥かに劣る
しかしそれは対不死者対策としてその生命エネルギーを媒介に精神が廃人になるまで苦痛を与え焼き続ける
アンデット、或いは完全な不老不死を持った相手には最悪の炎でドナルドだった肉塊を焼き払った


206:アサキム ◆JryQG.Os1Y
12/09/23 16:33:32.94 LH8bFvn/
>>205
「おまえの言うことは正しいが、俺の腕ごと燃やそうとするのは止めろ。」
なんと、鎖に火が引火していたのだ。
まぁ、その火を腕を振り、払う。
コネクト please
「腹へったぁぁ。」
取り出したのは、なんとさっき倒した、ドナルドのポテト
「マックは、チーバーとポテトとナゲットと白ぶどうさえあればいい。」
もしゃもしゃと食い始める

207:ゲッツ ◇DRA//yczyE
12/09/26 01:06:57.25 O8OkcbQV
>「うんうん、あんな変態集う城にはいかない方がいい!」

「俺もそうだけど俺が前居た傭兵部隊だと怪我して病院から戻ってきたら人間やめてたとかザラにあるしなァ。
 金無くて治験に行った先輩がサイボーグ化して悪の組織の下っ端になってたりしたし」

この世界の闇は深い。
高報酬のバイトと思って治験に行ってベッドで寝てくるだけ、と思ったとしても気がつけば
サイボーグだったり改造人間だったり怪人だったりは割と日常茶飯事である。
例に漏れず実はゲッツもその類なのだが、ゲッツの場合はむしろこれ幸いとばかりに身につけた力を振るいまくっていたのだった。
どちらにしろ、肉体の負傷の大半はエスペラントによって治癒された上に、竜刃の再生力を肉体に転用することで急速に肉体は修復されていく。
治療されてから数秒後には強度の戦闘行動は控えるべき、という程度までは即座に回復していた。

>「確かに私も好き好んで行きたいとは思わん、ただこっちは医者じゃない以上は専門の奴に見てもらって確認してもらう
>それだけだ、直っていたらそれで良し何か不味い事があれば治療してもらう損は何処にも無いだろう?」

「ハイハーイ、三割くらい金属と入れ替わッてッから生身の病院では直せませんでござえますゥ。
 まあ、あと真面目な話をするとちょいと病院に行くと見つかりたくない奴に見つかるかもしンねェからよォ、気にしないでおいてくれや。
 これでもタフさだけにァ自身あンだからよ?」

最初は茶化した様子で行きたくない理由の一つを口にするが、二つ目の理由にはほとほと嫌そうな意識が口調に混ざっていた。
物理で何とかしない限りは梃子でも動かない程にはその決意は硬そうだ。
どちらにしろ、パッと見でも術式で精査したとしても、生身の生物とは肉体の構造が違うが健康体であることはまず間違いない。

>「竜人はプライドが高いと聞いていたがまさかそんな言葉を聞けるとはな
>素直に礼だけは受け取っておく」

「恩には礼を、義には信を、友には愛を、てな。
 律儀に生きるてェのは結構良い生き方だと思ってるもんでね」

ひらひらと手を振り、軽く口元を歪める笑みを見せるゲッツ。
受けた恩には礼を返すのは当然であり、その当然を当然のように行動する事、それはゲッツの行動理念の一つだ。
その理念は、ある意味では種の中で排斥されていたからこそ、硬い意思を守るためにも必要だったものなのかもしれない。
どちらにしろ、ゲッツがエスペラントに皮肉抜きで感謝の念を覚えているのは間違いない。

そして、目の前に現れた白ローブの男はと言えば―。

208:??? ◇DRA//yczyE
12/09/26 01:08:30.89 O8OkcbQV
>「天の神より与えられしは妖姿媚態と迦陵頻伽  未来永劫比類する可き女等現れ得ないさ
>すぐに裸で戯れたがる牡どもを見下げながらね 甚振ることで求めるものはより崇高な快楽だけ」

「ぬ、ゥ!?」

宝玉を握りしめたままフォルテの歌声を聞き動きが止まる白ローブ。
その状態から、即座に鎖が襲いかかり、肉体が拘束されてしまう。
もぞもぞと蠢くが、レベルの違う半仙と、普通の魔術体系とは異なる術を使う両声類の二人相手には分が悪かった。

>「ラウスカード、発動。いけっ」

そして、黒い宝玉にカードが貼り付けられるも、宝玉から漏れだす圧力に次第にカードが侵食されていく。
この宝玉は、アイン・ソフ・オウルの欠片であり、だからこそあの災いの持っていた略奪の力の欠片でもあるのは当然の事だ。
要するに、封印をかけようともその封印を吸収し、それを苗床として種子を芽吹かせてしまう、厄介な代物なのである。

「……ッ、く、ぅ。これハ、まずい……か。
 我が、神よ―!」

追い詰められ、明らかな動揺を見せている白ローブ。
だが、

>「既にこの肉塊を封印する意味はあるのか?それと言ったはずだぞアサキム
>封印をするだけならいつか復活する、消滅させろと」

>「おまえの言うことは正しいが、俺の腕ごと燃やそうとするのは止めろ。」
>なんと、鎖に火が引火していたのだ。

身を縛る鎖に火が燃え移り、白ローブの男の体にもまた燃え移ろうとしていた。
苦痛と恐怖を前にして、白ローブの男が上げた声は、狂喜の叫び。

「ヒヒャフヒュ……!
 神よ、我が身を灼き、我が魂に七難八苦を与え給えェエエェ――!」

胸元で十字を切ると、身を炎に投げ出し、即座に燃え上がり灰になって白ローブは消えてしまった。
燃え付き、灰となったそこに残っていたのは、変則的なロザリオが一つだけ。
そのロザリオを検分すれば、なんてことは無い、この世界での主要な宗教の一つに数えられている、三神教団のロザリオであっただろう。

だが、三神教団はカルト教団の類では無いのは、この世界での殆どの人間の中では共通の認識である。
ローファンタジアでの事件が、教団の中に何らかの影響を与えている、のかもしれない。
と言っても、証拠は燃え尽き、残ったのはロザリオだけ。
もしかしたら何もないかもしれぬし、何かあるかもしれない、と言った程度のことだろう。

周囲にはもう危険の気配は無く、ようやく休憩が取れそうである。
村人を回収し、近辺の村に戻っても良いだろう。

209:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/09/26 21:54:29.16 cNpMSeq2
>「……ッ、く、ぅ。これハ、まずい……か。
 我が、神よ―!」

封印を養分にして、アイン・ソフ・オウルの種子が発芽しようとしている!
白ローブを乗っ取ってラスボス級の敵が爆誕するんじゃないだろうな!
が、白ローブを縛る鎖に炎が引火する。超人二人組が張り切り過ぎである。

「ちょっと! やり過ぎだよ! ここは捕まえて事情聴取を……!?」

>「ヒヒャフヒュ……!
 神よ、我が身を灼き、我が魂に七難八苦を与え給えェエエェ――!」

言い終わらないうちに、白ローブは自ら炎の中に飛び込んだ!
あの狂喜っぷりは尋常ではない。
炎の中に飛び込んで死ぬと美幼女に生まれ変われるとかいう新興宗教だろうか……。
結局、焼死体すら残らずに全てが灰になってしまった。

「あーあ、手掛かり無しかぁ……ん?」

灰の中に落ちていたロザリオを拾う。なんだ、三神教団か。
―え? 三神教団!? 割とまともな教団だったはずだけど……。

「三神教団を騙ったカルト教団かなぁ。
ま、宗教なんてオレには無縁だからよく分かんね」

アンタの母ちゃん星霊教団の首領じゃないかって?
あれは宗教であって宗教でないというか、一般的に言う宗教とは別枠というか。
宗教団体というよりも全国に教会を設置運営したり、精霊魔術の研究をしたり、ついでにたまに環境保護活動をしている機関として認識されている。
言わば、昔からなんとなくあった八百万の精霊思想を組織的に実践する便利団体。
そして星霊教団が抱える術者達はやはり神官ではなく、精霊使いなのだ。
だから信仰するしないという問題ではない。現にその辺にいるんだもん。
何はともあれ、一件落着―。

「おーい、もう出てきていいぞー」

声をかけると、どこからともなく村人達がわらわら沸いてきた。
あれほどの戦闘に巻き込まれずに済んだのは、流石NPC特権といったところか。

>「腹へったぁぁ。」
>「マックは、チーバーとポテトとナゲットと白ぶどうさえあればいい。」

アサキム導師は平然とマックを食っていた。さすが超人。
あの炎上バイクの持ち主の青年が語る。

「何で森に来たのかは分かんね。
事故って頭を打って正気に戻ったからハンバーガーを千切りながら歩いていたら
ここに辿り着いてしまってまた洗脳されただべさぁ。
助けに来てくれてありがとさぁ」

さて、問題はこの大量の村人をどうやって連れて帰るかという事だ。
行った事がある場所に転送ゲートを開く呪歌もあるにはあるんだけど消費MPが馬鹿みたいにでかい。
今使えば間違いなく失神するだろう。
……ええい、ここまで来たらもはや様式美だ!

「導師えも~ん! 村人連れて帰って~!」

210:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/09/30 00:08:22.12 fzvWK4K7
「お安い御用だ。転送―transfer」

導師えもんことアサキム導師は、オレのの○た君風の要請に何食わぬ顔で応じた。
導師が術を発動すると、村人たちは眩い光に包まれて消えた。

「すげーや、さすが! ……あれ?」

アサキム導師の姿はすでに見当たらなくなっていた。
さては、村人達と一緒に消えたな! やられた!

「……置いて帰る事ないじゃん!」

と言ってみたが、これで正解だったのだろう。

「あっ、でもそういえば痛車返さないといけないしね。早く戻って報酬受けとろっか!」

ゲッツに声をかけ、エスペラントという青年(?)にも声をかけてみる。

「エスペラント……さん。特にアサキム導師と行動しているってわけじゃないの?
だったらよければ一緒に来る?」

211:アサキム ◆JryQG.Os1Y
12/09/30 09:15:04.36 ILFmEEHE
「あの、餓鬼人使い荒いな。」
なんだかんだで、アサキムは、願いを聞き入れる。
そして、逃げる。
どこに、逃げたかというと。
学業都市バイタル。
「ここには、ビャククラスしか入れないしね。」
アサキムが、向かったのは、バイタルの地下。
3つの、ロックを解除し、向かったのは、地球の本棚。
「さぁ、検索を始めよう。」
すると、大量の本がでる
「keyword 浮魔family 教団 ドナルド 白ロープ」
次々にkeywordを打ち込んでいく
最後に残った本をとり、電子書籍化
ビャクに送る。
「浮魔familyについての情報を送る。PS,フォルテは後でミンチにする」

212:アサキム ◆JryQG.Os1Y
12/09/30 09:16:31.45 ILFmEEHE
ミス
地球の本棚の後に
26本のガイアメモリを取り出し、それをぶっさす

213:エスペラント ◆hfVPYZmGRI
12/10/01 01:32:59.86 J18+IyWt
>「ハイハーイ、三割くらい金属と入れ替わッてッから生身の病院では直せませんでござえますゥ。
 まあ、あと真面目な話をするとちょいと病院に行くと見つかりたくない奴に見つかるかもしンねェからよォ、気にしないでおいてくれや。
 これでもタフさだけにァ自身あンだからよ?」

どうやら話を聞く限りは訳ありでありどうしても病院には行きたくないらしい
まぁ正直な所特別な病院を手配しても良さそうだったが、底まで固辞するのならば仕方あるまい

「まぁそちらの態度次第で私の知り合いの口が堅い所でも紹介しようと思ったが辞めた
君の好きにしろ、だが脅す訳じゃないがもう取り返しが色々つかない所に来ていても後悔するなよ?
野垂れ死のうが下らない事で殺されようがそこまでは面倒見切れないからな」

己自身は全能の力を持とうもと決して完全無欠な神などでは断じて無い
せめて人生の先輩としてとりあえず言いたい事は言って置いた

>「おまえの言うことは正しいが、俺の腕ごと燃やそうとするのは止めろ。」
>「ヒヒャフヒュ……!
 神よ、我が身を灼き、我が魂に七難八苦を与え給えェエエェ――!」

「おや?燃やしたのは死体だけのはずだが?」

というよりなぜ離れていた肉の塊。燃え移ったのかは分からないが鎖そして強いては現れた不審人物は突如飛び込んでいった
まるで狂信者の如く神に対して断末魔を叫びながらそれは燃え尽きる。
あの者は何者か、只分かっているのは自称淫夢ファミリーを雇ったらしく
そして忌々しいアインソフオウルの種子を取り込もうとしていたことだけだ

「…雲行きが怪しくなってきたな、コイツもあのタラオとか言うのと関係者か?」

とりあえずそんな事を呟きながらフォルテは灰の中から何かを拾う
それはロザリオであった。

>「三神教団を騙ったカルト教団かなぁ。
ま、宗教なんてオレには無縁だからよく分かんね」

「ほう、その三神教団とやら案外関わっているかもな」

経験則から大抵は大きな宗教組織は何かしら表沙汰に出来ない宗派やら何かをやっている
現実世界に置けるキリスト教の神父による少年の性的虐待など数え切れば暇も無い
だからエスペラントという個人は宗教にはとても否定的である。
悪魔召還師として歴史の真実を知ればそりゃ懐疑的にもなる

>「おーい、もう出てきていいぞー」
>「何で森に来たのかは分かんね。
事故って頭を打って正気に戻ったからハンバーガーを千切りながら歩いていたら
ここに辿り着いてしまってまた洗脳されただべさぁ。
助けに来てくれてありがとさぁ」
>「導師えも~ん! 村人連れて帰って~!」
>「お安い御用だ。転送―transfer」

こうして浚われた大勢の村人達はアサキムの手引きにより帰っていった
とりあえずは一段落だろうか、そんな時に調査を終えて戻ってきた静葉
風林火山連中も帰って来る、取り合えずは後で話しを聞くとしてPDA型COMPに帰還してもらう

「只今戻りました、主様」

「ご苦労とりあえず食事でもして行きたい所だな、今はマクドナルド以外で」

今はマクドナルドのマの字も見たくない状況でそんな事を呟いた。

214:エスペラント ◆hfVPYZmGRI
12/10/01 01:50:51.23 J18+IyWt
そんな時、思わぬ所から質問が入るそちら側に振り向き話を良く聞く

>「エスペラント……さん。特にアサキム導師と行動しているってわけじゃないの?
だったらよければ一緒に来る?」

「別に呼び捨てでも構わん、所詮は偽名でもう意味は無いしな
アイツとはあくまでも目的が同じというだけで基本は好き勝手にしてるだけだ
大体の目的が同じでも所属が違うしな、無意味な束縛などお互い必要がない
……いいだろう、どうせ宿屋の方向は同じだからな」

仕事をある程度終えたしいっそこのまま付いて行っても今の所は問題ない
それを承諾すると静葉も沈黙し肯定し一緒に付いて来ることになる
このまま歩き続けている時、PDA型COMPになにやらメールが着信している音が聞こえたので
懐から取り出して、早速確認する

>「浮夢familyについての情報を送る。PS,フォルテは後でミンチにする」

「仮にも年長なんだから多少は大目に見てやれ、それだけをこなせる力があるならな
お前みたいな力を持てない奴は大勢居るんだからな」

やれやれ、としながらもそんな事を呟いて纏められた電子書籍を確認しようとファイルを開こうとするが
手を止める。とりあえずちゃんとした時間に見て出来る限りの情報を世界守護者委員会に報告すれば良い
今でもなく見れるのだからそっと仕舞う

「?どうなされました主様」

「いや……とりあえず休息を取れる時は取っときたい、そう取れるものじゃないからな」

そんな事を言いながらフォルテ達の後に続き、再び歩き始める

215:ゲッツ ◇DRA//yczyE
12/10/01 23:18:59.54 axNVnwoK
>「お安い御用だ。転送―transfer」

「ヒャハハァ! いい度胸してんじゃねェのあの腐れ導師め、今度呼び出してた女の子に酌させてやらァこんちくしょう」

自分達を置いて消えてしまったアサキムを見て、高笑いを浮かべながら微妙に青筋を立てていた。
とは言え、体調は復活したようであり、起き上がると軽く屈伸をし、全身を捻ればごきりという音が周囲には響き渡る。

>「あっ、でもそういえば痛車返さないといけないしね。早く戻って報酬受けとろっか!」

「ンだな、にしても見晴らし良すぎだろこの森……、出口まで一直線だぜ?」

竜人の視力の平均は3.4程度。ゲッツの場合は肉体が最適化されているためその数倍はある。
先の戦闘に於いて吹き飛んだ森は見晴らしが良く、出口当りに止めた痛車は容易に見つけることができた。
ズボンのポケットを漁り、鍵を探そうとするゲッツ。
暫くの間もぞもぞとした動きを繰り返していたが、青い顔をし始めた。
ポケットから引きぬいた掌の上に乗っていたのは、粉々に砕け散った金属片。
間違いなくあの痛車のキーである事は想像に難くない。

「……やーらーかーしーたー!
 いや、待てよ、待てよ……? 腕が形変えられるなら……」

頭を抱えてうねうねしていたが、しばらく鋼の腕を見つめて沈黙。
おもむろに義手に右手の爪を食い込ませて義手の一部を引きちぎった。
千切られた義手の欠片はアメーバのように蠢くが、ゲッツが念じることによって鍵の形で固定化された。

「っし、問題なし、おっけー」

ゲッツ的には何の問題もなかったが、色々問題だ。
なお、現在のゲッツはかろうじて下半身が布で覆われている程度、要は半裸。
否、半分全裸という矛盾が通じるほど際どいレベルでマッシブな肉体を披露していた。

>「ほう、その三神教団とやら案外関わっているかもな」

「なになに、喧嘩か!? 喧嘩だな、殴り合いか射撃戦か殲滅戦かァ!?
 ……っと、まあとりあえず今は報告か。いい仕事してくれた痛車も返さなきゃなんねーしよ」

きな臭い発言が聞こえると同時にゲッツは爛々とした瞳といい笑顔を携えて詰め寄ってくる。
何処まで行っても本質は変わらず、狂戦士で前時代的でウォーモンガーなのがこのゲッツだ。
ある意味どんな世界になろうがどんな状況だろうが強く生きていける図太さはこの世界で生きていく上では重要なものであるのかもしれない。
と、テンションの急上昇を見せるも、なんだかんだで職務を忘れはしないのは傭兵の性か、フォルテとエスペラントに先行する形で鍵をちゃらちゃらとさせながら森の出口へと歩いて行った。

216:ゲッツ ◇DRA//yczyE
12/10/01 23:20:15.00 axNVnwoK
>「エスペラント……さん。特にアサキム導師と行動しているってわけじゃないの?
>だったらよければ一緒に来る?」

>「別に呼び捨てでも構わん、所詮は偽名でもう意味は無いしな
>アイツとはあくまでも目的が同じというだけで基本は好き勝手にしてるだけだ
>大体の目的が同じでも所属が違うしな、無意味な束縛などお互い必要がない
>……いいだろう、どうせ宿屋の方向は同じだからな」

「ぅぉーぃ! さっさと返って飯と酒と女にすっぞ、フォルテもエスペラ―なっげえからなんかあだ名考えるわ!
 今日から俺お前エス平な、エス平、オーケー?」

二人のやり取りなど知ったこっちゃないとばかりの態度の竜人は、大分離れた所からフォルテとエスペラントに向けて手を大きく振っている
もはやついてくるのはゲッツの中では規定事項だったようである上に、エスペラントには謎のあだ名が付けられてしまった。
車の運転席に乗り込み、キーを回せばすでにスタンバイは十二分、何かを思いついたようで鋼の義手で何かを企んでいるようだ。

「……っし、っしししししっしゃー! 速さが足りねぇと思ってたがこれで速さが足りるぜこのやろォー!
 村まで5分、いや、3分でたどり着いてやるッ、世界を縮めてやるってなァ―!」

二人が車に乗り込んだ瞬間、ゲッツはアクセルベタ踏みかついい笑顔で痛車を発進させる。
異様な速度が生まれていたが、その原因はゲッツの義手が車と一体化し一時的にその性能を爆発的に増大させていた故。
不要な所で全力だが、さっさと帰りたいやらスピード出してスカッとしたいやらの気持ちが折り重なって今に至っている。
爆音、轟音を後塵に混合させて音を追い抜く速度で村へと痛車は一陣の風となって駆け抜ける。
2分後には村の入口に痛い疾風はたどり着いていた。

「2分、16秒……! これ農道痛車カーレースだったら世界新記録じゃねェ!?
 ともかくついたぞ、飯だ酒だ女だ宿だァ!」

ゲッツは車から降りると真っ先に痛車の持ち主に車を返しに行き、そのまま宿屋に向かおうとしていた。

217:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/10/03 01:49:49.14 NmjE911f
>「ンだな、にしても見晴らし良すぎだろこの森……、出口まで一直線だぜ?」

「見晴らしよくなっちゃったんだよ! ドライアードさん怒ってるよ!」

そんな会話をしていると―

>「只今戻りました、主様」

「誰!?」

エスペラントさんによると、彼に付き従う従者のような人らしい。
黒髪ポニーテールの長身ナイスバディ。
お姉さま、という言葉がぴったりくるような美人さんだ。ドキドキしてしまいますわ!

「これはいかんモナ、変なスイッチが入ったモナ…」

「初めまして静葉お姉さま、わたくし吟遊詩人のフォルティーナと申します、以後お見知りおきを!
あそこで騒いでおりますむさ苦しい者は…」

>「……やーらーかーしーたー!
 いや、待てよ、待てよ……? 腕が形変えられるなら……」

「……はっ!」

いけません、あの野郎半分全裸でしたわ! お姉さまの前で何という狼藉!

>「っし、問題なし、おっけー」

「問題大アリです! 早くこれをお召しになりやがるのです!!」

リーフさんの袋からとっさに服らしきのもをひっつかみ、着させます。
服らしきものはエプロン(フリル仕様)でしたが、体の前面は隠れるのでまあいいでしょう。

【抵抗を試みる場合は回避判定だ! フォルっちは技能による命中補正が0なので回避失敗はまず無いぞ!】

エプロン着せ判定が成功したかは置いといて―
エスペラントさんの持っている変わった携帯電話らしきものの着信音がなります。
その時なんとなく、えも言われぬ寒気を感じたのでした。
一瞬にしてミンチになったドナルドが思い出されます。

>「仮にも年長なんだから多少は大目に見てやれ、それだけをこなせる力があるならな
お前みたいな力を持てない奴は大勢居るんだからな」

「ひぃいいいいい!! ごめんなさいごめんなさい許して!」

「あ、元に戻ったモナ」

>「ぅぉーぃ! さっさと返って飯と酒と女にすっぞ、フォルテもエスペラ―なっげえからなんかあだ名考えるわ!
 今日から俺お前エス平な、エス平、オーケー?」

「おkwww」

VIP的なノリで人のあだ名を勝手にOKし、いそいそと痛車の助手席に乗り込む。

218:フォルテ ◆jIx.3BH8KE
12/10/03 01:51:27.41 NmjE911f
>「……っし、っしししししっしゃー! 速さが足りねぇと思ってたがこれで速さが足りるぜこのやろォー!
 村まで5分、いや、3分でたどり着いてやるッ、世界を縮めてやるってなァ―!」

「え、あんまり物騒な事は……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

富士急ハイランドのジェットコースターもびっくりな勢いで痛車は発進し、
気付けばローマ字入力ではとても表現出来ない絶叫をあげていた!

>「2分、16秒……! これ農道痛車カーレースだったら世界新記録じゃねェ!?
 ともかくついたぞ、飯だ酒だ女だ宿だァ!」

「殺す気か、バカーっ!!」

永遠のような2分16秒後。
窓に映ったオレの顔は、涙と鼻水を垂れ流し酷い有様になっていた。V系吟遊詩人にあるまじき放送禁止フェイスである。
物凄い勢いでタオルで顔を拭いて証拠隠滅する。化粧してなくて良かった!

「あっ、帰ってきたさァ!」

痛車の持ち主が駆け寄ってくる。
ゲッツの無茶の後遺症で痛車がワクワク改造車になっているかもしれないが、知らぬが仏という事で黙っておこう。

「広場の方が騒がしいけど何かあったの?」

「そりゃあーた、行方不明になっていた村人が唐突に現れたもんだから大騒ぎだべ。
あーた達がやってくれたんだろう?」

「うん、そりゃもう凄かったんだから! 並み居る強敵たちをバッタバッタと薙ぎ倒し……」

オレはほとんど何もやってないけどな!

「やっぱりかぁ。よし! その車あげるべ! 村を救ってくれた恩人にせめてものお礼さぁ!」

「え……いいの!?」

「皆の衆、宴じゃあ! 宴を始めるぞ!」

いきなり村長っぽい爺さんが出てきて号令をかける。
さすがド田舎の村だけあって、事件が解決すると宴をやりたがるという様式美に忠実である。
何故かぞろぞろと移動を始める村人達。

「そこでやるんじゃないのか?」

「キャンプファイアーじゃあるまいし。ホテル…じゃなかった、宿屋の最上階にある宴会場を予約しておるぞい」

そこは微妙に様式美に忠実ではなかった!


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