12/08/20 22:57:03.57 9WM2msb7
助手「ねえハカセ」ヌリヌリ
博士「ん??」
助手「こっち向かないでくださいね」ヌリヌリ
博士「うん」
助手「さっきのタイムマシン、あれ発表したら、ハカセもハクがつくのでは??」ヌリヌリ
博士「う、うん、そうだね……」
助手「なんですか、歯切れの悪い」
博士「あれねえ、2回しか乗れない作りにしちゃったんだよねえ」
助手「え!!」
博士「とりあえず行って帰って、と思って急いだからねえ」
助手「……」
738:創る名無しに見る名無し
12/08/20 23:03:33.30 9WM2msb7
助手「ハカセ、私のために……」
博士「あ、そうそう言い忘れてたけどねえ、その人工乳液ねえ、いい香りがしない??」
助手「え、ええ」
助手「いい香りって言うか食欲を刺激する匂いって言うか」
博士「未来の最先端技術でねえ、豚肉を調理した時の煙からできてるんだってさ」
助手「豚肉の煙で乳首が!?」
博士「面白いよねえ、未来の技術は」
助手「ハカセも似たような発明をしてると思いますが……」
博士「いやあ、しかしほんとにいい匂いだねえ、焼き肉がしたくなる」
虎「ぐるるるるるる」
助手「……ん??」
博士「……ん??」
【博士と助手 8】おわり
739:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:18:51.71 yT3kK2S9
【博士と助手 9】
博士「助手君、なんか元気がないねえ」
助手「昨日のカレーがちょっと古かったみたいで……」
博士「お腹壊したのかね」
助手「ちょっと痛いんですよう」
博士「ふうむ、心配じゃのう」
博士「ところで助手君、幽霊とか信じるかね」
助手「幽霊ですか?? 見たことがないのでいないと思いますが」
博士「そっか……」
助手「なんですか、ハカセ、まさか信じてるとか」
博士「よく見るんだよ……」
助手「見えるんですか!?」
740:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:23:59.54 yT3kK2S9
助手「科学に携わっている者として、それはどうかと!?」
博士「いやあ、でもねえ、見ちゃったからなあ」
助手「み、見たって、それどうせ見間違いですよう」
博士「昨日もねえ、夜散歩してたら……」
助手「夜は徘徊しないでください!!」
博士「最近のマイブームなんじゃよ、散歩」
助手「はあ」
博士「でね、電信柱の所から、こっちを窺っている人がいるんだよ……」
助手「怖い怖い!! ほんとっぽいからやめてください!!」
741:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:27:09.49 yT3kK2S9
博士「なんかね、怖いからさっさと通り過ぎようと思ったら……」
助手「……」
博士「その人がすっと音もなく近づいてきてこう言うんだよ……」
助手「ひい!!」
博士「『身分証明書、出してもらえるかな』ってね……」
助手「……」
助手「警官じゃん!!」
博士「しかもなにが怖いってね、身分を証明できるものが何一つないってことなんだよ」
助手「不審者じゃん!!」
742:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:33:33.27 yT3kK2S9
博士「いやあ、最近の幽霊は言うことが怖いね」
助手「オチが酷い!!」
博士「冗談はおいといて」
助手「どうせならもう少し面白い話をしてくださいよ」
博士「元気のない助手君を励まそうと思ってだね」
助手「怪談もどきは逆効果ですよう」
博士「そうかね」
助手「で、なんでしたっけ、幽霊の話でしたね」
博士「あ、それはおいといて」
助手「それもおいとくんですか!!」
743:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:39:08.85 yT3kK2S9
博士「こんなものを作ってみたんだけどね」ドスン
助手「なんですか、これ」
博士「ジャカジャン!! 自動怪談マシーン~!!」
助手「児童階段??」
博士「NO チャイルド NO」
助手「ワンモアプリーズ」
博士「自動・怪談・マシーン~!!」
助手「自動階段??」
博士「NO エスカレーター NO」
744:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:49:02.69 yT3kK2S9
助手「つまり??」
博士「これを起動させれば、怖い出来事が起こるという不思議な……」
助手「ハカセ最近発明がアバウトすぎやしませんか」
博士「そうかね」
助手「ハカセにも効果がよくわかってないものが多いですよね」
博士「スランプだからねえ」
助手「自分で言っちゃった!!」
745:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:53:00.45 yT3kK2S9
博士「ほーれ、スイッチオン」カチリ
ウィンウィンウィン
助手「震えてますよ」
ドロドロドロドロ
博士「効果音つきじゃ」
助手「ほんとにドロドロ言うんですか」
……
パチン!!
博士「お、ラップ音というやつじゃな」
助手「普通に電球が切れただけかと」
746:創る名無しに見る名無し
12/08/26 21:59:20.54 yT3kK2S9
助手「ハカセ、予備の電球がありません」
博士「おっと、買い置きがなかったかな」
助手「物置を探したんですけれど見当たらなくて……」
博士「そうか、じゃあちゃちゃっと作ってみるか」
助手「お願いします」
ガチャガチャ
博士「うん、これを付けておいてね」
助手「ハカセ、街の電気屋さんとかやった方が儲かるのではないでしょうか」
747:創る名無しに見る名無し
12/08/26 22:15:25.11 yT3kK2S9
ジャーゴボゴボ
博士「ん、なんの音かな」
助手「トイレでしょう」
博士「……」
助手「……」
博士「誰が流しt」
助手「やめてください!! 怖い怖い!!」
博士「この研究所にはワシら以外に誰も」
助手「うわああああああああああああああ」ゾクゾク
748:創る名無しに見る名無し
12/08/26 22:34:38.34 yT3kK2S9
博士「む、窓の外に人影が!!」
助手「ひゃあ!!」
博士「壁のシミが人の顔に!!」
助手「いやいやああああああ!!」
博士「ワシの顔、綺麗??」
助手「んなわけないじゃないですかあああああああああ」
博士「コックリさんコックリさん……」
助手「それ一人でやる遊びじゃないですから!!」
博士「ベートーベンの肖像がこっちを向いたぞ!!」
助手「怖い!! こんな貧乏な研究所に肖像画が飾ってあることが怖い!!」
749:創る名無しに見る名無し
12/08/26 22:52:44.77 yT3kK2S9
博士「と、このように色々と起こります」ゼエゼエ
助手「い、今のは結構怖かったです」ゼエゼエ
博士「そうじゃろう」
助手「ふう」
博士「あ、足元にゴキブリが!!」
助手「ぎゃあ!!」
博士「そっち行ったぞ!!」
助手「新聞!! 新聞!!」
ベシッベシッ
博士「……」ゼエゼエ
助手「……」ゼエゼエ
博士「こ、怖いじゃろ??」
助手「え、これも自動怪談マシーンのせい!?」
750:創る名無しに見る名無し
12/08/26 23:01:28.04 yT3kK2S9
博士「どうじゃったかな、自動怪談マシーンは」
助手「っ!! もう終わりですか」
博士「ページの都合というものがあるからのう、そろそろワシの散歩の時間じゃ」
助手「留守番してないとダメですか、私??」
博士「元気になったじゃろ??」
助手「んなわけないでしょう、まだちょっと怖いんですけど」
博士「がっはっは、まあいいじゃないか、それじゃあ行ってくるぞう」
助手「ああ、行っちゃった……」
ガチャリ
751:創る名無しに見る名無し
12/08/26 23:10:27.85 yT3kK2S9
ガチャリ
博士「ただいま」
助手「あれ、ハカセ、忘れ物ですか」
博士「ん、いや、夜の散歩に行って来たんだよ」
助手「いやいやいや、さっき出て行ったばかりじゃないですか」
博士「さっき??」
助手「自動怪談マシーンで遊んで、それで、ついさっき」
博士「ワシ、1時間ほど前に出て行ったんじゃが」
助手「え??」
博士「助手君、君、誰と喋ってたんだね??」
助手「え??」
助手「そういえば今日はあまり会話がかみ合ってなかったような……」
助手「……え??」
【博士と助手 9】おわり
752:創る名無しに見る名無し
12/08/26 23:31:59.64 fWQv8f2b
>>715
上の人とは逆の感想になってしまいますが
自分は、後半のシリアス部分が良かったと思いました
前半部は、正直「またよくある勇者魔王ものか・・・」と半ばうんざりした感じで読んでいたのですが、
テンポが良かったのでスルッと読めました。
そのまま終わってしまえばなんの印象も残らなかったように思うけれど、後半部(エピローグ?)の
シリアス的味付けが良いギャップを演出していたし、居酒屋の打ち上げも良い雰囲気で気持よく読めました。
また投下して下さい。がんばってね!
>博士と助手
投下乙です!
これ好きです、このゆる~い感じがww
753:創る名無しに見る名無し
12/08/26 23:35:53.97 yT3kK2S9
ちなみに>>750をよーく読むと……ブルブル
754:創る名無しに見る名無し
12/09/18 11:36:36.29 VZWtMuCm
755:創る名無しに見る名無し
12/09/28 02:29:52.19 E+0avM/x
>753
何度か読み返してやっと気づいた
756:創る名無しに見る名無し
12/09/30 23:52:14.13 F8gg5kMg
>>755
わかんない
757:創る名無しに見る名無し
12/10/01 00:02:04.44 n/adCAeS
ど
っ
ぺ
る
げ
ん
が
あ
758:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:07:43.93 BJXlCSW9
【博士と助手 10】
助手「ハカセ!! 水道が止められました!!」
博士「なんじゃと」
助手「水道料金払ってませんでしたっけ」
博士「ううむ、どうじゃったかな」
助手「曖昧なんですか!?」
博士「通達が来ていたような……来ていなかったような……」
助手「なんにせよ止まってます!!」
助手「非常事態です!!」
759:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:16:28.17 BJXlCSW9
博士「まずい、朝の歯磨きができない」
助手「いや、そこはそんなに……」
博士「顔も洗えない!!」
助手「いつもそんなに気を使ってましたっけ」
博士「むむむ、お風呂も入れない……」
助手「ハカセは二日にいっぺんじゃないですか」
博士「そうだっけ」
助手「そうですよ」
760:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:21:28.65 BJXlCSW9
博士「ご飯……炊けない……」
助手「そうですよ、ご飯がピンチです!!」
博士「朝は白米とみそ汁以外認めないぞ!!」
助手「パン派な私は平気ですが」
博士「白米!! 白米!!」
助手「でもご飯でパンを作る炊飯器も発明されていますよね」
博士「あれはあり!!」
助手「ありなんだ」
761:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:27:22.75 BJXlCSW9
博士「今日の朝ご飯は??」
助手「水が使えないのでトーストとスクランブルエッグです」
博士「わーお、貧乏な研究所にしては素敵な朝食」
助手「ハカセがもっともっと発明してくれたら生活も楽になるんですけどねえ」
博士「……」
助手「なんですか??」
博士「いや、助手君、お母さんみたいだな、と思ってさ」
助手「誰がお母さんですか」
博士「お母さん、ケチャップとって」
助手「誰がお母さんですか」
762:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:44:15.86 BJXlCSW9
……
助手「ハカセ、今度はガスが止められました」
博士「なんと!!」
助手「昨日はお風呂をなんとか我慢してやり過ごしましたが、ガスまで止まると……」
博士「ご飯が炊けない!!」
助手「ええ、それは昨日からです」
博士「みそ汁が沸かせない!!」
助手「ええ、それも昨日からです」
763:創る名無しに見る名無し
12/10/04 20:49:10.80 BJXlCSW9
博士「むむう、これはピンチじゃ」
助手「発明でなんとかなりませんか??」
博士「あれは出したくなかったが……」
助手「え、なにかあるんですか!?」
博士「ワシの……人生一回きりの最終奥義じゃ!!」
助手「そんな最終回っぽく言われても!!」
博士「ジャカジャン!!」
助手「いつもより迫力がある!!」
博士「パンでご飯が作れる炊飯器!!」
助手「内容はいつも通りだった!!」
764:創る名無しに見る名無し
12/10/04 21:19:23.64 BJXlCSW9
博士「つまりこれにパンを入れて炊くとご飯になるという……」
助手「逆バージョンですね」
博士「これはワシが初めて作ったんじゃ」
助手「まあ……そうでしょうね」
博士「というわけで助手君、ご飯を炊いてくれ」
助手「え、ええ、食パンしかありませんが」
765:創る名無しに見る名無し
12/10/04 21:28:35.05 BJXlCSW9
ピーッ ピーッ
博士「どれどれ」パカ
助手「……確かにご飯ですね」
博士「うむ」
助手「ちょっと茶色いのが気になりますが」
博士「この際仕方ない」
助手「ちょっとパサパサしてます??」
博士「水が出ないから仕方ない」
助手「みそ汁はどうしますか」
博士「ジャカジャン!! 集水湯沸かし器!!」
助手「ほう」
766:創る名無しに見る名無し
12/10/04 21:35:18.32 BJXlCSW9
博士「これを使うと、空気中の水分を集めて、湯が沸かせるという寸法じゃ」
助手「へえーすごいじゃないですか」
博士「じゃあこれで早速みそ汁を……」
助手「ん??」
博士「ん??」
助手「これ使えば、普通にお米が炊けましたよね」
博士「……ソウダネ」
助手「まさかわかってなかったのでは」
博士「……」
助手「図星ですね」
767:創る名無しに見る名無し
12/10/04 21:47:03.75 BJXlCSW9
博士「ま、まあいいじゃないか」
博士「とりあえずスイッチオン」
ピッ
助手「どれくらいかかるんですか」
博士「ううん、実験してないから、よくわからないんだよねえ」
助手「まあ、気長に待ちましょう」
博士「それにしても、助手君、喉が乾かないかね」
助手「水が止まってますからねえ」
博士「肌もなんだかカサカサしてきたねえ」
助手「唇もカサカサに……」
博士「……」シオシオ
助手「……」シオシオ
助手「は、早く止めてください!!」シオシオ
【博士と助手 10】おわり
768:創る名無しに見る名無し
12/10/04 22:01:38.33 BJXlCSW9
とりあえず区切りのよい10本でいったん終了ということで
読んでくださった人、ありがとうございました
769:創る名無しに見る名無し
12/10/05 01:05:19.50 e/kUVnGl
>>768
乙です! このシリーズ好きだったw
また書いてくださいな
このトボけたほのぼの感が(・∀・)イイ!!
>>757
Ω ΩΩ<
770:創る名無しに見る名無し
12/10/15 14:04:01.64 FYgec+hm
>>768
乙
771:創る名無しに見る名無し
12/11/19 06:03:34.70 Xi6UIJO/
.
772:創る名無しに見る名無し
12/12/23 08:14:03.69 Sio83AHJ
女「ねえ、男くん。台詞系ってなに?」
男「こんなふうに、台詞だけでストーリーが進む形式のことさ」
女「こういうのはここに投下すればいいわけね」
男「そうだね、単発立てるより読んでもらえたり感想もらえる率が上がると思う」
女「それはなぜ?」
男「住人の中には、単発にうんざりしてる人もいるからじゃないかな」
台詞系はこちらへ!
773:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 22:31:34.73 SMzreqkN
パイレーツ・キング!!
書いてくからよろしくな!! どんっ!
774:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 22:53:48.67 SMzreqkN
第1話 「韋駄天族」
とある島の船工場
デップ「親父!おれ海賊になるっ!」どんっ!
ウィルス親父「ダメだ。お前はオレの後をつぐ船大工になれ!」
デップ「嫌だ!!おれは広い海に出るんだ」
デップ、親父を殴る
しかし、全く利いていない! どんっ!
ウィルス親父「未熟もんが!子には親は超えられんのだ!」
ウィルスが木材でデップをぶん殴った!
デップ「い、いてぇ!」
ウィルス「がはは。この程度の攻撃も避けられなくちゃ海に出るのは無理だな」どんっ!
デップ「く、そお―ッ!」
その後、デップはビヨンセ(船大工見習いの少女)の家で頭のケガを治療してもらった
ビヨンセ「デップ!どうして海賊になるなんていいだしたのよ!」
デップ「世界が見たくなったんだ。こいつを見てな」
ビヨンセにデップが新聞記事を渡す
ビヨンセ「…………!パイレーツキング・シルバーロジャーがデミー山で滑落死!?」どどんっ!
デップ「シルバーロジャーが死んでパイレーツキングの座が空いた!また大海賊時代がやってくる!
男に生まれた以上、天下をとるのも悪くないだろ?」どーん!
ビヨンセ「デップあんたスケールが大きすぎっ!」どんっ!
船大工A「た、大変だーっ!2人とも」
船大工Aがダッシュでやってきた
デップ「どうしたんだ?そんなにあわてて」
船大工A「工場が海賊に襲われたあ!」
デップ&ビヨンセ「何ぃ!?」どどんっ!
775:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 23:10:21.25 SMzreqkN
~ウィルスの船工場~
木材と倒れた船大工が船工場に散らばっていた
船大工B「……」
船大工C「た、助けて……」
バキューン!船大工Cの頭が銃でぶっ飛んだ
ウィルス「で、デビッド!」
サイ「弱い……弱すぎる」
サイ海賊団船長 眩惑のサイ 懸賞金4万円 どんっ!
ウィルス「よくも仲間を……」
サイ「残るは貴様だけだ。ウィルス」
ウィルス「木材振り回し!」
サイ「遅すぎる……
スタイルA」どんっ!
サイが全ての攻撃をあっさり交わす
ウィルス「速い!?」
サイ「スタイルB」
バキューン
ウィルス「くばぁ!」吐血
サイ「……さすがにこの程度では死ぬまい」
ウィルス「くそっ、ただの海賊にオレが……」
サイ「ただの海賊。ではない。残念ながらな」
ウィルス「どういうことだ?」
サイ「貴様の持つ王のかけらを貰いにきた」
ウィルス「……!」
会話を遮るように飛び出むデップとビヨンセ
デップ「親父!」
776:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 23:21:19.86 SMzreqkN
ビヨンセ「な、何よこれ?なんか死にまくってる」
ウィルス「いかん、早く逃げ……」
サイ「邪魔だ」バキューン
ビヨンセ「ぐへえ!」どんっ!
ビヨンセの頭が弾け飛ぶ
デップ「ビヨンセ―ッ!」
サイ「次はお前だ」
ウィルス「待てぇ!かけらについて話そう!」どどんっ!
サイ「ほう?」
ウィルス「その代わり息子の命は頼む」
サイ「いいだろう」
サイが銃を下ろす
デップは立ち尽くした
ウィルス「どうしてここに王のかけらがあると?」
サイ「教える義務はない。しかし、せっかくだから教えてやろう」
サイが懐からニンテンドーDSのような装置を取り出す
サイ「私が以前船員をしていたデビル海賊団によって作られたものだ。その名もデビルレーダー!」どんっ!
ウィルス「デビル……」
デップ「レーダー?」
サイ「デビルレーダーは電波で王のかけらを探知し、GPSによって船をそこまで導くのだ」
デップ「王のかけらって一体?」
777:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 23:28:39.01 SMzreqkN
サイ「お喋りはそこまでだ」
サイが銃を構える
サイ「王のかけらを出せ」
ウィルス「わ、わかった……」
ウィルスが木材をへし折ると、中から青く輝くガラスの破片的なものが!
サイ「すぱらしい」
ウィルス「さぁ、これで」
サイ「約束だったな。よし、全員死ね」
デップ「えっ」
ババババババパババババババババ!!!
銃の雨が降り注ぎ、2人は蜂の巣に
サイ「ぶぁーか。誰がお前らクズとの約束を守るかよ」どんっ!
???「終わったか。サイ」
778:飛竜 ◆PZGoP0V9Oo
12/12/24 23:44:57.44 SMzreqkN
船大工A?「始末に時間をかけたな」
びりっ
船大工Aがマスクをはがすと亀田興毅そっくりの男が!
サイ海賊団航海士 ジャン どんっ!
船大工B?「死んだふりすんのも大変よねぇ」
ばりっ
サイ海賊団船医 ミーナ どんっ!
サイ「ああ、潜入調査ご苦労だったな」
ミーナ「これでデビル海賊団に先手をとったね!」
サイ「どうかな?ハンリュウ島にあったかけらの反応が海に移動しはじめた」
ジャン「なにぃ?」
ミーナ「あいつらもう」
サイ「うかうかしていられん。すぐに二つ目のかけらを探しにかかるぞ」
崩壊した船工場を背景にサイ海賊団3人が海を見る
サイ「新たなパイレーツキングになるのは、韋駄天族の末裔であるこの私、サイだッ!!」どどどんっ!
煽り:サイの冒険が始まる……!
779:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:11:46.86 36YedIfm
2ちゃん自体への書き込みもはじめてですお邪魔します。
セリフのみのSSですが投下させていだだきます。
780:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:14:26.59 36YedIfm
【気が付いたら君の目の前にいた話をする。】
「ねえ、俺がもうすぐ死ぬって言ったらどうする?」
「とりあえず落ち着け」
「落ち着いてるよ。実はね、俺には未来が見えるんです」
「今度は何のアニメにはまってるんだ。未来人が出てるあれか」
「あれではないよ」
「マジか」
「大マジなんだ」
「死ぬのか」
「どうやら死ぬらしい」
781:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:16:20.13 36YedIfm
「そうか」
「そうみたいだ」
「どうしようか」
「どうしようね」
「何かやりたいこととか」
「特にないね」
「無いのか」
「無いのさ」
「困ったな」
「困ったねえ」
「そもそも何で死ぬの」
「どっか病気みたいでね」
「雑だな」
「しかも治らないやつみたいでさ」
「更に雑だな、漫画みたいな話だ」
「漫画みたいな設定で少し嬉しいよ」
「馬鹿か」
「馬鹿なのかもね」
「いつ死ぬんだ?」
「それがわからないんだ」
「でも死ぬんだろ」
「うん、もうすぐ」
「それだけわかってりゃ十分か」
「うん、俺はもうすぐ死ぬんだ」
782:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:18:12.90 36YedIfm
「なのに何でここにいるんだ?」
「どういう意味かな」
「いや、だって普通死ぬってなったら色々あるだろ」
「遺書とか?」
「自殺かよ」
「違うね」
「ほら身辺整理とか、家族と過ごすとか、恋人と過ごすとか」
「うんうん」
「あとは、・・・えーと、何だ?」
「何だろうね」
「・・・そう考えると、死ぬってわかっててもやりたいことって特別出てこないな」
「そうだね」
「ちょっと絶望した」
「どうして?」
「もし俺がお前みたいにもうすぐ死ぬってなっても、」
「うん」
「特にやりたいことがないってわかったから」
「それは毎日充実してるってことじゃないのかな」
「どういうことだよ」
「君が悔いのない人生を送っているってこと」
「ふうん、そんなもんか?」
「そんなものです」
783:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:19:53.85 36YedIfm
「折角だし旅行とかはどうだ」
「旅行かあ」
「行ってみたい場所とかないのか」
「君もついてきてくれるの?」
「場所によってはだな」
「じゃあ京都」
「じゃあって何だ、じゃあって」
「修学旅行一緒にまわれなかったからさ」
「つーかあの頃まだ喋ってもいないだろ」
「そうだったね」
「旅行とか出来るのか?」
「どういう意味で?」
「体調的な意味で」
「大丈夫なんじゃないかな、多分」
「雑だな」
「自分の体だからねえ」
「自分じゃなかったらどうするんだ」
「きっくんなら、すごく心配する」
「きっくんって誰だ」
「君、って呼ぶの飽きてきたから、きっくん」
「あだ名呼びとか仲良しみたいだろ」
「仲良しでしょ?」
「ノーコメントで」
「えー」
784:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:30:24.31 36YedIfm
「もっと驚いてくれるかと思ったのに」
「実感ないからな」
「俺にもないんだよね」
「お前にないのに俺に実感あったら嫌だろ」
「そうだよね」
「つまりそういうことだ」
「そういうことだね」
「きっくんきっくん」
「呼ばれ慣れなさすぎてむず痒い」
「じゃあ呼び続けてあげましょう」
「本名にかすりもしない」
「俺だけしか呼ばない君の名前ってことだね」
「なんか気持ち悪いぞそれ」
「失礼だなあ」
785:創る名無しに見る名無し
13/01/11 02:31:29.04 36YedIfm
「もうすぐ死ぬって言ってたけどさ」
「うん」
「もし今から俺がコンビニに行くとする」
「うん」
「スピード違反で突っ込んできたトラックにひかれるとする」
「あらら、居眠り運転?」
「飲酒運転かもしれない」
「不運だね」
「その場合病気で死ぬお前より、俺の方が先に死ぬ」
「つまり?」
「もうすぐ、って曖昧だな」
「そうかもね」
786:創る名無しに見る名無し
13/01/11 07:24:14.98 FzPrglVR
④
787:創る名無しに見る名無し
13/01/11 13:23:52.08 36YedIfm
「ふふふ、」
「気持ち悪い」
「酷いなあ、俺は嬉しいのに」
「何がだ?」
「きっくんとこうして喋れて」
「・・・リアクションに困る」
「もっと早くきっくんとこうしていたらなあ」
「?」
「ふふふ、」
「あー腹減った」
「何か食べたら?」
「コンビニ行ってくっかな、お前も行く?」
「俺はいいや、お腹すいてないし」
「そっか、じゃーいってくる」
「飲酒運転のトラックにひかれないようにね」
「居眠り運転のトラックにはひかれてもいいのか」
「それなら仕方ないよ」
「まあ、仕方ないな」
788:創る名無しに見る名無し
13/01/11 13:25:59.26 36YedIfm
「ただいま」
「おかえりなさい、きっくん」
「超寒かった」
「あ、ピザまん」
「あったかいからな」
「もうすっかり冬だね」
「雪はまだ降らないけどな」
「どうせならあったかい季節に死にたかったなあ」
「まあ、ピザまんでも食え」
「うん」
789:創る名無しに見る名無し
13/01/11 13:28:01.46 36YedIfm
「あ、」
「どうした」
「そろそろ帰らなきゃいけないみたい」
「唐突だな」
「そんなものらしいよ」
「そんなものなのか」
「ねえきっくん」
「何だ」
「実は言わなきゃいけないことがあってね」
「唐突だな」
「実はね」
「告白以外で頼む」
「えー」
「えーじゃない」
「仕方ないなあ。実はね、身辺整理も、家族と過ごすのも、終えて来てるの」
「?」
「恋人はいないからどうしようもないんだけど」
「つまり?」
「実はもう俺は死んでるってことです」
「そっか」
「そうなのです」
790:創る名無しに見る名無し
13/01/11 15:41:59.72 kfFB5EKe
④
791:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:13:08.12 0w6Kg5/C
続き気になる
792:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:42:28.90 2y8ZSzUS
すいません仕事やら規制?やらでした。
連続投稿しすぎるとダメみたいですね・・・!
続きはらせていただきます。
「もっと驚いてくれるかと思ったのに」
「すげえ驚いてる」
「嘘だあ」
「一周して真顔」
「どうもー幽霊でーす」
「笑えない」
「何でここにいるんだ?」
「それが俺にもわからないんだよね」
「死んでまで出てくるような理由とか」
「やっぱり告白してないからかな」
「愛されてたのか」
「愛していました」
793:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:44:27.29 2y8ZSzUS
「お前馬鹿だな」
「馬鹿なのかもね」
「今更告白してどうするよ」
「ううん、考えてなかった」
「馬鹿だな」
「でも、死んでまで告白しに来るなんて、きっくんもう忘れられないでしょう?」
「とんだファンタジーだ」
「本当にそろそろ行かなきゃいけないみたい」
「そっか」
「最後にちゅーとか」
「しない」
「酷い」
「大体お前幽霊だし、触れないだろ」
「幽霊じゃなかったらちゅーしてくれたのか、残念」
「都合の良い頭だな」
794:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:47:59.97 2y8ZSzUS
「じゃあね」
「じゃあな」
「最後にきっくんに会えて嬉しかった」
「漫画みたいな台詞だな」
「大好きだからね」
「最後の最後まで相変わらずだな」
「本当はすっごい寂しいけどね」
「泣かないのか」
「きっくんが見えなくなったら泣く」
「へえ」
「あ、そうだ。まだ答え聞いてなかった」
「何の」
「最初の」
「あれか」
「そう、あれ」
「聞けば?」
「うん」
795:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:50:43.98 2y8ZSzUS
「ねえ、俺がもうすぐ死ぬって言ったらどうする?」
「今すぐお前と京都に旅行に行く」
「それはずるいよ」
「だろ?」
「愛してました」
「愛されてたみたいでした」
「じゃあね」
「じゃあな」
END
796:創る名無しに見る名無し
13/01/12 00:54:34.61 2y8ZSzUS
以上です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
初めて書き込みしたため見にくかったり遅かったりあると思います。
お邪魔しました。
男女、など書かなかったのは性別を決めていなかったからです。
では、いつかまたお邪魔させていただくかもしれません。
失礼します!
797:創る名無しに見る名無し
13/01/13 00:17:29.28 4C2RSd8Y
おつです
淡々としてるところが逆にいいですね
798:創る名無しに見る名無し
13/01/13 04:09:19.40 gTcAJltk
これは良い
799:創る名無しに見る名無し
13/01/15 19:32:59.87 XSzNQsGf
淡々と進むのが逆に素敵
800:創る名無しに見る名無し
13/01/15 20:24:30.02 nlQ7P1u3
>>796
すごい良かったー!
こういう淡々としてるの好きだなー
ヘンに奇をてらった感じもないし、ちょっと詩的な感じもする