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●本当にNシリーズのCVTは直ったのか?
CVTはスズキが採用した、ジヤトコのもそうだが、常識的に鍛造品が用いられることが多い。
それなのにNシリーズのCVTシャフトが折れたのは、素材の悪さではなく、
想定が甘く、必要な太さを維持していなかった可能性も高い。
ホンダはこのCVTにどのような物理的な強度改善を行ったかは、まったく発表していない。
仮に、CVTシャフトの太さ等を変更すれば、軸受けからケースまで、
CVTを一新するほどの設計変更、それに伴う、金型などの生産設備の変更で、
赤字は避けられない。
おそらく、プログラム変更のままで、根本的かつ物理的な対策は取られていない可能性が高い。
ちなみにジヤトコは、世界最大のCVTシェアがあり、変速機専業メーカーとして、
CVTにかける開発費や設備投資費、人員も、ホンダの一部門とは比較にならないだろう。
客がエンドユーザーではなく、自動車メーカーなので、誤魔化しがきかず、真剣に取り組んでいる。
もし、CVTトラブルがあれば、ジヤトコが責任を自動車メーカーから追及され、費用負担させられる。
ところが、ホンダは、会社全体として、曖昧にすることも可能。
今回のように、根本的対策を打てば、莫大な損失が予想される場合、
保証期間さえ持てば何とかOKと、変速プログラムで対応させることも、十分考えられる。
これが、専業メーカーの部品の完成度と、
自動車メーカーの一部門による部品品質との違いなのである。