12/07/29 19:49:23.96
犯行現場から逃走する父親の背中は、中学3年生の目にどう映ったのだろうか。
信号無視を注意されたことに腹を立て、高齢者を殴り死亡させたとして、傷害致死罪に問われた山根基久夫被告(49)の裁判員裁判。
起訴状などによると、被告は昨年11月、東京・品川のJR大井町駅前の横断歩道で、
対面で信号待ちをしていた男性=当時(77)=から信号無視を注意されたことに激高。男性の顔を殴り、その場を立ち去った。
男性は衝撃で路上に後頭部を打ち、翌12月に死亡。被告は今月24日に東京地裁で開かれた初公判で、起訴内容を認めた。
突発的なたった1度の殴打が相手の命を奪う結果になった事件。
しかし、検察側の冒頭陳述と証拠調べでは犯行の悪質性が浮かび上がった。
柔道整復師として整体の仕事をする被告は犯行当日が非番で、2人暮らしをしている次男と外出。カラオケ店に向かう途中だった。
被告が息子を促して赤信号の横断歩道を渡っていたところ、周囲に響く大声で、被害男性が叫んだ。「赤信号だぞ!」
男性の脇で「うるせえんだよ」と言い捨て、通り過ぎた被告。しかし、さらに「何、この野郎!」と憤慨する男性の姿を目にして、“キレた”。
至近距離から男性の顔面を思い切り殴りつけると、男性は「人形のように」(検察側の冒頭陳述)あおむけに倒れる。
後頭部を地面に打ち付け、衝撃で4回バウンドした。
耳から血を流し、身動き一つしない男性。息子を引き連れ早足で立ち去る被告を、目撃者が追いかけた。
「ちょっと来いや。おじいさん、もう重傷だぞ」。被告は右手のこぶしを示して殴りかかるしぐさをみせ、
「うるせえんだよ」と一蹴。追いかけられないように遠回りし、家路に着いた。
次男は犯行の一部始終を目の当たりにして、検察の取り調べに対し「呆然(ぼうぜん)となり、父親の後をついていくことしかできなかった」
と話したという。そんな息子に、被告は帰宅後も不快感をあらわにした。
「せっかくのカラオケに行けず、気分が悪い」「殴ったのは悪いけど、あっちもそれなりに悪いことがある」。
被告はその後も普段通りの生活を送り、報道を通じ翌月に男性が死亡したことを知っても、出頭しなかった。
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