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奄美新聞 『笠利町屋仁出身 山下保博さん展覧会』
URLリンク(amamishimbun.co.jp)
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このギャラリーでの個展は「一流の証」ともなっている。
山下さんは、東日本大震災後すぐに被災地に入り、代表を務めるNPO法人の
仲間と連携して支援活動を行ってきたが、被災したその土地のものを使って何か
できないかと、津波を被った南三陸町戸倉の土に酸化マグネシウムを入れて固め、
素材となるブロックを大学と共同開発。
その土ブロックによる構造を日本で初めて実現するなど、常識にとらわれない
新しい「モノ」を発想し、さらには様々な人を巻き込んで、「モノ」を建築物へ
と形作る「コト」を起こしてきた。
今回の展覧会には、その土ブロックなどを使った「土の礼拝堂」を体験できる
ほか、山下さんの「モノ」を発想するアイデアと「コト」を起こす行動力をそれ
ぞれ7つに分類して、多種多様な活動の本質を分かりやすく展示。これまでの活
動を整理し、これからの建築を模索する場という位置づけとしている。
建築家として、奄美で生まれ育ったことがとても良かったと語る山下さん。
「海、太陽、緑。地球全体を凝縮したところが奄美で、そうした風土、素材感
を自分の中に持っていることに意味がある」と言い、奄美が、時の権力者とは距
離を保ちニュートラルでいなければならなかった歴史をあげ「自分もニュートラ
ルに物事を見る視点が備わっていた」と話す。
それは東日本大震災で建築家として方向性を改めて考えたときにも、「本質的
に自分の方向性を変えなくていいと思えた」と振り返る。