12/07/23 14:04:36.50 DKFC4/DQ
「あれ…?パソコンの電源がついてる…?」
画面を覗きこんだ唐澤が目にしたのは、保持数限界まで埋めつくさんばかりの唐澤賞賛スレだった
圧縮が間に合わないほどスレが乱立し、過度に礼賛、神格化されたレスが書き込まれていた
どういうことか分からずに呆然とする唐澤の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「貴洋、口頭弁論だ、早く行くぞ」声の方に振り返った唐澤は目を疑った
「こ…小西さん?」「なんだ兄ちゃん、居眠りでもしてたのか?」
「お…お前、死んだんじゃ」「なんだ唐澤、かってに弟を殺しやがって」
「親父…」唐澤は半分パニックになりながらGoogle検索を調べた
1:唐澤貴洋 神 2:唐澤貴洋 凄腕 3:唐澤貴洋 有能 4:唐澤貴洋 優良弁護士 5:唐澤貴洋 安心 6:唐澤貴洋 勝訴 7:唐澤貴洋 デリバリー 8:唐澤貴洋 一流 9:唐澤貴洋 親切丁寧
暫時、唖然としていた唐澤だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる…勝てるんだ!」
父親から弁護士バッチを受け取り、法廷へ全力疾走する唐澤、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった…