19/12/23 23:59:04.53 CAP_USER.net
12/19(木) 17:12配信
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巨大な餌をのみ込んだオニボウズギス。深海では食物が非常に乏しいため、このように進化したと考えられる。(PHOTOGRAPH BY NORBERT WU, MINDEN PICTURES/NAT GEO IMAGE COLLECTION)
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ほお張れば食料に困らない? 生き物たちの生存戦略5選
動物たちにとって、食物を見つけるのは簡単ではない。鋭い感覚に優れた身体能力、そして運も必要だ。
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飢えを避けるために個性的な戦略を進化させてきた生き物もいる。食物を体内に蓄えるのだ。
おそらく最もわかりやすいのは、シマリスだ。その大きな頬袋に、集めた木の実や種を入れている。シマリスの仲間25種は、長い冬に備えて脂肪を蓄えるのではなく、膨らむ頬に餌を貯め込む。
「食物を貯蔵するというのは、かなり高度な習性です」と米ノバサウスイースタン大学の海洋生態学者トレイシー・サットン氏は話す。氷点下になる気温やはるかな深海など、「食物がわずかな環境に生息する動物にとって、生態学上の重要戦略なのです」
こうした適応について研究することは、野生生物がいかに環境変化に対処するかを知る手がかりになる。
食料を常に携帯する面白い動物たちを紹介しよう。
オニボウズギス
深海魚のオニボウズギスは、自分よりはるかに大きな獲物を捕食し、まるで食料品袋のようにぶら下がった胃の中で、餌を消化しながら持ち運ぶ。
オニボウズギスが生息するのは深海。食物が乏しいため、おそらく「食べられる時に食べる」戦略で、体に収まりきらないほど食べるのだ。また、生物の少ない深海では、脅威にさらされる恐れなく、時間をかけて大きな獲物を消化することができると、サットン氏は言う。
これまで、生きているオニボウズギスをとらえた映像はなく、将来映像にとらえられることを願っているとサットン氏。死後に標本を調べることがほとんどであり、「私たちの深海の知識は、ほぼ法医学的なものです」
「たとえ泳ぎ方などの単純なことでも、自然の行動を観察できれば、その空白を埋める助けになるのです」
ミツツボアリ
ミツツボアリは、オーストラリアやアフリカ南部、メキシコなど、世界中の乾燥した気候に生息している。
この特殊なアリは、花の蜜や樹液、別の昆虫(アブラムシ)が分泌する甘露と呼ばれる甘い物質を、体いっぱいに蓄える。干ばつや乾期の時には、一部のアリが、自身の「蜜つぼ」を成長させ、群れ全体を支える。
ミツツボアリは、腹部(体の最後部)が甘いものでパンパンになるまで、ひたすら食べる。その後、地下にある巣の天井からぶら下がり、蜜を吐き戻して空腹の仲間に餌を与える。
ペリカン
ペリカンは、魚を巨大なくちばしの袋に蓄えるのではなく、すぐにのみ込んでしまう。この袋はほぼ水で満たされており、頭を後ろに傾ければ、食物をのみ込む前に排水できる。
ペリカン全7種のほとんどは、南極大陸を除く世界中で見られ、「一列または集団で泳いで魚を一塊にまとめて、共同で狩りを行います」と米国立鳥園の鳥類学者ボブ・マルビヒル氏は話す。その後、獲物を囲い込んだり海岸線に追い込んだりして、くちばしを網のように使い餌をとるという。
例外は北米に生息するカッショクペリカンで、水中に飛び込んで魚を捕まえる。
ウツボカズラ
東南アジアとオーストラリア最北端の原産のウツボカズラ属の食虫植物は、葉が袋状の罠になっており、昆虫やサンショウウオ、さらには小型哺乳類さえも捕まえる。
その葉には、おいしい死肉のように見える色の斑点が付いている種もあり、獲物を内部に誘い込む。内側は滑りやすく、縁は突き出ており、中に落ちたものが出られないようになっている。
底には消化液がたまっており、獲物は溺れ死に、ゆっくりと分解される。このおかげで、食虫植物は、栄養が乏しい地域でも繁栄できている。
文=LIZ LANGLEY/訳=牧野建志