19/02/20 17:43:46.39 CAP_USER.net
4億年以上も地球に存在し続けているといわれるサメは、環境への適応能力を高めてきた優秀な種だと考えられています。中でもサメの頂点とでもいうべきホオジロザメの遺伝子情報には学ぶべきところが多いとゲノム解析が行われ、ガンなど人間の生命に対する脅威への対処に活用しようという研究が行われています。
Great White Shark Genome Decoded | NSU Newsroom
URLリンク(nsunews.nova.edu)
Scientists Have Decoded the Great White Shark's Genome | Digital Trends
URLリンク(www.digitaltrends.com)
Scientists unlock genetic secrets of the great white shark | CBC News
URLリンク(www.cbc.ca)
サメは人類が誕生するはるか以前から地球に生存し続けており、変わり続ける環境にうまく適応してきた極めて優秀な生物だと考えられています。特に体長6メートルを超える大型のサメであるホオジロザメは、典型的な「進化の成功例」と言え、その遺伝子情報には絶滅することなく生き永らえてきた種の持つ遺伝的な秘訣があると考えられています。
Save Our Seas Foundation Shark Research Centerのマームッド・シヴィジ博士とコーネル大学のマイケル・スタンホープ博士らの研究グループは、ホオジロザメのゲノムのコード解読を完了させました。驚くべきことに、ホオジロザメのゲノム情報は、人間のヒトゲノムの1.5倍の遺伝子コードを含んでいたそうです。
研究者らは、DNAを修復したり、DNAの損傷に耐性を持たせたりといった、変化する環境に適応するために必要な多数の遺伝子をホオジロザメのゲノムから発見しました。これらの遺伝子はヒトゲノムには存在しないものであり、その欠如が人間が加齢に伴ってガン発生率が高まったり、様々な疾患を発症することに関係していると研究者らは考えているそうです。
さらに、シヴィジ博士たちはホオジロザメと同じく巨体を持つジンベイザメの遺伝子にも注目しておりゲノム解析を行っているとのこと。ホオジロザメとジンベイザメというサメの中でも巨大化するのに成功した2つの種の遺伝子情報の類似点をあぶりだすことで、環境に適応する能力や長寿にかかわる遺伝的な特性を調べる予定です。究極的には、サメの安定的なゲノムの分析結果は、不安定なゲノムゆえに人間に発生する様々な病気を治療するための知見を得るために活用することが目指されています。
シヴィジ博士は「私たちはサメのゲノム研究の表面に切り込んだだけです」と述べており、サメの遺伝情報の研究は始まったばかりだとのこと。今後、様々な種のサメのゲノム解読作業を行い解析することで、ホオジロザメやジンベイザメに見られる遺伝的な特徴がすべての種のサメにおいて発現しているのか、それとも大きな体に進化した種が持つ独特な特徴なのかを調査する予定です。
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