18/11/21 14:54:49.28 CAP_USER.net
ウォンバットはオーストラリア本土やタスマニア島に生息する動物で、ずんぐりむっくりとした体つきが非常にキュートです。そんなウォンバットは1日に80~100個もの「四角いうんち」をすることが知られており、科学者が「いったいなぜウォンバットのうんちは四角いのか?」という謎を解き明かしたと報じられています。
APS -71st Annual Meeting of the APS Division of Fluid Dynamics - Event - How do wombats make cubed poo?
URLリンク(meetings.aps.org)
We finally know why wombats poop cubes | Popular Science
URLリンク(www.popsci.com)
Scientists Finally Know How Wombat Butts Make Cube-Shaped Poops
URLリンク(www.livescience.com)
ウォンバットが四角いうんちをするということ自体は以前から雑学として知られていましたが、どういうメカニズムでウォンバットのうんちが四角くなるのかといった点については明らかになっていませんでした。ウォンバットの四角いうんちについて考えてきた従来の研究者は、「ウォンバットの肛門が四角いのではないか」「乾燥した気候によってうんちが乾燥し、四角く凝縮するのではないか」「消化の過程で食物が四角く成形されるのではないか」といった仮説を立ててきたとのこと。
ジョージア工科大学に勤めるメカニカルエンジニアのパトリシア・ヤン氏はこの謎を解き明かすことに成功し、2018年11月に行われた第71回アメリカ物理学会の流体力学部門で研究結果を発表しました。ヤン氏は2018年のはじめに行われたカンファレンスで「ウォンバットのうんちは四角い」ということを知り、その謎を解き明かしたいと考えていたそうです。
そしてヤン氏と3人の仲間を加えた研究チームは、タスマニアで交通事故に遭った後に安楽死させられたウォンバットの新鮮な腸を手に入れることに成功しました。当初は本当にウォンバットのうんちが四角いと信じていなかったヤン氏ですが、実際にウォンバットのうんちが四角いことを発見して驚いたと語っています。以下の画像をクリックするとモザイクが外れて、ウォンバットの四角いうんちが見られます。
研究チームがウォンバットの腸を調べたところ、腸の上部ではうんちは四角でも個体でもなく、柔らかい液体状になっていたとのこと。ところが腸が肛門へとつながる最後の8%付近で、うんちが四角い形状になって極度に乾燥した状態になっていることをヤン氏らは見つけました。ウォンバットの腸は最後の部分で圧力を増し、柔らかいうんちに強い圧力がかかって四角く固められ、大きさがわずか1インチ(約2.54cm)以下のキューブ状になるそうです。
ヤン氏はこの発見が、謎の多いウォンバットの生態について明らかにする一助になると考えています。ウォンバットはこの四角いうんちを自分が掘った穴の外や倒木の上、岩の上といった目立つ場所にして、縄張りの目印にしていると考える研究者もいます。ヤン氏もウォンバットが特殊な腸を持って四角いうんちをするのは、自身の縄張りを示す必要性にもとづいたものだと考えているとのこと。
一方でこの説には反対している研究者もおり、アデレード大学のウォンバット研究者であるマイク・スウィンボーン氏は、「液体状のうんちが腸の最後で四角く乾燥した形状になるのは、貴重な水分を体内に吸収するためだ」と考えています。乾燥した気候に暮らすウォンバットにとって、うんちを水分の多い状態で排出することは水分のムダを生み出すことになるとのこと。ただし、今のところこの疑問には明確な答えがないため、今後もさらなる研究が必要になっています。
URLリンク(i.gzn.jp)
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