18/07/10 13:05:59.06 CAP_USER.net
ロッククライマーのアレックス・オノルド氏は2012年にエル・キャピタンの登山ルート「ノーズ」を
2時間23分46秒の世界記録で登頂したことや、
2017年には高さ約915mもあるエルキャピタンの「フリーライダー」を道具を使わずに登り切ったことから、
「ロッククライミング界のレジェンド」として知られています。
多くの人は「オノルド氏はなぜ無謀とも言えるチャレンジを繰り返し行えるのか?」と疑問に感じてしまいがちですが、
実際にオノルド氏の脳を調査した神経科学者によると、
「通常の人とは異なる脳のはたらきがある」ことが明らかになったそうです。
Legendary Rock Climber Alex Honnold Gets Put Into an MRI, and the Results Are Surprising
URLリンク(nautil.us)
保護具などを使用せずに岩壁を登るフリーソロ・クライミングおいては、
地上から約50フィート(約15m)を超えた時点で誤って落下すると死に直結すると言われています。
そのような「失敗したら死ぬ」ことが明確なフリーソロは、
経験を積んだロッククライマーでさえもためらってしまうような登り方と言えます。
その中で前人未到の実績を積んでいるオノルド氏に対して、
クライマーたちは同氏を「恐怖を感じない人」として考えるようになっていました。
しかし、オノルド氏は「自分の登山ビデオを見るだけでも緊張してしまう」と語っており、
他のクライマーたちと同様の恐怖の感情を持っていると主張しています。
サウスカロライナ医科大学で神経科学の教授を務めているジェーン・ジョセフ氏も他のクライマーたちと同様に
「オノルド氏は通常のクライマーとは恐怖の感じ方が違うのではないか?」と疑問を持つようになりました。
そこで、ジョセフ氏は、脳の活動を視覚化できるfMRIを使用してオノルド氏の脳を分析してみたいと考えて、
オノルド氏に「脳を分析させてほしい」と依頼。
すると、オノルド氏は自身の脳を調査することを快諾し、fMRIによる分析が実現することになります。
実際に恐怖を感じたときのオノルド氏の脳をfMRIで調査した結果が以下の画像です。
左がオノルド氏の脳、右が同氏と同世代のロッククライマーの脳を示しており、
色のついている箇所が恐怖を感じた時に活動している場所を表しています。
2つの画像を比較してみると、右側のクライマーは恐怖を感じるときに活動する白い十字部分の扁桃体が機能していることがわかりますが、
オノルド氏は扁桃体の部分が活動しておらず、恐怖を全く感じていないことが明らかとなりました。
オノルド氏のように扁桃体が機能していない人には別の問題が発生することが知られています。
例えば扁桃体を破壊してしまう病気として知られているウルバッハ・ビーテ病を発症した患者の場合、
恐怖を感じないこと以外に、普通の人なら気にしないような問題でパニックになるなどの症状が現れることがあります。
しかし、オノルド氏にはそのような問題は発生しておらず、
あらゆる検査を行ったジョセフ氏も「彼はとても健康的で異常な部分はない」と太鼓判を押しています。
URLリンク(i.gzn.jp)
URLリンク(i.gzn.jp)
URLリンク(i.gzn.jp)
GIGAZINE
URLリンク(gigazine.net)
続く)