18/05/26 21:10:39.70 CAP_USER.net
世界的に人が往来する現代では、それまで存在しなかった外来生物が持ち込まれることで、
その土地の生態系を壊すことが大きな問題となっています。
フランスでは「コウガイビル」と呼ばれる生物が入り込み、
土壌のミミズなど在来生物を襲っている現状が明らかになっています。
Giant worms chez moi! Hammerhead flatworms (Platyhelminthes, Geoplanidae, Bipalium spp., Diversibipalium spp.) in metropolitan France and overseas French territories [PeerJ]
URLリンク(peerj.com)
Giant Hammerhead Worms Have Been Invading France for Decades
URLリンク(www.livescience.com)
コウガイビルとはまるでシュモクザメのような「ハンマーヘッド」を持つヒルに似た陸上に生息する生物です。
数十センチメートルを超える個体が多く、ミミズやカタツムリなどを捕食します。
コウガイビルは強い生命力を持ち、たとえ体がちぎれたとしても再生することで知られています。
フランス国立自然史博物館のジャン=ルー・ジャスティン教授の研究チームが、
1999年から2017年にかけてボランティアを中心に報告された111件の記録をもとに、
フランス国内でのコウガイビルの生息状況を調べました。
その結果、フランス国内に少なくとも5種類の外来性コウガイビルが発見されたとのこと。
そして、このうち2種類は新種だとわかったそうです。
フランス国内にもコウガイビルの在来種は存在するものの、
発見された5種類のコウガイビルはいずれもアジアの熱帯に生息する大型種で、
本来はフランスには生息していない外来種だとのこと。
特に大都市圏で観測された個体は、物品の輸送に乗じてフランス国外から持ち込まれたと考えられています。
大型のコウガイビルは独特の化学物質を生成するため不味く、鳥などに捕食されないとのこと。
また、土壌の中にも天敵はおらず、ミミズや小さな在来種のコウガイビルを食べているとみられています。
さらにコウガイビルは雌雄同体で単独で生殖できるため、繁殖を食い止めることが難しいとの指摘もあります。
土壌に生息するミミズは、土の中に適度に空気をもたらすため農業にとって必要な存在です。
まだ大都市圏中心にしか発見されていない外来性のコウガイビルの生息地が広がれば、
将来的に土壌の生態系や植物の分布にも影響を与える危険性が指摘されています。
関連ソース画像
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