【九州大学】恒星間航行ロケットの原理実証に一歩前進 —レーザー核融合ロケット実現に向けたプラズマの噴出制御に成功 at SCIENCEPLUS
【九州大学】恒星間航行ロケットの原理実証に一歩前進 —レーザー核融合ロケット実現に向けたプラズマの噴出制御に成功 - 暇つぶし2ch1:しじみ ★
17/10/28 12:41:02.83 CAP_USER.net
研究成果
 九州大学大学院総合理工学研究院の森田太智助教と山本直嗣教授は、
大阪大学レーザー科学研究所、パデュー大学、光産業創成大学院大学、広島大学、明石高専と協力して、
プラズマロケット磁気ノズルのレーザー生成プラズマ噴出方向の制御に成功しました。

 有人火星探査が現実味を帯びる中、従来までの化学ロケットでは火星までの往復に長時間を要し、
宇宙船乗務員・乗客には、心理的な負担に加えて宇宙線被曝、骨密度減少など大きな負荷をかけます。
そのため化学ロケットに代わる高速の宇宙船・ロケットが求められています。
将来の惑星間・恒星間航行の有力候補とされるレーザー核融合ロケットでは、高速で膨張する核融合プラズマを、強力な磁場で制御し排出します。
 今回、大阪大学レーザー科学研究所のEUVデータベースレーザー(出力エネルギー:6J)を固体に照射することで高速に膨張するプラズマを生成し、
複数の電磁石を組み合わせた磁気ノズルで排出プラズマの方向制御が可能であることをはじめて実験的に実証しました。
さらにレーザー照射によって生成されるプラズマとその膨張過程を数値シミュレーションで計算することで、
本手法の原理が実証可能であることを確認しました。
 本成果は、平成29年8月21日(月)に英国科学誌Springer Natureが出版する『Scientific Reports』誌に掲載されました。
引き続き、10月16日(月)から20日(金)にかけて、
さらに100倍のエネルギーをもつ大阪大学レーザー科学研究所の大型レーザー(激光XII号)を利用して、
その性能を向上させるための詳細な実験を行い、本手法の実用化を確信する実験データを得ました。今後は実機で想定されるような、
さらに1000倍のエネルギーを用いたプラズマロケット磁気ノズルの原理実証を目指して、研究を進めていきます。
 
本研究はJSPS科研費 若手研究(B) JP15K18283、JP17K14876および大阪大学レーザー科学研究所の支援を受けて行われました。
参考論文 Scientific Reports 7, Article number: 8910 (2017)
URLリンク(www.nature.com)

研究者からひとこと
将来の高出力・低燃費ロケットとして有力な候補であるレーザー核融合ロケットは、磁場で核融合プラズマを制御して排出します。
今回、磁場でプラズマ排出方向を制御する手法を、実験・シミュレーションで実証しました。
この手法を用いると、補助的なエンジンなしで方向制御が簡易に行えるため、画期的な手法といえます。


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