20/02/29 01:59:15 CAP_USER.net
・皮を剥がれ、切断され…「女性殺し」が止まらぬメキシコで国民激怒(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース:Toshihiro Yamada
女性が毎日10人殺される国で
「フェミサイド」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
これは「女性を殺害すること」を意味する言葉だ。1967年に南アフリカ出身の女性活動家、ダイアナ・ラッセルによって生み出された言葉で、ラッセル自身が、「女性であるがために男性によって殺されること」を指すと定義している。
いま、そんなフェミサイドが蔓延している国がある。メキシコだ。
最近ある痛ましいニュースが報じられ、メキシコ国内で大変な物議を醸している。米紙「ワシントン・ポスト」によれば、「すでにフェミサイドが危機的状況にあるメキシコで、7歳の少女が切断遺体で発見された」という。
「7歳のフェティマ・セシリア・アルドリット・アントンは、2月11日にメキシコシティのソチミルコ地域にある学校の前で、迎えを待っているときに行方不明になった。その4日後、彼女の遺体は裸でビニール袋に入れられた状態で発見された」
米TV「CNN」の報道によると、「フェティマは亡くなる前に性的虐待を受けて、暴行も受けていた」と警察が発表しているという。
そして「女性や少女を狙った残忍な殺人が蔓延しているメキシコで、大衆の怒りに火がついている。国民は怒りのあまり街頭でデモをおこない、政治家に責任を求めるなどしている」という。
実は、この事件は、別のフェミサイド事件がメキシコで大きなうねりを生んでいるなかで起きた。中南米のニュースサイト「ラティノ・リーベル」は、「フェミサイドが当たり前の国で、イングリッド・エスカミジャ(25)が恋人によって殺害され、さらに彼女の遺体は、証拠隠滅のために皮を剥がれ、切断されていた」と報じている。これを新聞が一面で大々的に報じたり、遺体の写真を載せたりしたこともあり、メキシコ中の大衆のあいだで怒りが噴出していた。
その怒りの背景には、メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領の発言もある。同記事によれば、ロペス・オブラドール大統領は「フェミサイドには多くの情報操作が絡んでいる……メディアは嘘ばかりだ」と述べた。さらに大統領の出席するイベントが「フェミサイドで台無しにされたくない」と発言するなど、大衆の怒りに油を注いでいるという。
ちなみにこの大統領、2019年8月にメキシコ市内の大統領執務室から小さく高性能な隠しカメラが見つかったが、「別に隠し立てするような秘密はないから大したことではない」とあっけらかんと語ったと、米ラジオ「VOA」は、当時報じている。
もちろん大統領は国家機密や軍事秘密を扱う最高司令官である。指導者として少し感覚がずれているのかもしれない。
ロペス・オブラドール大統領がなんと言おうが、数字は嘘をつかない。米TV「CBSニュース」によれば、2019年、メキシコでは毎日10人の女性が殺害されており、過去最高数を記録した。前出のラティノ・リーベルは「2019年だけで、2833件のフェミサイド事件が起きており、過去5年で137%も増加している」と指摘している。
メキシコでは昨年、3万5588人が殺人で命を落としているが、この数字は前年から2.7%増加していると報じられている。それに加えて、5000人ほどが行方不明になっているという。ちなみに昨年日本で起きた殺人事件は950件だった。
英公共放送「BBC」によれば、7歳のフェティマのケースでは、母親が交通渋滞で迎えが遅れたために誘拐されたという。彼女を連れ去ったとされる女性(42~45歳)が映った防犯カメラの映像が公開されており、逮捕につながる情報には10万ドルほどの報奨金を払うと警察は発表している。
一刻も早い犯人逮捕が求められるが、同時に、フェミサイドの蔓延を食い止める方策も考える必要があるだろう。
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2/24(月) 15:00配信
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