19/03/28 05:56:55.20 CAP_USER.net
3月15日から追加上映劇場ができるなど、大ヒット公開中の「劇場版 幼女戦記」。劇場版のオリジナルサウンドトラックが発売されるなど、劇伴はもとより戦闘シーンや本編などの“音”への注目も集まっています。そこで、TVから本作の音を支える音響監督の岩浪美和さんを直撃。「幼女戦記」の音のこだわりについて語っていただきました。
―スマッシュヒットとなった『劇場版 幼女戦記』ですが、改めて振り返ってみて、今回のヒットは予想できていましたか?
岩浪 まったく見当がつかなかったというのが、正直なところですね。もちろんコンテや途中の素材は見ていたので、この通りに完成すれば面白いものになるだろう、とは思っていたんですけども、本当にその通りにできるのか、どうか。かなりギリギリまで作業をしていたので、公開されるまでは不安が大きかったです。とはいえ実際に公開されると、観ていただいた方から「面白かった」「音がよかった」と言っていただけることも多くて。それがSNSなどの口コミで広がったことが、今回のヒットに繋がっているとも思うので、そこが一番嬉しいところですね。
―少し制作当初のお話も伺いたいのですが、岩浪さんはテレビシリーズのときから、音響監督として参加されていますね。
岩浪 テレビシリーズが終わる間際のタイミングで「反響が大きいので、次は劇場をやります」という話を聞いて。実際、テレビシリーズは劇場クラスの熱い作画の作品に仕上がっていて、「劇場映えする作品だな」とも思っていたので、続編が劇場でかけられるというのは、単純に嬉しかったです。
―どのあたりが「劇場映えする」と思ったポイントだったんでしょうか?
岩浪 テレビシリーズの最終回の作業をしていたときに、上村(泰)監督が「劇場で観てみたい」とおっしゃったことがきっかけになって、イオンシネマ幕張新都心で全話一挙上映をすることになったんです。僕は、その上映自体には行けなかったんですけど、事前の調整で劇場に伺って。ULTIRAという横18メートルもある大きなスクリーンとドルビーアトモスの音響設備で上映したら、これがすごくよかったんです。テレビシリーズにもかかわらず、大きなスクリーンに映しても、まったく見劣りしなかった。そのときに「劇場で作れたらいいだろうな」と感じたんですよね。
―で、実際に今回、劇場版が作られることになった。劇場版とテレビシリーズで、音の作り方は変わるものなんでしょうか?
岩浪 まったく違います。まずひとつあるのは、音の大小の幅(レンジ)ですね。簡単に言うと音の幅が1から10まであるとして、テレビで普通、使うのは7から10くらいまでなんです。というのもテレビの場合だと、周りがガチャガチャしてるかもしれないし、もしかしたら外から雨の音が聴こえてくるかもしれない。そのときに「今、聞こえなかった」というのは困る。でも周囲の音をシャットアウトして、しかも真っ暗の中で集中して観ることができる映画館であれば、もっとレンジの広い音を使うことができる。テレビが1から10までなのに対して、映画ではゼロから110まで使うことができるんです。
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続く)